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第一章
桜は残念ながら舞ってはいませんが
しおりを挟む頬を撫でる風が少し温かくなってきた今日この頃。桜はまだ咲いてはいないがもう四月になってしまった。
「はぁ…もう少し寝たかった。別に寝たら疲れが取れるなんて幻想を信じてるわけじゃないんだけど眠いものは眠いし…ふぁ」
正直まだ家でぬくぬくしていたい。
昨日のこの時間はコタツに入って蜜柑食べながらテレビのニュース番組を優雅に見ていたのだ。
明日に帰りたい。
そう思いながら通学路を歩いていると
「!!っ!…あっ先輩おはよう御座います。
気配消して後ろに忍び寄って肩叩かないで下さい。心臓止まるかと思いました。」
後ろを振り返りそう言うと先輩は悪戯が成功した少年のようにニコッと笑った。相変わらず憎めない笑顔だ。
「おはよう、今日も良い朝だね。
ふふっその顔じゃそうでも無い感じかな?
肩叩かれた事がお気に召さなかったかな?
あれは俺の趣味なんだよね…そんなロクでも無い事覚えたなこいつみたいな顔しないでくれるとありがたいんだけど」
この先輩は何というか天然で憎めない人はあるんだけれども何というか最近この私の後ろにそっと忍び寄っていきなり肩を叩くという遊びにハマっているらしい。別に叩かれるのも割とふわっとだし痛くは無いがしかし…
小学生の時のランドセル開けに似たような何かを感じるのは私だけだろうか。
別にすごくイラっとするってわけでは無いけども
なんかやられてしまった感。やるせない気分だ。
ちなみにランドセル開けとは
「ランドセルを背負っている子の後ろにそっと忍び寄って気付かれないようにそっとランドセルのロックを外し何もなかったように横を通り過ぎる」という
今にして思えば下らないものであったが当時は楽しかったものである。
そう、時代は変われど形を変えて悪戯というのは続くものだ。
一昔前の時代にスカートめくりが流行ったようにその頃はランドセル明けが流行っていたのである。
話は戻るが先輩もそのうち飽きてやめるだろうと思っているので放置している。
閑話休題。
そろそろ自分達が通っている学校について話そうかと思う。
その学校は海の近くに建っていて学校の四階からは
海が見える。オーシャンビューって奴だ。ただそこから見える海は日本ならではの青くて黒い海なので特に綺麗とかは無いように思う。慣れるとなんとも思わなくなる。
たまに、海の匂いが風に運ばれてやってくる。 割と田舎だが方言を使う人は余りいない。
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