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第6章 ゴブリン討伐
第37話 実戦練習
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ゴブリン6体の群れの左側面で息を殺し、飛び出しやすい位置へ来るのを待つ。剣ゴブ3弓ゴブ2棒ゴブ1、近接戦では先ず剣ゴブから狙いを定める。
少し開けた動きやすそうな位置にゴブリン達がくる。気配を消しながら移動していたが一気に距離を詰める。俺が目の前まで来てやっと臨戦体制に入るゴブリン達。でももう遅い。至近距離で俺が武技の体制に入る。
俺は武技のイメージを固める。
「三連切四連撃五連突きスクリュートラッシュ!」
【短剣術Ⅲ】三連切、これは俺の武器が鉄剣で逆手ではダメージを与えられないと思い、剣ゴブ2体の武器を弾くことを意識し発動させる。
三連で武器を弾きすぐCPで【剣術Ⅴ】四連撃を繰り出し、一撃目二撃目で武器を弾いた剣ゴブを切り倒す。三撃目では三体目の剣ゴブに防がれるが、ここで【細剣術Ⅲ】五連突き、更に距離を詰め鋭い突きを放つ。
剣ゴブ3の横にいた弓ゴブも巻き込み四射、喉元に剣が刺さり二体とも絶命させる。
五突き目の出かりでキャンセル、足位置を切り替え、最後【槍術Ⅰ】スクリュートラッシュで弓ゴブ2を突き殺す。胸から血飛沫をあげ倒れる弓ゴブ。その光景を見てやっと棒ゴブが動きだす。魔力を練り棒の先から炎を顕現させる。
ファイヤーボール。俺は向かって来たファイヤーボールを【反撃術Ⅲ】ペンドマジクにて、剣の側面で優しく撫でるように右後方へ反らす。
そのままソードスラッシユを叩き込み、棒ゴブの命を奪う。
一瞬でケリは着いたが、慣れない事をしたせいか、肩で息をしている。
四つの武技を繋げてみてわかったが、これ、結構疲れる。武技を繋げるという行為は世界のシステムに抗って動作している、特に系統の違う武技、振り下ろす剣術から突きの細剣術へ繋ぐ時、筋肉にブレが生じる。よく筋が違えなかったなと思う。筋肉痛は確実になるなぁ。
息を整え、鉄剣に着いた血と油を拭いていると、セキアが何故か興奮した様子で声をかけてくる。
「なんなん!なんなんそれ、イズミ!」
「うん?なんのこと?」
「なんや、ゴブリンに突っ込んでから、ずーっと武技出てたやん!武技全然終われへんやん!」
あぁ、セキアは武技キャンセル知らないのか。てか、セキアだけじゃなく普通は知らないのかも?ケープ村では父さんが使ってるから、ある程度普通なのかな、て思ってた。
「えーと、連撃系の武技を繋げて、最後、槍術でフィニッシュしたんだけど、わかる?」
「いや、わからへん!適当に説明せんと、ちゃんと教えてーや!」
うーん、キャンセルとか説明するのめんどくさいなぁ。教えるのはいいんだけど、今度でいいか、とりあえず今は誤魔化しとこう。
「いやぁ、俺の必殺技だしタダで教えるのもなぁ、、、うーん、キスとかしてくれたら教えたくなるかも~」
これで諦めてくれるだろう。
「なんてな、、、」
俺が冗談で締めようとしたとき、ツカツカと近づいてきたセキアに襟首を掴まれ、顔を引き寄せられる。
セキアの顔があっという間に目の前にきて、柔らかい物が俺の口唇に触れる。
キスをしている!
永遠と思える刹那、俺は何も出来なかったが、セキアが離れたとき彼女のピンク色の口唇に目がいき、名残惜しく感じた。
「ちょ、セキア!」
俺の顔がもの凄く熱い。
「これでいいやろ!はよ教えて!」
「いやいや、俺ファーストキスだったのに、、いや、そういうことじゃなくて、、、」
「うちも初めてや。別にイズミとするの嫌やないし、してほしかったら何回でもしたる。イズミはうちとはいやなん?」
少しセキアの顔が赤らいでいる気がする。
「いやいやいや、全然嫌じゃない!」
「じゃ、いいやん、とりあえずさっきのちゃんと教えてや」
「う、うん、わかったよ」
女の子にここまでさせて、もう誤魔化すなんて出来ず、俺はセキアに小一時間かけて、コンボの説明をした。
「イズミ凄いな、こんなん初めて聞いたわ」
「いや、うちの村じゃ普通だったんだけどなぁ、まぁ、普通と言っても俺と父さんしか出来なかったけど」
「イズミのオトンってたまに話に出てくるけど、凄いんやね」
「うん、父さんは剣の腕は本当に凄い。元々父さんがコンボ使ってるの見て俺もやるようになったしね」
「うちも、そのコンボ?やってみたいなぁ」
セキアの持ってるスキルじゃ、俺みたいなコンボは無理だな。でも、出来ないって言うのは可哀想かな。
「セキアは連撃武技持ってないので俺みたいなコンボは無理だけど、バスターブレイクの威力をあげるコンボなら出来ると思うよ」
「え!ほんまに?」
嬉しそうなセキア。さっきのもあってつい口唇を見てしまう。
「多分。でもセキア用のコンボは結構地味だし、練習も難しいよ。けどもし出来るようになったら必殺技と呼べるくらいの威力にはなると思う」
「大丈夫や!簡単にアレが出来るとは思てへん。それに、、必殺技かぁ、ちょっとカッコイイかも」
「父さんはそれで龍の首を切り落としたらしいし、カッコイイかもね」
「よし!そうと決まったらちゃちゃっと後20くらいゴブリン倒して村戻ろか」
セキアの殺る気が怖い、、、殺る気じゃない、やる気か。
少し開けた動きやすそうな位置にゴブリン達がくる。気配を消しながら移動していたが一気に距離を詰める。俺が目の前まで来てやっと臨戦体制に入るゴブリン達。でももう遅い。至近距離で俺が武技の体制に入る。
俺は武技のイメージを固める。
「三連切四連撃五連突きスクリュートラッシュ!」
【短剣術Ⅲ】三連切、これは俺の武器が鉄剣で逆手ではダメージを与えられないと思い、剣ゴブ2体の武器を弾くことを意識し発動させる。
三連で武器を弾きすぐCPで【剣術Ⅴ】四連撃を繰り出し、一撃目二撃目で武器を弾いた剣ゴブを切り倒す。三撃目では三体目の剣ゴブに防がれるが、ここで【細剣術Ⅲ】五連突き、更に距離を詰め鋭い突きを放つ。
剣ゴブ3の横にいた弓ゴブも巻き込み四射、喉元に剣が刺さり二体とも絶命させる。
五突き目の出かりでキャンセル、足位置を切り替え、最後【槍術Ⅰ】スクリュートラッシュで弓ゴブ2を突き殺す。胸から血飛沫をあげ倒れる弓ゴブ。その光景を見てやっと棒ゴブが動きだす。魔力を練り棒の先から炎を顕現させる。
ファイヤーボール。俺は向かって来たファイヤーボールを【反撃術Ⅲ】ペンドマジクにて、剣の側面で優しく撫でるように右後方へ反らす。
そのままソードスラッシユを叩き込み、棒ゴブの命を奪う。
一瞬でケリは着いたが、慣れない事をしたせいか、肩で息をしている。
四つの武技を繋げてみてわかったが、これ、結構疲れる。武技を繋げるという行為は世界のシステムに抗って動作している、特に系統の違う武技、振り下ろす剣術から突きの細剣術へ繋ぐ時、筋肉にブレが生じる。よく筋が違えなかったなと思う。筋肉痛は確実になるなぁ。
息を整え、鉄剣に着いた血と油を拭いていると、セキアが何故か興奮した様子で声をかけてくる。
「なんなん!なんなんそれ、イズミ!」
「うん?なんのこと?」
「なんや、ゴブリンに突っ込んでから、ずーっと武技出てたやん!武技全然終われへんやん!」
あぁ、セキアは武技キャンセル知らないのか。てか、セキアだけじゃなく普通は知らないのかも?ケープ村では父さんが使ってるから、ある程度普通なのかな、て思ってた。
「えーと、連撃系の武技を繋げて、最後、槍術でフィニッシュしたんだけど、わかる?」
「いや、わからへん!適当に説明せんと、ちゃんと教えてーや!」
うーん、キャンセルとか説明するのめんどくさいなぁ。教えるのはいいんだけど、今度でいいか、とりあえず今は誤魔化しとこう。
「いやぁ、俺の必殺技だしタダで教えるのもなぁ、、、うーん、キスとかしてくれたら教えたくなるかも~」
これで諦めてくれるだろう。
「なんてな、、、」
俺が冗談で締めようとしたとき、ツカツカと近づいてきたセキアに襟首を掴まれ、顔を引き寄せられる。
セキアの顔があっという間に目の前にきて、柔らかい物が俺の口唇に触れる。
キスをしている!
永遠と思える刹那、俺は何も出来なかったが、セキアが離れたとき彼女のピンク色の口唇に目がいき、名残惜しく感じた。
「ちょ、セキア!」
俺の顔がもの凄く熱い。
「これでいいやろ!はよ教えて!」
「いやいや、俺ファーストキスだったのに、、いや、そういうことじゃなくて、、、」
「うちも初めてや。別にイズミとするの嫌やないし、してほしかったら何回でもしたる。イズミはうちとはいやなん?」
少しセキアの顔が赤らいでいる気がする。
「いやいやいや、全然嫌じゃない!」
「じゃ、いいやん、とりあえずさっきのちゃんと教えてや」
「う、うん、わかったよ」
女の子にここまでさせて、もう誤魔化すなんて出来ず、俺はセキアに小一時間かけて、コンボの説明をした。
「イズミ凄いな、こんなん初めて聞いたわ」
「いや、うちの村じゃ普通だったんだけどなぁ、まぁ、普通と言っても俺と父さんしか出来なかったけど」
「イズミのオトンってたまに話に出てくるけど、凄いんやね」
「うん、父さんは剣の腕は本当に凄い。元々父さんがコンボ使ってるの見て俺もやるようになったしね」
「うちも、そのコンボ?やってみたいなぁ」
セキアの持ってるスキルじゃ、俺みたいなコンボは無理だな。でも、出来ないって言うのは可哀想かな。
「セキアは連撃武技持ってないので俺みたいなコンボは無理だけど、バスターブレイクの威力をあげるコンボなら出来ると思うよ」
「え!ほんまに?」
嬉しそうなセキア。さっきのもあってつい口唇を見てしまう。
「多分。でもセキア用のコンボは結構地味だし、練習も難しいよ。けどもし出来るようになったら必殺技と呼べるくらいの威力にはなると思う」
「大丈夫や!簡単にアレが出来るとは思てへん。それに、、必殺技かぁ、ちょっとカッコイイかも」
「父さんはそれで龍の首を切り落としたらしいし、カッコイイかもね」
「よし!そうと決まったらちゃちゃっと後20くらいゴブリン倒して村戻ろか」
セキアの殺る気が怖い、、、殺る気じゃない、やる気か。
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