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第4話 創造神ライフ ~爽やかな笑顔を添えて~
しおりを挟む自分のせいでいきなり人類滅亡。
ゲームとはいえ現実と一切変わりない世界である為、少なくない衝撃を受けている。
ショックのあまり呆然としていると、先ほど倒れた勇者がもぞもぞと動いている。もしかして死んでなかったのか?と一抹の望みをかけて映像を食い入るように見つめていると…。
【世界で最初のゾンビが現れました。100WPを獲得しました。
ボーナスとして初めのゾンビは存在強度が3倍に強化されます。
条件を満たした為、初めのゾンビは吸血鬼に進化しました。
世界で最初の吸血鬼が現れました。100WPを獲得しました。
ボーナスとして初めの吸血鬼は存在強度が4倍に強化されます。
世界で最初の吸血鬼である為、始祖吸血鬼となります。
ボーナスとして始祖吸血鬼は存在強度が5倍に強化されます。
条件を満たした為、始祖吸血鬼は魔王種になりました。
世界で最初の魔王種が現れました。100WPを獲得しました。
ボーナスとして魔王種始祖吸血鬼は存在強度が10倍に強化されます。】
大量の連続アナウンス。
…。
いきなり魔王が誕生してしまった。
勇者ダイから魔王ダイへのジョブチェンジ。
この数分で人間、勇者、ゾンビ、吸血鬼、魔王となったらしい。
波瀾万丈の人生である。
あ、今は魔王だから魔王生か?
などと現実逃避気味な思考を展開していると。
「…。えーと、大変珍しいですが、こういう事もあるさ。」
引き攣った笑顔で慰めの言葉を吐くジョーダンさん。
殴りたい。その笑顔。
普通に考えれば、勇者ってのは隠された力があったり、一般人にはない強さがあって魔王を倒す役割を持ったキャラである。魔王は世界を滅ぼそうとしたり征服しようとしたりする悪の親玉的な奴であり、最後は勇者に倒される。RPGゲームなんかに良く登場しているあいつだ。
質問してみると、概ねその通りらしい。補足すると勇者は神のお告げをする事により指示を出し従わせる事が可能なのだが、魔王は本人の性格次第らしく言う事を聞かない事も結構あるそうだ。
なんでも、条件を満たす事によって自動で勇者や魔王にランクアップするとのこと。
それにしても。
「…。この魔王強すぎません?魔王ってこんなに強いものなんですか?」
「強過ぎですね。たくさんのユーザーが作る世界を見てきましたが、初期は魔王や勇者は大体平均して存在強度が低くて800から多くても5,000程度のものです。過去にWPを大量に注ぎ込んで俺の勇者や魔王がマジ強すぎ~をやった方でも、存在強度30,000前後がせいぜいです。」
ですよねー。この魔王絶対おかしいもん。存在強度2,406,000だもの。
「普通は私の説明を一通り聞いてからプレイするものですから、こんな事例は初めてです。とりあえず最後まで説明を聞いてからプレイして下さい。」
軽くお小言を頂いてしまった。
すみませんでした…。
どうやら、先ずは環境設定で大気や生命の死後の扱い等を設定してから生命を生み出すのがスタンダードであるらしい。地球人である俺には、初回で地球環境に設定して慣れてきたら環境設定を変更する事をオススメしたかったそうだ。
「魔王が強すぎて制御するのが大変という問題はありますが、プレイ自体は出来ますので安心して下さい。とりあえず地球環境に設定はされていますので、このまま説明を続けます。」
すみませんでした。お願いします。
「と言っても、後は対戦モードだけですが。」
それは気になる。対戦と言われても何をするかがあまり想像つかない。スコアでも競うんだろうか?
「現状はシングルプレイモードになっていますが、対戦モードでは他のユーザーさんとマッチングして互いの世界を侵略し合います。勝敗の基準は相手が降参するか、相手の存在強度10以上の生命体の合計値が100,000を下回るかすれば勝利です。対戦で勝った方はWPが貰え、負けた方は特に何もありません。また対戦成績はランキング形式になっており、成績に応じて景品もあります。」
ランキング形式ってのはスマホゲームでも良くあるし個人的に結構好きだ。景品もどんなものがあるか想像するだけでワクワクする。
「対戦相手は創造神ランクの差が3以内でランダムに選ばれます。
通常はマッチングした相手との対戦を拒否する事は出来ません。こちらから相手のランクを指定してマッチングするランク指定マッチもありますが、その場合は相手に対戦の拒否権があります。ランク指定マッチで格下を倒した場合は成績に反映されませんのでご注意下さい。」
「大体理解出来ました。」
基本的にはマッチした相手とは絶対対戦しなければならないが、相手のランク指定マッチによって選ばれた場合は拒否出来る…と。格下狩り対策ってとこか。制限を設けないと古参ユーザーばかりが得してゲームが過疎ってしまうので当然の措置だ。
「これで基本説明は終わりです。後はプレイしながら覚えて下さい。時々様子を見に来ます。」
「ありがとうございます。」
「では良い創造神ライフを。」
片手を上げて爽やかに消えていくジョーダンさん。
そんな爽やかな顔しても、先程のブチギレシーンは誤魔化せないよ?
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