悪役令嬢にも心がある

ゆったん子

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許せない

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彼女はポツリ、ポツリと話しはじめた

アリナ「私の国は身分差別がとても酷い国です。貴族は少ない食料を贅沢に使い、平民は今日生きるための食料を確保することさえ難しいほど、、、」

そんなにひどい差別がまだあるなんて、、

わたくしは衝撃の事実に驚きが隠せなかった

そして、強い怒りも

それでも、勇気を出して話してくれるアリナを止めたくなくて小さく頷くだけにした

アリナ「私は死にそうなとこを国の兵士長に助けられました。その時、この人のために戦うと誓ったんです、、、そう、誓ったはずなのに!!」

貴族の前でということを気遣っていたアリナが止めることのできないほどの怒り、嘆きだったのでしょう

わたくしは慰めも怒鳴りもしなかった

ただゆっくりと頷いて事実を肯定した

アリナ「ですが、国の対応は酷いものでした。まるで兵士を捨て駒のように使い、貴族がなる騎士の治療を優先されました。たった少しのかすり傷も治せといい、大怪我をした兵士の治療はさせてくれませんでした」

治療、、?

この世界には魔法は一応あるはずだけど治癒魔法なんてあったかしら?

そんな疑問も出たがわたくしはアリナの言葉を聞くことを第一に考えた

アリナ「なので夜遅くにこっそりと治療することしかできませんでした。しかし、ある日治療の途中で倒れたことでそのことがバレてしまい。それすらも禁止されました」

アリナの目からは少しずつ涙が出てきていた

悲しさよりも怒りから出ているそんな涙だった

アリナ「私は大事にされてました。でも、同じ人間なのにこんなに差がついてるのが許せなくて、、、。それで、私はそのことを訴えました。それでも無駄で、もうこんな国が嫌になりました」

声は先ほどよりも激しさが増し、悲しさも増していた

わたくしはただただ頷いて、肯定を続けた

それが、一番いいとわかっていたから

アリナ「そんな日の中、兵士長様がやってきて言いました「新しい聖女が見つかった。殺されるかもしれない、逃げろ」その時、大きな声で「聖女を探せ」と叫ぶ声が聞こえました。私は焦って逃げました」

表情は怒りから恐怖へ変わっていた

アリナ「途中で見える、いままで治療した兵士達の笑顔。後ろから聞こえる剣の交わる音。私は怖くて、悔しくて仕方ありませんでした、、。そして、逃げる途中で力尽きました。これが、5時間前の出来事です」

アリナの顔は恐怖から憎悪へと変わっていく

大切な人が死ぬかもしれない恐怖

そうですか

わたくしと一緒ではありませんか

レデ「あなたはこれが最善だったと思いますか?」

私は先ほどまでと同じ顔でそう問いた

アリナ「そんなはずありません!!」

彼女は涙を流しながら叫んだ

わたくしはゆっくりと頷き、今までよりもきつい表情でいう

レデ「なら、今からでも最善を尽くしなさい!!それがあなたができることではないんですか!!!」

アリナ「っっ!!、、、ありがとうございます!!!」

アリナはそう叫ぶように言い捨て、馬車から思いっきり降りて走り出した

まるで何かが切れたように

折れた翼が戻ったように

強く強く走っていった

わたくしも、、




ーーーーーーーーー
久しぶりの投稿です!
遅れてごめんなさいぃ!!
ゆるしてぇーー!
次回も楽しみに!
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