格闘ゲーマーの異世界転生 チートスキルの封印術~あれ?思ってたのとなんか違う~

tatamiya

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第3章 旅立ち

第20話 自主トレ

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 さあ、ここから俺の冒険が始まる!

 と、思いきや馬車での移動はすこぶる順調、川沿いの街道を進んでるんだけど、魔物も全然でない。初めの一日目は気を張って【気配察知】してたけど街道は見晴らしもよく、ぶっちゃけスキルを使うより目で見てるだけでいいので、索敵は商人のトカノフさんだけでもよく、やることがない。
 街までは馬車で十日ほどかかり、途中二つの村に寄り街を目指す。村や街の間には休憩所もあり想像していた旅より快適だった。春の暖かな日差し、快適な馬車の揺れ、ついウトウトしてしまう。

「ぼっちゃん、寝てていいですよ。」

「大丈夫ですよ、トカノフさん。それとぼっちゃんは止してくださいよぉ。」

「はは、じゃあイズミさんで。」

 この物腰が柔らかくて礼儀正しいトカノフさん、元々は冒険者をしてたんだけど、実家の商家を継ぐために今は修行として行商をしてるらしい。普通、商人の行商では冒険者を雇い同行するみたいなんだけど、トカノフさんはそこらの冒険者より強いので護衛の意味がなく単独での移動みたい。

 セガレイノ=トカノフ  ♂  人族  三十八歳
 スキル  【短剣術Ⅳ】【投擲術Ⅳ】【身体向上Ⅲ】【走力Ⅲ】【索敵Ⅲ】【精神力Ⅱ】【生命力Ⅱ】【敏捷Ⅱ】【器用Ⅱ】【回避Ⅱ】【算術Ⅱ】【魔力操作Ⅰ】【風魔術Ⅰ】
 ユニークスキル
 加護称号  

 凄く強そう、そして凄くシーフ寄りです。安心して御者をお任せできる。安心したら余計眠たくなってきたけど、冒険者時代の話を沢山してもらいなんとか次の休憩所まで耐えた。

 休憩所といってもベットとかあるわけでわなく、馬車ごと入れる土で出来た四角い建物。王都にいる土木作業専門の魔術師が要所要所に建てている。
 夕食を済ませ、トカノフさんにはゆっくり休んで貰う。頑丈な作りの建物で夜警しなくても良さそうなんだけど一応念のため俺は起きておく。

 さて、ただ起きているだけでは退屈なんで自主トレでもしようかな。休憩所から少し離れた開けた場所に移動する。

 まずはスキルの確認から。

 イズミ=コートウェル  ♂  人族  十七歳
 スキル  【剣術Ⅴ】【軽盾術Ⅴ】【反撃術Ⅳ】【身体向上Ⅳ】【器用Ⅳ】【回避Ⅳ】【【走力Ⅳ】【魔力操作Ⅴ】【魔力循環Ⅳ】【火魔術Ⅳ】【光魔術Ⅳ】【細剣術Ⅲ】【短剣術Ⅲ】【投擲術Ⅲ】【弓術Ⅲ】【槍術Ⅲ】【二刀流Ⅲ】【魔法剣Ⅲ】【幻影Ⅲ】【身体向上Ⅲ】【走力Ⅲ】【索敵Ⅲ】【気配察知Ⅲ】【隠匿Ⅲ】【精神力Ⅲ】【生命力Ⅲ】【腕力Ⅲ】【敏捷Ⅲ】【魔法消費Ⅲ】【魔法防御Ⅲ】【神眼Ⅹ(秘匿)】
 ユニークスキル  【封印術Ⅴ(秘匿)】
 加護称号  白き女神の加護(秘匿)

 凄く多い、そして凄く見にくいです。何て言うか、節操ない感じでスミマセン。
 言い訳をさせてもらうと、エレオノーラ様の加護があるとはいえレベル4以上になるとレベルが上がりにくくなりちょびっとモチベーションが下がって他のスキルに浮気して、を繰り返すとこんな感じに。あと、レベル3のスキルが多いのは、レベル3になると武技を覚えて楽しい、、、楽しかってん。

 自主トレに集中できてないな、鉄剣を構え精神を研ぎ澄ます。スキルを意識し武技を発動。

「【剣術Ⅴ】四連撃」
 一振り、二振り、三振り、そして三振り目と四振り目の間のキャンセルポイントでキャンセル、別の武技を繋げる。

「【短剣術Ⅲ】三連切」
 鉄剣を逆手に持ち換えて右左右と切りつける。

「うーん、やっぱりイマイチだなぁ。」

 ロングソードでナイフの動きをするので変な座頭市みたいな切り方になる。これで魔物を切れないことはないけどコンボとして繋げる必要性を感じない。力で斬る剣術と技で切る短剣術の相性が悪いな。似たような動きの武技でコンボを試すか。

 右手を前に半身で構える。二つの武技を一つの流れとして意識する。

「五連突きスクリュートラッシュ!」
 鉄剣を地面と平行に構えてからの【細剣術Ⅲ】の五連突き、この五連突きのCPキャンセルポイントを【神眼Ⅹ】で確認、剣術と違い最後の五連突き目の出懸かりでキャンセル。剣を引くと同時に左半身に切り替え後方からの【槍術Ⅰ】スクリュートラッシュで鉄剣を大きく突き出す。回転を加えた威力のある突きが繰り出される。

「うん、こっちの方がまだ使えるな。」

 ちなみに当たり前の様にコンボを繋げているけど普通の人はコンボなんてなかなか出来ない。俺は【神眼Ⅹ】さんのお陰でCPが見える。

 はじめ、女性の年齢が見れない神眼なんて微妙だなぁ、と思ってたけどそんなことはない!武技のCPが見えたときは狂喜乱舞したね。
 さらに神眼さん、武技の説明を深く見ていくと技の硬直時間も確認できる。これはかなりのアドバンテージじゃないだろうか!女神様!フェミニストとか糞とか言って、ん?糞って言ったかな?まぁいいか、ゴメンね。女性の年齢が見えない糞仕様を補って余る功能!流石神様仏様エレオノーラ様!貴女への信仰心はウナギ登りです。

 あ、そういや俺は女性の年齢を気にしない男って設定だったな。糞仕様なんてうそです。なんたって俺は女性の年齢は気にしない男だ。
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