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憑依に至るまでの話2
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再度ログインした俺は爆撃着弾まで主力部隊の撤退を援護した。
イベントフラグのイケメンは残念ながら死んでたが司令部壊滅という結果は避けられた。
部隊の大部分は撤退させられた。
まぁこの辺はもうどうでも良いな。
せっかく集めたポイントを使った盛大な爆撃を見るのが今回のゲームプレイの楽しみなわけで。
「残存味方部隊撤退を確認。流星着弾まで5、4、3、2、1」
無事部隊の撤退を援護して俺らは撤退だ。
機体から精霊という設定のAI音声がカウントダウンをしてくれる。
「たーまーやー」
機体は自動操縦に任せながらコックピットで足をかけ半端寝転んだ状態でふんぞり帰って俺はそう言った。
「マリアお嬢様……」
後ろでまたエルフ野郎がボソボソ言う。
コックピットの音響もわざわざ後ろの足元から聞こえるわけで、細かい。
このイケメン野郎のAIを見てると恋愛ゲームとしても神ゲーだろうと認めざるおえない。
どこぞの男よりも現実味がありながらも乙女ゲーのイケメンだ……戦場での精霊AIにも力入れてくれ。
「うるさいよ、イケメン野郎が」
ついでに自分の大きな胸を両手で揉んだ。
巨乳キャラは最高だぜ。
背後から伝わる地震のような振動を感じる。
背部を表示するモニターに映るは天から降る女神の雷。
流星、俗に言う質量弾による宇宙からの軌道爆撃という大迫力の映像を見ながら俺はこの戦域から撤退した。
コックピットの質感も消え、ロード画面になる。
ロード中は狭い薄暗い部屋みたいなところに立ってるだけだ。
ロードが終わって狭い部屋の中で戦果報告が視界に表示された。
感情のこもらない精霊AIが結果を読み上げてくれる。
「クエスト完了しました。戦果報告、ゴブリン2231匹、コボルト1598匹、スライム変異種240匹、オーク491匹、オーガ320匹の討伐を確認、これに加え爆撃申請による討伐、戦線フォローボーナス、戦域ボス討伐を確認。存在力が1万8千付与されました。討伐数が規定値を超えました。英雄勲章が授与されます。式典イベントを行いますか?」
おっと、軌道爆撃でボスを倒したのかな?
爆撃による撃破だと討伐数にカウントされないから少しもったいなかったかもしれない。
このゲームは敵の種類が多いんだが、今回は妙に敵の種類が少ないと思ってたんだよね。
主戦場じゃないからかと思ったけどボス戦だったわけね。
敵の種類的にゴブリンキングかオークキングかオーガキングのどれかだな。
ボスは敵の現場指揮官的な奴だ。
次のボスがやってくるまでのしばらくはこの辺りの魔物は弱くなるだろうな。
「YES、式典イベントを開始してくれ」
ゲーム内では場面を変えるためのロードが始まった。
狭い部屋の空間にロード中の文字が表示される。
「はぁ……楽しいが、このゲームも潮時かもなぁ」
ロード中のまましばらく待機なのでそう思わず呟いてしまった。
何せ戦闘は神ゲーでも間に挟む恋愛パートがうざいのだ。
いちいち進めないとストーリーが進行せず戦えないし、進めても結局結末は学園崩壊からの国外エンドだしね。
今回は今までの経験を元に鬼神の如く戦って勲章を貰ってみたけどねぇ……。
ネット情報によれば国外エンド以外のグットエンドもないようだし、そろそろ他のVRロボゲーを開拓してみようかな。
「よ、よくぞ、参った。ディープラ人類防衛女学園生徒のマリアよ。おもてを上げよ」
ロードが終わったら玉座の前にいた。
俺は片膝をつけ伏したままだ。
そう言うしきたりなのだから仕方ない。
これを破るとゲーム的に万能ポイントである存在力にペナルティーが課せられる仕様だから守るしかない。
戦場だけじゃなくこう言うのがあるのはロールプレイ的には結構楽しいものだった。
「おもてを上げよ」
顔を上げて王の足元や王の周りの貴族を見る。
それがこの世界のしきたりらしいのだ。
「「ひぃ…」」
英雄とはこんなものだ。
魔物を倒しすぎると味方部隊からも恐れられて士気が下がり離反者が出て結局共に戦ってくれるのはあのイケメン野郎ぐらいになってしまうのだった。
このゲームだと魔物を殺しすぎると味方からも恐れられてしまうのだ。
そんなんだから魔物に負けるんやで、とエセ関西弁のおじさん風にドヤ顔で言ってやりたい。
このアバターが言ったら滑稽か……。
怯える貴族や王にニヤリと笑ってやる。
はっはっはっ、怯えてやがるぜ。
「そ、そなたは英雄である。数多の魔物を屠った事を称え、人類同盟を代表し、我ディープラ国国王ディープラがそなたにこの英雄勲章を授ける」
「はっ!」
頭を伏せ、王がこの場を去るのを待つ。
ここまで恐れられると逆に楽しいな。
英雄になったわけだしクーデタールートをさがしてみるのもアリかもな。
学園に戻ったら少し考えてみよう。
さっきまで潮時かもなぁとも思っていたがそんなことはこのロールプレイでさっぱり忘れた。
恋愛を避ける恋愛()パートがまた始まるぞーと新たに楽しむ気持ちに俺はなっていた。
けれど式典が終わると精霊AIがぶっ壊れた。
「英雄イベントが完了しました……ピー……未確認のフラグを確認……patpamvjp」
「ちょ、何が……」
気づけば白い世界にいた。
ロードも挟まずグラフィックのバグもなく、違和感なく一瞬で風景が変わる事なんていくらVRゲームでもありえない事だった。
「ようこそ英雄よ。この時を待っていた」
目の前には女神がいた。
『女神の花園』の教会で見ることができる女神の像そっくりの女性が目の前に立っていたのだった。
ちなみに女神様の見た目は金髪で鎧を着ていて女騎士とでもいうような見た目である。
その美しさは俺の存在がいかに矮小なものかをわからせられる程のものだった。
女神が言うには俺の異世界での新たな人生が始まるらしいのだった。
憑依先を選べとも言われてしまった。
拒否権はないらしい。
ログアウトもできなくなってるし……。
マジなのか。
イベントフラグのイケメンは残念ながら死んでたが司令部壊滅という結果は避けられた。
部隊の大部分は撤退させられた。
まぁこの辺はもうどうでも良いな。
せっかく集めたポイントを使った盛大な爆撃を見るのが今回のゲームプレイの楽しみなわけで。
「残存味方部隊撤退を確認。流星着弾まで5、4、3、2、1」
無事部隊の撤退を援護して俺らは撤退だ。
機体から精霊という設定のAI音声がカウントダウンをしてくれる。
「たーまーやー」
機体は自動操縦に任せながらコックピットで足をかけ半端寝転んだ状態でふんぞり帰って俺はそう言った。
「マリアお嬢様……」
後ろでまたエルフ野郎がボソボソ言う。
コックピットの音響もわざわざ後ろの足元から聞こえるわけで、細かい。
このイケメン野郎のAIを見てると恋愛ゲームとしても神ゲーだろうと認めざるおえない。
どこぞの男よりも現実味がありながらも乙女ゲーのイケメンだ……戦場での精霊AIにも力入れてくれ。
「うるさいよ、イケメン野郎が」
ついでに自分の大きな胸を両手で揉んだ。
巨乳キャラは最高だぜ。
背後から伝わる地震のような振動を感じる。
背部を表示するモニターに映るは天から降る女神の雷。
流星、俗に言う質量弾による宇宙からの軌道爆撃という大迫力の映像を見ながら俺はこの戦域から撤退した。
コックピットの質感も消え、ロード画面になる。
ロード中は狭い薄暗い部屋みたいなところに立ってるだけだ。
ロードが終わって狭い部屋の中で戦果報告が視界に表示された。
感情のこもらない精霊AIが結果を読み上げてくれる。
「クエスト完了しました。戦果報告、ゴブリン2231匹、コボルト1598匹、スライム変異種240匹、オーク491匹、オーガ320匹の討伐を確認、これに加え爆撃申請による討伐、戦線フォローボーナス、戦域ボス討伐を確認。存在力が1万8千付与されました。討伐数が規定値を超えました。英雄勲章が授与されます。式典イベントを行いますか?」
おっと、軌道爆撃でボスを倒したのかな?
爆撃による撃破だと討伐数にカウントされないから少しもったいなかったかもしれない。
このゲームは敵の種類が多いんだが、今回は妙に敵の種類が少ないと思ってたんだよね。
主戦場じゃないからかと思ったけどボス戦だったわけね。
敵の種類的にゴブリンキングかオークキングかオーガキングのどれかだな。
ボスは敵の現場指揮官的な奴だ。
次のボスがやってくるまでのしばらくはこの辺りの魔物は弱くなるだろうな。
「YES、式典イベントを開始してくれ」
ゲーム内では場面を変えるためのロードが始まった。
狭い部屋の空間にロード中の文字が表示される。
「はぁ……楽しいが、このゲームも潮時かもなぁ」
ロード中のまましばらく待機なのでそう思わず呟いてしまった。
何せ戦闘は神ゲーでも間に挟む恋愛パートがうざいのだ。
いちいち進めないとストーリーが進行せず戦えないし、進めても結局結末は学園崩壊からの国外エンドだしね。
今回は今までの経験を元に鬼神の如く戦って勲章を貰ってみたけどねぇ……。
ネット情報によれば国外エンド以外のグットエンドもないようだし、そろそろ他のVRロボゲーを開拓してみようかな。
「よ、よくぞ、参った。ディープラ人類防衛女学園生徒のマリアよ。おもてを上げよ」
ロードが終わったら玉座の前にいた。
俺は片膝をつけ伏したままだ。
そう言うしきたりなのだから仕方ない。
これを破るとゲーム的に万能ポイントである存在力にペナルティーが課せられる仕様だから守るしかない。
戦場だけじゃなくこう言うのがあるのはロールプレイ的には結構楽しいものだった。
「おもてを上げよ」
顔を上げて王の足元や王の周りの貴族を見る。
それがこの世界のしきたりらしいのだ。
「「ひぃ…」」
英雄とはこんなものだ。
魔物を倒しすぎると味方部隊からも恐れられて士気が下がり離反者が出て結局共に戦ってくれるのはあのイケメン野郎ぐらいになってしまうのだった。
このゲームだと魔物を殺しすぎると味方からも恐れられてしまうのだ。
そんなんだから魔物に負けるんやで、とエセ関西弁のおじさん風にドヤ顔で言ってやりたい。
このアバターが言ったら滑稽か……。
怯える貴族や王にニヤリと笑ってやる。
はっはっはっ、怯えてやがるぜ。
「そ、そなたは英雄である。数多の魔物を屠った事を称え、人類同盟を代表し、我ディープラ国国王ディープラがそなたにこの英雄勲章を授ける」
「はっ!」
頭を伏せ、王がこの場を去るのを待つ。
ここまで恐れられると逆に楽しいな。
英雄になったわけだしクーデタールートをさがしてみるのもアリかもな。
学園に戻ったら少し考えてみよう。
さっきまで潮時かもなぁとも思っていたがそんなことはこのロールプレイでさっぱり忘れた。
恋愛を避ける恋愛()パートがまた始まるぞーと新たに楽しむ気持ちに俺はなっていた。
けれど式典が終わると精霊AIがぶっ壊れた。
「英雄イベントが完了しました……ピー……未確認のフラグを確認……patpamvjp」
「ちょ、何が……」
気づけば白い世界にいた。
ロードも挟まずグラフィックのバグもなく、違和感なく一瞬で風景が変わる事なんていくらVRゲームでもありえない事だった。
「ようこそ英雄よ。この時を待っていた」
目の前には女神がいた。
『女神の花園』の教会で見ることができる女神の像そっくりの女性が目の前に立っていたのだった。
ちなみに女神様の見た目は金髪で鎧を着ていて女騎士とでもいうような見た目である。
その美しさは俺の存在がいかに矮小なものかをわからせられる程のものだった。
女神が言うには俺の異世界での新たな人生が始まるらしいのだった。
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ログアウトもできなくなってるし……。
マジなのか。
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