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第4章 奴隷
第28話 奴隷契約
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さぁ、せーのHOWマッチ!
大橋巨泉の真似してふざけてる場合じゃないな。
今までにないくらいセルゲイさんが考えている。やはり5000万を軽く越えてくるんだろうなぁ、倍率ドン!さらに倍!なのかなぁ。
「こちらの大剣、此方で買わせていただくとすれば、、、2億でいかがでしょうか?」
「ふぇ?2億ぅ!」
あまりの金額に変な声が出てしまう。セキアと大剣合わせて2億3000万、、そんだけあれば何回お店にいけるんだ?干からびてしまうぞ。何のお店かは聞くなよ。
いや、そんな馬鹿な事考えてるんじゃなく、聞きたいこと聞けてない。
「それでその金額だと、セキアさんの業務はどの様になりそうです?」
「失礼、そうでしたね。先程、返済金額によって扱いが変わると言いましたが、今回の金額が通常の業務で返済不可能なのと、さらに原因が賭け事ということで司法の判断に情状酌量の余地がなく、犯罪奴隷とほぼ同じ扱いになります。」
ということは、色街に行くか戦場に行くか、になるのかな。
「想定する業務ですが、、買取金額が大きいので普通の店では買えず、貴族様の購入が考えられます。そして、セキアさんは容姿端麗で未経験ということでその貴族様の寵愛を受けますが、飽きがくれば、戦場へと駆り出されることになるでしょう。」
くはぁ、想定する両方かぁ、と俺が頭を悩ませている姿を見たセキアが朱色の唇を開いた。
「にいちゃん名前、イズミいうたな。イズミが悩む必要あらへん、自分自身が招いた事や、自分で後始末はつける。イズミはオッチャンからお金貰って旨いモンでも食べといで。」
俺の方をしっかり見てはいるがこれからのことに身体を震わせている。膝の上に置かれた手はきつく閉じられ、発した言葉も広場での元気はなく、どこか弱々しく聞こえる。
「こっちも貴族に貰われるんや、イズミより良いもん食べれるかもしれへんし、色々あるやろうけど何事も経験、大丈夫や。」
俺に気にするなと気丈に振る舞う彼女。
「ウチ、スキルにかまけて腕相撲で荒稼ぎしたから罪が当たったんや、自業自得や。だからホンマ気にせんでえーよ。」
いやいや、あの腕相撲のオッサン共はスケベ心丸出しだったからお金巻き上げてもいいんだよ。君は悪くないよぉ。
「セルゲイさん、一つ聴いても宜しいでしょうか?」
「はい?何で御座いましょうか?」
「奴隷になると主人の命令を聞く以外に、普通の人と違う生活する上での何か不都合ってあります?」
「当然奴隷ですので様々な不都合が御座います。婚約の自由、子をなす自由、移動の自由。それ以外にも、中レベル以上の宿屋や食事処への単独での使用は拒否されたり等でしょうか。」
そうだよなぁ、色々な自由がなくなるよなぁ。この歳の女の子にとって恋も出来なくなるなんて、あってはダメだよなぁ。
もしかして凄く人の良い貴族に貰われるって可能性もあるけど、そんな薄い可能性に賭ける訳にもいかない。
はぁ、くそぉ、この子、思ってる以上に良い子だし不本意だけど腹を括るかぁ。
「セルゲイさん、ここまで聞いておいて申し訳ないのですが、この子は俺の方で所持しようと思います。俺が所持をすれば望みもしない娼婦や兵士にさせなくて済むでしょうし。」
俺が身請けするとは思っていなかったのか、セキアが大きな目を見開いている。
「にいちゃん、2億やで!2億いうたら一生遊んで暮らせるお金やで!」
「お金の大きい小さいの問題じゃない。君みたいな女の子を貴族のオモチャにしたくないし、戦争の道具にもしたくない。俺の手の届かない所でそうなるなら諦めもつくけど、俺の手の届く所で女の子を不幸にはしたくない。」
セキアは目に涙を浮かべながら「せやかて」「でも」と小声で呟いている。
「俺は2億より君に一緒に来てほしい。ダメなか?」
「いややない!にいちゃんと一緒に行く!」
セキアは泣きながら大きな声で答えを返してくる。
「すみませんセルゲイさん、と、いうことで所持の方向で手続きを進めてもらえますか。」
「解りました、では手続きに入らせて頂きます。」
セルゲイさんはアッサリ手続きの準備に入る。少しは引き留めるかと思ったんだけど。
水晶が置いてあった棚のトビラの中から銀の首輪を取り出しテーブルに置く。
「こちらは借金奴隷用の隷属の首輪になります。」
綺麗に磨かれた銀色の首輪。首輪の厚さは薄く見た目以上に軽そうだ。首輪の中央には赤い魔石が嵌められており、よく見ると魔石の回りには蕀模様の細工が施されている。
「あれ?この店で見たメイドさんや執事の男性は首輪をしてませんでしたよね?」
「あちらの者共は返済金額の少なく自ら仕事の為に奴隷になった雇用奴隷ですので、見えない場所に簡易の隷属紋を施しております。」
「雇用奴隷?」
「はい、貴族様や富裕層の方々は長期に従業員を雇用する際、嘘がつけない裏切らない奴隷を雇う事が多く、自ら奴隷になり雇われようとする者を雇用奴隷として、借金奴隷と分けております。」
へー、職業斡旋所みたいなものか。
「ですがセキアさんは通常の借金奴隷になりますのでこちらの隷属の首輪を着けて頂くことになります。では、セキアさんこちらへ。」
隷属の首輪をセキアの首に嵌める。
「イズミさん、首輪の魔石に手を当てて下さい。」
俺は言われるがまま魔石に手を当てる。セルゲイさんがスキルを発動させると首輪が光を帯びた。隷属魔術が成された様だ。
「後は手数料と登録初年度の人頭税、合わせて15万wenを頂きます。」
うへぇ、結構高いな。俺はセキアから巻き上げたお金から15万を支払う。
「これで全ての手続きが完了しました。セキアさんはイズミさんの奴隷となります。イズミさんはセキアさんの衣食住を保証する義務がありそちらを怠ると逮捕される場合が御座いますので御注意下さいませ。」
「はい、わかりました。」
義務とか逮捕とか、、、めんどくさいけど、今更言っても仕方がない。男に二言はない。
俺は奴隷を手に入れたぞーーー! はぁ。
大橋巨泉の真似してふざけてる場合じゃないな。
今までにないくらいセルゲイさんが考えている。やはり5000万を軽く越えてくるんだろうなぁ、倍率ドン!さらに倍!なのかなぁ。
「こちらの大剣、此方で買わせていただくとすれば、、、2億でいかがでしょうか?」
「ふぇ?2億ぅ!」
あまりの金額に変な声が出てしまう。セキアと大剣合わせて2億3000万、、そんだけあれば何回お店にいけるんだ?干からびてしまうぞ。何のお店かは聞くなよ。
いや、そんな馬鹿な事考えてるんじゃなく、聞きたいこと聞けてない。
「それでその金額だと、セキアさんの業務はどの様になりそうです?」
「失礼、そうでしたね。先程、返済金額によって扱いが変わると言いましたが、今回の金額が通常の業務で返済不可能なのと、さらに原因が賭け事ということで司法の判断に情状酌量の余地がなく、犯罪奴隷とほぼ同じ扱いになります。」
ということは、色街に行くか戦場に行くか、になるのかな。
「想定する業務ですが、、買取金額が大きいので普通の店では買えず、貴族様の購入が考えられます。そして、セキアさんは容姿端麗で未経験ということでその貴族様の寵愛を受けますが、飽きがくれば、戦場へと駆り出されることになるでしょう。」
くはぁ、想定する両方かぁ、と俺が頭を悩ませている姿を見たセキアが朱色の唇を開いた。
「にいちゃん名前、イズミいうたな。イズミが悩む必要あらへん、自分自身が招いた事や、自分で後始末はつける。イズミはオッチャンからお金貰って旨いモンでも食べといで。」
俺の方をしっかり見てはいるがこれからのことに身体を震わせている。膝の上に置かれた手はきつく閉じられ、発した言葉も広場での元気はなく、どこか弱々しく聞こえる。
「こっちも貴族に貰われるんや、イズミより良いもん食べれるかもしれへんし、色々あるやろうけど何事も経験、大丈夫や。」
俺に気にするなと気丈に振る舞う彼女。
「ウチ、スキルにかまけて腕相撲で荒稼ぎしたから罪が当たったんや、自業自得や。だからホンマ気にせんでえーよ。」
いやいや、あの腕相撲のオッサン共はスケベ心丸出しだったからお金巻き上げてもいいんだよ。君は悪くないよぉ。
「セルゲイさん、一つ聴いても宜しいでしょうか?」
「はい?何で御座いましょうか?」
「奴隷になると主人の命令を聞く以外に、普通の人と違う生活する上での何か不都合ってあります?」
「当然奴隷ですので様々な不都合が御座います。婚約の自由、子をなす自由、移動の自由。それ以外にも、中レベル以上の宿屋や食事処への単独での使用は拒否されたり等でしょうか。」
そうだよなぁ、色々な自由がなくなるよなぁ。この歳の女の子にとって恋も出来なくなるなんて、あってはダメだよなぁ。
もしかして凄く人の良い貴族に貰われるって可能性もあるけど、そんな薄い可能性に賭ける訳にもいかない。
はぁ、くそぉ、この子、思ってる以上に良い子だし不本意だけど腹を括るかぁ。
「セルゲイさん、ここまで聞いておいて申し訳ないのですが、この子は俺の方で所持しようと思います。俺が所持をすれば望みもしない娼婦や兵士にさせなくて済むでしょうし。」
俺が身請けするとは思っていなかったのか、セキアが大きな目を見開いている。
「にいちゃん、2億やで!2億いうたら一生遊んで暮らせるお金やで!」
「お金の大きい小さいの問題じゃない。君みたいな女の子を貴族のオモチャにしたくないし、戦争の道具にもしたくない。俺の手の届かない所でそうなるなら諦めもつくけど、俺の手の届く所で女の子を不幸にはしたくない。」
セキアは目に涙を浮かべながら「せやかて」「でも」と小声で呟いている。
「俺は2億より君に一緒に来てほしい。ダメなか?」
「いややない!にいちゃんと一緒に行く!」
セキアは泣きながら大きな声で答えを返してくる。
「すみませんセルゲイさん、と、いうことで所持の方向で手続きを進めてもらえますか。」
「解りました、では手続きに入らせて頂きます。」
セルゲイさんはアッサリ手続きの準備に入る。少しは引き留めるかと思ったんだけど。
水晶が置いてあった棚のトビラの中から銀の首輪を取り出しテーブルに置く。
「こちらは借金奴隷用の隷属の首輪になります。」
綺麗に磨かれた銀色の首輪。首輪の厚さは薄く見た目以上に軽そうだ。首輪の中央には赤い魔石が嵌められており、よく見ると魔石の回りには蕀模様の細工が施されている。
「あれ?この店で見たメイドさんや執事の男性は首輪をしてませんでしたよね?」
「あちらの者共は返済金額の少なく自ら仕事の為に奴隷になった雇用奴隷ですので、見えない場所に簡易の隷属紋を施しております。」
「雇用奴隷?」
「はい、貴族様や富裕層の方々は長期に従業員を雇用する際、嘘がつけない裏切らない奴隷を雇う事が多く、自ら奴隷になり雇われようとする者を雇用奴隷として、借金奴隷と分けております。」
へー、職業斡旋所みたいなものか。
「ですがセキアさんは通常の借金奴隷になりますのでこちらの隷属の首輪を着けて頂くことになります。では、セキアさんこちらへ。」
隷属の首輪をセキアの首に嵌める。
「イズミさん、首輪の魔石に手を当てて下さい。」
俺は言われるがまま魔石に手を当てる。セルゲイさんがスキルを発動させると首輪が光を帯びた。隷属魔術が成された様だ。
「後は手数料と登録初年度の人頭税、合わせて15万wenを頂きます。」
うへぇ、結構高いな。俺はセキアから巻き上げたお金から15万を支払う。
「これで全ての手続きが完了しました。セキアさんはイズミさんの奴隷となります。イズミさんはセキアさんの衣食住を保証する義務がありそちらを怠ると逮捕される場合が御座いますので御注意下さいませ。」
「はい、わかりました。」
義務とか逮捕とか、、、めんどくさいけど、今更言っても仕方がない。男に二言はない。
俺は奴隷を手に入れたぞーーー! はぁ。
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