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シーズン9 【魔王大戦編】
ep.149 大魔王帝国の陰謀へようこそ!
第100階で二人の王が誕生したその裏で、不穏な影がリバースレルムを侵食し始めていた。
大魔王帝国ドレドスパイアの前哨基地。
破壊を楽しんでいたはずの悪魔たちは、自分たちが滅ぼしたはずの街が「無傷」で存在しているという怪奇現象に直面していた。
因果を書き換えられたことに気づかぬ愚かな悪魔たちと、その裏で冷徹に「時の理」を看破する幹部。
魔王軍の進撃が、ついにその牙を剥こうとしていた。
リバースレルムの辺境、空をどす黒い雲が覆う大魔王帝国ドレドスパイアの前哨基地。
そこでは悪魔王子と魔神龍、ダリアンとニキサーが退屈しのぎの「遊び」に興じていた。
「ねえダリちゃん。こないだアタシたちが粉々にブッ潰したあの街さ、今ごろ死体の山になってるかな? ここから見せてよ!」
ニキサーが残酷な笑みを浮かべて催促する。
「けっ、お安い御用だ。見ろよ――《アビサル・シーアー》!」
ダリアンの額にギョロリと深淵を覗く第三の眼球が現れ、遠く離れた人間たちの街を映し出した。
だが、そこに映った光景に、二人は言葉を失った…。
「……はあ? なんで街が元通りになってるんだよ!?」
「そんなはずない! アタシが魔法で木っ端微塵にしたんだよ!?」
映し出されたのは、破壊の痕跡すら残っていない、平和そのものの街の姿だった。
「俺たちの攻撃が無かったことになってる……!? ふざけるな、ブッ潰してやる!」
ダリアンが怒りに震えたその時、背後から凍りつくような殺気が立ち込めた。
ゾワゾワ…ビクンッ…。
「――ニキサー。ダリアン王子。今の話、詳しく聞かせてもらおうか…」
「げっ、ヤバい! ヴァロッサム様だ……!」
二人は震え上がり、最上級悪魔アークデーモンであるヴァロッサムの前に平伏した。
破壊したはずの街が再生している――その異常な報告にヴァロッサムが冷徹な眼光を向けていると、さらに重厚な足音が響いた。
ザッザッザッ…ズン!!
「ヴァロッサム殿。少しいいかな」
「――悪魔将軍(アークジェネラル)、ハヴォック殿!」
魔王軍屈指の武闘派ハヴォック。
そしてその傍らには、真紅のドレスを纏った青白い肌の美女が佇んでいた。
「アイオン。どう思う」
ハヴォックの問いに、時の吸血鬼(クロノマンサー)アイオンが妖艶に微笑む。
「ええ。これは修復魔法などという生易しいものではありませんわ。人間の中に『時』を操り、事象そのものを書き換えた者がいるようです」
「時を操るだと……!? ゴミめ、そんな真似ができるわけが……!」
ダリアンが虚勢を張るが、アイオンの視線がそれを射抜く。
「では、どう説明しますの? あなた方が放った破壊の『結果』だけが、世界から抹消されているこの事態を…」
「……あいつだ。あの銀髪と、銃を持った薬剤師(ゴミ)……!」
ドンドン…ドドン…ドン!!
ニキサーが憎々しげに地団駄を踏んだ。
「次こそは絶対に殺してやる! いたぶり尽くして、絶望の味を教えてから細切れにしてやるんだから!」
「……面白い。ハヴォック殿、魔王様のご許可は?」
ヴァロッサムが歪んだ笑みを浮かべる。
「ああ。既に降りている。これより、我ら魔王軍は『害虫駆除』を開始する」
ハヴォックの宣言と共に、前哨基地に集結した数万の魔物たちが一斉に咆哮を上げた。
ウォーーーー!!
彼らの視線の先にあるのは、精霊王と魔導王が守護する希望の地…。
リバースレルムを舞台にした、史上最大の「魔王大戦」の幕が、今まさに上がろうとしていた。
後書き
魔王軍の幹部たちがついに動き出しました!
ハヴォック、ヴァロッサム、そして時の吸血鬼アイオン。
これまでの敵とは一線を画す強者たちが、ハーベルとレオンを脅威として認識し始めています。
魔王軍の先遣隊が【ルミナラ】を急襲。
新婚生活を満喫中、のハーベルとネルの前に、かつてない規模の軍勢が押し寄せます。
精霊王としての初陣、お楽しみに!
続きが気になった方は、ぜひブックマークをお願いいたします!
最下部の♥️10で評価をいただけると、ハヴォック将軍の鎧にヒビが入ります(笑)
次回、第150話「限界と挑戦の世界へようこそ!」
大魔王帝国ドレドスパイアの前哨基地。
破壊を楽しんでいたはずの悪魔たちは、自分たちが滅ぼしたはずの街が「無傷」で存在しているという怪奇現象に直面していた。
因果を書き換えられたことに気づかぬ愚かな悪魔たちと、その裏で冷徹に「時の理」を看破する幹部。
魔王軍の進撃が、ついにその牙を剥こうとしていた。
リバースレルムの辺境、空をどす黒い雲が覆う大魔王帝国ドレドスパイアの前哨基地。
そこでは悪魔王子と魔神龍、ダリアンとニキサーが退屈しのぎの「遊び」に興じていた。
「ねえダリちゃん。こないだアタシたちが粉々にブッ潰したあの街さ、今ごろ死体の山になってるかな? ここから見せてよ!」
ニキサーが残酷な笑みを浮かべて催促する。
「けっ、お安い御用だ。見ろよ――《アビサル・シーアー》!」
ダリアンの額にギョロリと深淵を覗く第三の眼球が現れ、遠く離れた人間たちの街を映し出した。
だが、そこに映った光景に、二人は言葉を失った…。
「……はあ? なんで街が元通りになってるんだよ!?」
「そんなはずない! アタシが魔法で木っ端微塵にしたんだよ!?」
映し出されたのは、破壊の痕跡すら残っていない、平和そのものの街の姿だった。
「俺たちの攻撃が無かったことになってる……!? ふざけるな、ブッ潰してやる!」
ダリアンが怒りに震えたその時、背後から凍りつくような殺気が立ち込めた。
ゾワゾワ…ビクンッ…。
「――ニキサー。ダリアン王子。今の話、詳しく聞かせてもらおうか…」
「げっ、ヤバい! ヴァロッサム様だ……!」
二人は震え上がり、最上級悪魔アークデーモンであるヴァロッサムの前に平伏した。
破壊したはずの街が再生している――その異常な報告にヴァロッサムが冷徹な眼光を向けていると、さらに重厚な足音が響いた。
ザッザッザッ…ズン!!
「ヴァロッサム殿。少しいいかな」
「――悪魔将軍(アークジェネラル)、ハヴォック殿!」
魔王軍屈指の武闘派ハヴォック。
そしてその傍らには、真紅のドレスを纏った青白い肌の美女が佇んでいた。
「アイオン。どう思う」
ハヴォックの問いに、時の吸血鬼(クロノマンサー)アイオンが妖艶に微笑む。
「ええ。これは修復魔法などという生易しいものではありませんわ。人間の中に『時』を操り、事象そのものを書き換えた者がいるようです」
「時を操るだと……!? ゴミめ、そんな真似ができるわけが……!」
ダリアンが虚勢を張るが、アイオンの視線がそれを射抜く。
「では、どう説明しますの? あなた方が放った破壊の『結果』だけが、世界から抹消されているこの事態を…」
「……あいつだ。あの銀髪と、銃を持った薬剤師(ゴミ)……!」
ドンドン…ドドン…ドン!!
ニキサーが憎々しげに地団駄を踏んだ。
「次こそは絶対に殺してやる! いたぶり尽くして、絶望の味を教えてから細切れにしてやるんだから!」
「……面白い。ハヴォック殿、魔王様のご許可は?」
ヴァロッサムが歪んだ笑みを浮かべる。
「ああ。既に降りている。これより、我ら魔王軍は『害虫駆除』を開始する」
ハヴォックの宣言と共に、前哨基地に集結した数万の魔物たちが一斉に咆哮を上げた。
ウォーーーー!!
彼らの視線の先にあるのは、精霊王と魔導王が守護する希望の地…。
リバースレルムを舞台にした、史上最大の「魔王大戦」の幕が、今まさに上がろうとしていた。
後書き
魔王軍の幹部たちがついに動き出しました!
ハヴォック、ヴァロッサム、そして時の吸血鬼アイオン。
これまでの敵とは一線を画す強者たちが、ハーベルとレオンを脅威として認識し始めています。
魔王軍の先遣隊が【ルミナラ】を急襲。
新婚生活を満喫中、のハーベルとネルの前に、かつてない規模の軍勢が押し寄せます。
精霊王としての初陣、お楽しみに!
続きが気になった方は、ぜひブックマークをお願いいたします!
最下部の♥️10で評価をいただけると、ハヴォック将軍の鎧にヒビが入ります(笑)
次回、第150話「限界と挑戦の世界へようこそ!」
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