18 / 23
学園祭
レッツ エンジョイ カラオケ?!
しおりを挟む
「俺たちは、なんでカラオケにいるんだ。」
「なぜと言われましても、見ての通り親睦会ですが。」
紳士風な言葉であるのだが、睦月が言うと少しイラっとする。俺は、言い返すように
「だから、なんで親睦会でカラオケなんだよ。別にファミレスとか、誰かの家とかでもよかっただろ。」
「それは、三関さんの意向で。」
「私、歌ってもいい?」
そんなカラオケを提案した弥生は、何か曲を入れた。
弥生が歌い終わり、弥生を除く実行委員が思ったであろうことを聞いてみる。
「弥生、なんで選曲が『君が代』なんだ?」
そう、弥生が選曲したのは日本の国歌の『君が代』だった。
「え?なんでって普通じゃない?」
「弥生ちゃん面白い。」
十月さんがくすくすと笑いながら、そう言う。
「神奈まで?え?なんで?これ普通じゃないの?」
「普通じゃないんだよ。普通じゃなくても、高校生がカラオケにきて最初に歌う歌じゃないと思うぞ。」
すかさず俺は弥生の疑問に答える。
「じゃあ、あんた歌いなさいよ!」
弥生のカウンター攻撃に俺は、みぞおちを思いっきり殴られたような感覚になった。
「俺は遠慮す、、」
「私、聴いてみたいです。十倉さんの歌。」
「私も聞いてみたいと思います。十倉さんがどんな歌を歌うのか、少々気になります。」
お前は黙っとけ、と睦月に言いたくなるが、十月さんが興味津々な顔でいるので、断りづらく、弥生は「どうだ」というような顔で俺を見ている。
仕方なく、しぶしぶ、自分が歌う曲を入れた。
歌い終わった感想を表すと、「しにたい。」に詰め込まれるのだろう。だから、カラオケには行きたくなかったんだ。
歌ってる途中、弥生は爆笑、睦月は笑いを必死にこらえ、十月さんに関しては、興味津々の顔でフリーズしていた。
「あんた、音痴すぎ。それに、、演歌って、出雲も選曲が普通じゃないよ。」
弥生にそう言われた。
多分、今日は立ち直れないんだろうな、と心のどこかで感じる気がした。
「では、次に私が歌っても構いませんか?十月さん。」
「うん、いいですよ。」
十月さんの了承を得た睦月は、何やら曲を入れる。
睦月が入れた曲は「栄光の架橋」だった。
「きみのー こころへー つづくー かけはしへとー」
睦月の歌声が、部屋に響き渡った。周りを見渡すと、弥生は目を輝かせ、十月さんは泣いていた。俺は「女子を泣かせるなよ。」と皮肉も言えるわけでもなく、ただ尊敬のまなざしで睦月を見た。
「上手すぎ。」
弥生の言葉は、睦月の歌唱力を一番簡単に表す言葉であろう。弥生の言葉を裏付ける証拠に、採点の点数は「97.326」を表示していた。ド音痴な俺の歌の直後なので、さらにうまく聞こえたのだろう。十月さんは、感動して涙を流していた。
「ねえ、なんでそんなにうまいの?」
弥生は、睦月に尋ねた。
「街中で流れていて、いい曲だなと思って何回か聞いていただけですよ。」
「何回かって、何回かであんなにうまく歌えるわけないだろ。」
出雲はそんな皮肉を心の中で言った。
「じゃあ、次は私でいいんですよね。」
十月さんは曲を入れた。
十月さんが歌った曲は、俺には全然わからなかった。
「へえ、神奈ってアニメ見るんだ。」
「うん。このアニメはね、、、」
と十月さんの話は始まった。
そして、30分後。
十月さんのアニメの話は終わりを感じさせないように続いていた。十月さんがアニメ好きとは意外だ。
「で、ここの制作会社は水の表現がすごい上手くて、もう私それが、、、」
「ちょっと、神奈?ちょっといい?」
弥生は、十月さんの話を止めて一緒に部屋を出た。俺的には、歌わなくていいからそのまま話を続けてほしかったのだが。
そして、睦月と2人になった。
沈黙が痛い。
「な、なあ、お、おお前なんであんなに歌、上手いんだ。」
「聞き返しますが、どうしてあんなに歌うのが下手なんですか。」
イラっ
「しょ、しょうがないだろ。カラオケとかそんなに行かないし。」
「そうですか。」
そして沈黙が訪れた。
それは弥生たちが帰ってくるまで続いた。やはり、俺と睦月は相性が最悪だ。
「ごめん、あー、歌っててもよかったのに。特に出雲とか出雲とか。」
帰ってくるなり、弥生に罵倒される。そんなことはどうでもいい。どうでもはよくないが。
問題の十月さんは弥生の後ろにいるのだが、、、顔が全然見えない。
そのあと、十月さんは座るなり、うつむいたまま一切しゃべらなかった。
そして、無事(?)に親睦会が終わった。
帰り道、ほかの三人と一緒に歩いているとき、弥生がある1つの提案をした。
「ねえ、実行委員でグループ作らない?」
「いいですね、ぜひそうしましょう。」
睦月は乗り気だった。
「まあ、いいけど。」
俺は、どちらでもよかったので雰囲気に従う。そして十月さんはうつむいたまま、コクリとうなずいた。
「じゃあ、後で送っとくからよろしく。」
そして、俺のメッセージアプリに唯一のグループが誕生したのだった。
「なぜと言われましても、見ての通り親睦会ですが。」
紳士風な言葉であるのだが、睦月が言うと少しイラっとする。俺は、言い返すように
「だから、なんで親睦会でカラオケなんだよ。別にファミレスとか、誰かの家とかでもよかっただろ。」
「それは、三関さんの意向で。」
「私、歌ってもいい?」
そんなカラオケを提案した弥生は、何か曲を入れた。
弥生が歌い終わり、弥生を除く実行委員が思ったであろうことを聞いてみる。
「弥生、なんで選曲が『君が代』なんだ?」
そう、弥生が選曲したのは日本の国歌の『君が代』だった。
「え?なんでって普通じゃない?」
「弥生ちゃん面白い。」
十月さんがくすくすと笑いながら、そう言う。
「神奈まで?え?なんで?これ普通じゃないの?」
「普通じゃないんだよ。普通じゃなくても、高校生がカラオケにきて最初に歌う歌じゃないと思うぞ。」
すかさず俺は弥生の疑問に答える。
「じゃあ、あんた歌いなさいよ!」
弥生のカウンター攻撃に俺は、みぞおちを思いっきり殴られたような感覚になった。
「俺は遠慮す、、」
「私、聴いてみたいです。十倉さんの歌。」
「私も聞いてみたいと思います。十倉さんがどんな歌を歌うのか、少々気になります。」
お前は黙っとけ、と睦月に言いたくなるが、十月さんが興味津々な顔でいるので、断りづらく、弥生は「どうだ」というような顔で俺を見ている。
仕方なく、しぶしぶ、自分が歌う曲を入れた。
歌い終わった感想を表すと、「しにたい。」に詰め込まれるのだろう。だから、カラオケには行きたくなかったんだ。
歌ってる途中、弥生は爆笑、睦月は笑いを必死にこらえ、十月さんに関しては、興味津々の顔でフリーズしていた。
「あんた、音痴すぎ。それに、、演歌って、出雲も選曲が普通じゃないよ。」
弥生にそう言われた。
多分、今日は立ち直れないんだろうな、と心のどこかで感じる気がした。
「では、次に私が歌っても構いませんか?十月さん。」
「うん、いいですよ。」
十月さんの了承を得た睦月は、何やら曲を入れる。
睦月が入れた曲は「栄光の架橋」だった。
「きみのー こころへー つづくー かけはしへとー」
睦月の歌声が、部屋に響き渡った。周りを見渡すと、弥生は目を輝かせ、十月さんは泣いていた。俺は「女子を泣かせるなよ。」と皮肉も言えるわけでもなく、ただ尊敬のまなざしで睦月を見た。
「上手すぎ。」
弥生の言葉は、睦月の歌唱力を一番簡単に表す言葉であろう。弥生の言葉を裏付ける証拠に、採点の点数は「97.326」を表示していた。ド音痴な俺の歌の直後なので、さらにうまく聞こえたのだろう。十月さんは、感動して涙を流していた。
「ねえ、なんでそんなにうまいの?」
弥生は、睦月に尋ねた。
「街中で流れていて、いい曲だなと思って何回か聞いていただけですよ。」
「何回かって、何回かであんなにうまく歌えるわけないだろ。」
出雲はそんな皮肉を心の中で言った。
「じゃあ、次は私でいいんですよね。」
十月さんは曲を入れた。
十月さんが歌った曲は、俺には全然わからなかった。
「へえ、神奈ってアニメ見るんだ。」
「うん。このアニメはね、、、」
と十月さんの話は始まった。
そして、30分後。
十月さんのアニメの話は終わりを感じさせないように続いていた。十月さんがアニメ好きとは意外だ。
「で、ここの制作会社は水の表現がすごい上手くて、もう私それが、、、」
「ちょっと、神奈?ちょっといい?」
弥生は、十月さんの話を止めて一緒に部屋を出た。俺的には、歌わなくていいからそのまま話を続けてほしかったのだが。
そして、睦月と2人になった。
沈黙が痛い。
「な、なあ、お、おお前なんであんなに歌、上手いんだ。」
「聞き返しますが、どうしてあんなに歌うのが下手なんですか。」
イラっ
「しょ、しょうがないだろ。カラオケとかそんなに行かないし。」
「そうですか。」
そして沈黙が訪れた。
それは弥生たちが帰ってくるまで続いた。やはり、俺と睦月は相性が最悪だ。
「ごめん、あー、歌っててもよかったのに。特に出雲とか出雲とか。」
帰ってくるなり、弥生に罵倒される。そんなことはどうでもいい。どうでもはよくないが。
問題の十月さんは弥生の後ろにいるのだが、、、顔が全然見えない。
そのあと、十月さんは座るなり、うつむいたまま一切しゃべらなかった。
そして、無事(?)に親睦会が終わった。
帰り道、ほかの三人と一緒に歩いているとき、弥生がある1つの提案をした。
「ねえ、実行委員でグループ作らない?」
「いいですね、ぜひそうしましょう。」
睦月は乗り気だった。
「まあ、いいけど。」
俺は、どちらでもよかったので雰囲気に従う。そして十月さんはうつむいたまま、コクリとうなずいた。
「じゃあ、後で送っとくからよろしく。」
そして、俺のメッセージアプリに唯一のグループが誕生したのだった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
鷹鷲高校執事科
三石成
青春
経済社会が崩壊した後に、貴族制度が生まれた近未来。
東京都内に広大な敷地を持つ全寮制の鷹鷲高校には、貴族の子息が所属する帝王科と、そんな貴族に仕える、優秀な執事を育成するための執事科が設立されている。
物語の中心となるのは、鷹鷲高校男子部の三年生。
各々に悩みや望みを抱えた彼らは、高校三年生という貴重な一年間で、学校の行事や事件を通して、生涯の主人と執事を見つけていく。
表紙イラスト:燈実 黙(@off_the_lamp)
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる