『創造神始めました』ご注文をどうぞ。魔王軍で異世界侵略と若干狂気持ち彼女ですね?5番にオーダー入りまーす!

隣のカキ

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第13話 サリリのパーフェクトパワーレベリング教室

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 気を取り直して、次にいってみよう。





「対戦モード。ランク指定は84。」









【ランク84の相手と対戦モードに移行しました。

 接続中…………。

 セニョリータとの対戦が受理されました。侵略ゲートの場所を指定して下さい。】





 三回抱いて欲しそうな名前だな。





 前回はサリリが活躍し過ぎたので、なるべくは全員に強くなって欲しい。



 いつも通りに魔王軍が進軍しようとしたところ、遠方に出現する門が見えた。それを見た彼らは守勢に回るようだ。



 門の中からは30人程の人間が現れ、全員が頭上に勇者と表示されている。勇者軍か…。士気が高いようで、うおおおと叫びながら全員突撃してくる。



 原種吸血鬼たちが先頭に立って迎えうつが、原種吸血鬼1以外は簡単に吹き飛ばされダメージを受けていた。そして後方に陣取るダイとサリリへ勇者軍が殺到する。





(エアカッター起動。敵対生物30体全てを対象、それぞれ5㎥の空気を圧縮、刃の薄さを1㎚で定義し魔力でコーティング、手足のみを切断。)





「お願い。彼らの動きを封じて…。



 エアカッター!そーれぃ!」





 サリリが魔法を発動させると、勇者たちは両手足を見えない風の刃によって切り落とされ、その場に転がされてしまう。辺り一面血の臭いに覆われ、彼らの悲鳴やら怨嗟の声やらが聞こえてくる。



 彼女にとって相手の動きを封じるとは、痺れさせるでも気絶させるでも、ましてや拘束する事でもなく、手足を切り飛ばしてしまう行為を指すらしい。







「今回は原種吸血鬼さんたちが強くなる為に、トドメをお願いね!」



 と可憐な笑顔を浮かべる彼女。















 ドン引きだよ…。





 原種吸血鬼たちは無抵抗の相手に対し、全く躊躇せずに次々とトドメを指していく。



 勇者たちの死体を調べると、存在強度の平均が800,000程であった。







【セニョリータが降参しました。勝利報酬として500,000WPが与えられます。

 あなたは創造神ランクが39になりました。おめでとうございます。】







「ステータス」





<仮想世界システム>

 創造神ああああ:ランク39

 WP:1,717,340P



 購入

 売却

 環境設定

 生命の存在強度

 世界へ介入

 履歴

 対戦モード



 生命体の数:6



強者リスト 一位 魔王種始祖吸血鬼ダイ:存在強度4,171,722

      二位 魔王種魔法少女㈵外道使いサリリ:存在強度4,021,637

      三位 原種吸血鬼1 :存在強度1,382,053

      四位 原種吸血鬼86:存在強度837,451

      五位 原種吸血鬼33:存在強度795,172

      六位 原種吸血鬼3 :存在強度754,475









 強者リスト四位以下の彼女等にとって勇者軍は格上だったようで、存在強度の上がり幅がいつも以上に大きい。今回は戦闘での戦力アップは期待出来ないかと思ったが、良い意味で予想を裏切ってくれた。



 これからはサリリの魔法で相手を無力化し、格上は原種吸血鬼たちが、その他はダイとサリリがトドメを差す形で戦闘を行って貰えば効率よく存在強度の強化が出来る。



 この結果は今後の戦略を見直す良いきっかけになってくれた。





 いよいよ次はランク差100の相手、つまりランク139に挑むのだ。失敗しても三回巻き戻しが出来る程度にはWPを稼げた。こちらがやられても、そうなる前に時間を戻せば魔王軍は見事に復活だ。これで何の心配もなく挑める。



 先ずはサリリへ協力をお願いしよう。



「今後は魔法で敵を無力化し、格上を原種吸血鬼、その他をお前とダイでトドメを差せ、とサリリへメッセージを送れ。」





【10WPを消費して外道使いサリリへメッセージを送信しました。】





 ディスプレイを見ると、サリリは頑張るわと腕にちからこぶを作るような仕草を見せ、笑顔になった。





【サリリが音声通話を申請してきました。承諾しますか?】



 え?通話?そんな事出来たの?



 まあ今考えても仕方ない。





「承諾する。」





【サリリとの通話を開始します。】





「こんにちは!」



「はい、こんにちは。」



「私に良い提案があるのですが…。」





 天才的な頭脳を持つ彼女からの提案だ。ちょっと嫌な予感がしないでもないが気になる。





「何だ?」



「先ずはたくさんの人間を生み出し、ダイ君に原種吸血鬼にしてもらいます。」





 ふむふむ…。





「それで?」



「その後に、そいつらを既存のメンバーで滅ぼせば、簡単に強くなれます!」









 え?何言ってんのこの娘?



 外道過ぎるだろ。



 嫌だよ。俺の感覚だと味方を殺させるのは倫理的に無理。





「それは出来ない。」



「そうですか…。それなら!

今いる原種吸血鬼たちを合成して、一体の始祖吸血鬼にしましょう。一気に戦力アップですよ!」









 そんな事出来るの?









 てかさ…それぞれの個性とかあるじゃん!そんなゲームみたいに合成なんてしたらダメだろ。いや確かにゲームなんだけどさ。





「その場合それぞれの人格はどうなる?」



「永続コントロールで既に各々の人格は消去しています、合成後は一個の自我を確立しますので何の問題ありません。」







 ……。



 問題だらけだろ!?



 なんで問題ないと思っちゃったんだよ!



 え?あいつらって操られているだけじゃなくて人格消されてたの!?



 それって生きながらに死んでるみたいなものじゃん!





「人格を元に戻してあげたりとかは…」



「申し訳ございません。必要ないかと思いバックアップはしていませんでした。」





 ……。



 なんてことだ…。



 しかし考えようによって、これからも人形のように生きていくよりは、合成して一個人として生きていった方が良いの…か?





「わかった。合成を許可する。しかし今後は味方に永続コントロールは使用しないように。」



「かしこまりました。それでは早速取り掛かりたいと思います。」





 サリリは一度咳払いをし





「私の頑張りを見ててね~!」





 と言って通話を終えた。







【サリリとの通話を終了しました。】

















 やっぱ外道だな。

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