格闘ゲーマーの異世界転生 チートスキルの封印術~あれ?思ってたのとなんか違う~

tatamiya

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第1章 序章

第3話 謝罪とオトシマエ

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「シャクレ、、、」
「シャ?あのぉ~、何か記憶に混乱でも?」

 最土下座の状態から上体をあげ心配そうな顔でこちらを見る塊。女性だ。とても白い、とても綺麗な女性だ。

 女性とはあまり話す機会もなく、唯一の女性経験もプロのお店の一回きり。今、女性と同じ部屋にいると思うと緊張してきた。それも綺麗な女性となると尚更だ。

「まだよく分からないですが、取り敢えず土下座はアレなので立ってお話しましょう!」

 女性は足が痺れていたのか生まれたての子鹿のように立ち上がる。

 あらためて女性の容姿を確認する。年の頃は16才くらいだろうか?。腰まである髪はすきとおるようなプラチナブロンド、顔立ちは東洋人っぽい感じ。少し丸味を帯びた輪郭。白磁の様な肌の手足が白いワンピースから伸びている。全体的に控えめなプロポーションだけど、将来が期待出来そうな雰囲気。青い果実か、、、あ、ロリコンっぽいな俺。ロリコンではなかったけど惹かれるものがある。

「ありがとうございます。もし宜しければこちらのテーブルにお掛けくださいませ。」

 白いテーブルと椅子二脚。テーブルの上にはティーセット。立ってるのもなんなんで座らせてもらう。

 女性が椅子に座るのを待って、まだ混乱している頭で質問してみる。

「え~と、何から聞けばいいのか、、、とりあえず、貴女はどちらさまです?」

「すみません、自己紹介もまだでしたね。私、エレオノーラと申します。白の女神をさせていただいてます。」とペコリと頭を下げる。

「ううぅん?女神ぃ?」

 ビクッとした女神?さん。ちょっと大声でてしまった。

「はい、星の管理を任されてる女神です。」

「星の管理?と、いうことは地球の管理をされてる女神様なのです?。」

「いえ、私は地球とは別の、白き星シルベールの管理をしています。地球の管理をしているのは私の姉貴分、、青の女神マリーシュ姉さまになります。」

 うーん、またキーワードが増えた。白き星?青の女神?姉貴分、、姉でなく姉貴分?なにがなんだかで、少し考え込んでしまう。

「いまいる場所は神層空間にある私の私室になります。魂だけの存在になった逸見さんとお話しする為に招かせていただきました。」と、またペコリと頭を下げる。

 ダメだ、さらに訳のわからないキーワードが増えた。でも重要な事を聞かないと、、、。

「魂だけの存在ってことは、、、俺は死んだのですか?」

「はい、、、逸見さんは私のペットのガルちゃんと地面に挟まれて、、、命をおとされました。」今度はテーブルに着くぐらい頭を下げる。

 あのドラゴン、ガルちゃんって名前なんだ、、、。いや、ドラゴンの名前なんてどうでもいい!。神様だったら俺を生き返らせたり出来ないのだろうか?あー、出来るんだったら今謝ったりしてないか、、、。

「トラックの運転手さんや、俺の友達は無事なんです?」

「はい、お二人とも怪我を負われてましたが、私が到着したときにはまだ生きておられたので回復が間に合いました。」

「うーん、不幸中の幸いか、、な。あと、やっぱり俺は生き返ったり出来ないのでしょうか?」

「はい、大変申し訳ないのですが、生き返りはできないのです、すみません。」

 女神様は申し訳なさそうな顔で俺を見つめる。

 うーん、イマイチ他人事のような、普通にいま意識があるせいか実感がわかないんだよなぁ。

 少し沈黙が流れる。関西に長くいるせいか少しの沈黙が耐えられない。元々東京出身だが会話のキャッチボールが途切れるとムズムズする。

「はぁ、、、でも、なぜあんなところにドラゴンがいたのです?。それに女神様のペットということは地球の生き物って訳でもないでしょうし。」

 女神様はまた少しビクッとしたけど、しっかり目を見開いて説明をはじめる。

「はい、ガルちゃんはシルベールのドラゴンになります。あの日はですね、、私はガルちゃんを連れてマリーシュ姉さまのところに遊びに来てまして、お昼間に横浜のほうで航空ショーがあるとかで姉さまとガルちゃんに乗って観覧してました。」

 たまにやってるよね航空ショー。見に行ったことないけど。

「フムフム、で?」

「あ、それでですね、私は姉さまの部屋で休んでたのですが、ガルちゃんがどうも航空ショーを気に入ったみたいで、航空ショーの真似事を一晩中してまして、、、。で、あの時、空中制御を誤ったみたいで、トラックにぶつかり、そのトラックが高速道路を飛び出し、運転手さんを助けるためにガルちゃんがトラックと地面のあいだに入ったのですが、、真下に逸見さんが居られて、、、その、、、この様な結果になりまして。」

「じゃあ、そのドラゴン、、ガルちゃんのせいで俺は死んだと。」

「はい。でも、マリーシュ姉さまにペットがしたことは飼い主の責任、オトシマエをつけてこいと言われまして、、、あ、いえ、姉さまに言われたから謝っているわけではなくて、私もガルちゃんも深く反省しております。」涙目になりながら説明を続ける。

「それでですね、オトシマエといいますか、お詫びといいますかこれからの事をお話しさせていただこうとおもいます。」

 でも、なんださっきから女神様と姉さま?の関係がおかしいな。オトシマエってなんだよ、ヤンキーのレディースかよ。ま、いいか。

「はぁ、これからのことですか、、。」

「はい、逸見さんにはこれから私の星シルベールに転生していただこうとおもいます。」

「ううぅん?転生ぃ?!」
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