悪役令嬢にも心がある

ゆったん子

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彼の初恋

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正直持ちきれない量のご飯を買ってしまったので少し後悔してますわ

つい意地を張ってしまいました、、、

どうしましょう?

買ったからにはきちんと食べなくてはなりませんものね

広場のベンチに腰をおろし隣の彼から視線を感じる

この人はよくわかりませんわ

とても上流階級で育った人とは思えない言動ばかり

この国の上流階級の人たちは皆こうなのかしら?

でも、前世(まえ)を思い出したようで少し懐かしいわ

ただ視線は鬱陶しいですけど

レデ「なんですか、じっと見つめて」

彼はクスクスと笑っていた

理解ができません

ルー「いや、本当にその量を1人で食べようとしてるんだなと思って」

何言ってるんですか?

レデ「この国の人が大切に作ったものを捨てられませんわ」

彼はなぜか目を見開いていた

そんなに驚くこと言ったでしょうか?

レデ「なぜそんなに驚いているんですか?」

彼は小さく笑ったあとこっちを見つめてきた

ルー「そんなことを言う令嬢はこの国にはいないからね、、、、」

彼は楽しそうに言っているが、少し後ろめたさや悲しみが見えた

どうして

どうしてあなたはそんな顔をするの

そう思っていると気づいたら彼を抱きしめて頭を撫でていた

彼は小さく小さく泣いていた

その苦しみが人に伝わらなかったのと同じように誰にも伝わらないような声で泣いていた

少しでも助けてあげたい

レデ「わたくしには届いていますから、、、、」

彼はわたくしの言葉を聞くと同時に小さくうなずいていた



















あれから数分がたちだいぶ落ち着いたらしい

ルー「初対面の君にこんな姿を見せてしまってすまない」

レデ「いえ、構いません。それよりなぜあんな顔をしていたんですか?」

彼は俯いたあとゆっくりと顔をあげた

その顔には決心と不安が残っていた

ルー「俺の初恋を聞いてくれないか?」

初恋、、?

なぜ、今

そう言おうとしたがわたくしは何かを感じ小さくうなずいた

ルー「俺が恋した人は小さい頃から好奇心がありそして真っ直ぐな人だった。不正は許さず一途な人だった。」

だった?

そんな言葉が頭の中で引っかかった

ルー「もう、2度と会えない初恋の人」

、、、そう

でもなぜ、わたくしにそんな話をしたの?

レデ「なぜ、この話を?」

彼はまるで少年のような笑顔で言った

ルー「君がとっても似ていたんだ。初恋の人に」

似ていた、、

あなたが言うその素敵な人に

わたくしが

レデ「とっても光栄だわ」

そう言いわたくしは無邪気な笑顔で彼を見た

そのあとは一緒に食事をした

正直たべきれるか心配だったけど

美味しくたべられてよかったわ

ルーカス

実はあなたも似ているの

わたくしの大切な大切な幼なじみにね


ーーーーーーーー
一週間ほどお休みするので書きました!
、、許してね?
次回もお楽しみにーー!
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