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〜"デス"ゲーム、開幕〜
7話 痛恨の選択ミス。
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「どわっ!?」
地面に顔面から勢いよくダイブする。咄嗟に手で顔を覆っていなければ重傷だっただろう。
「ここは……どこだ?」
俺が今いる場所は、明らかに先程までいたレジェンダリーフォレストではない。何というのだろうか、自然感が薄れたというのだろうか、明らかに木々の密集度が低い。
木々が手入れされ整理されているような、林と草原を足して2で割ったような、そんな曖昧な空間だ。
恐らくあの石碑は『転移』の役割を担っているのであろう。そうでなければ説明がつかない。
「取り敢えず、セバス達に迷惑かけるわけにもいかないし戻るか」
後ろを振り向けば、そこには先程の石碑と全く同じものがぽつんと佇んでいる。先程と同様、石碑に近付き手を当てる。
<現在、この転移石碑は使用できません。再使用可能まで『8分32秒』>
どうやらこの石碑、再び使用できるようになるまでのリキャスト時間が存在するようだ。触れた瞬間、手が弾かれたような感覚に襲われ、石碑の前に文字が綴られた。
「え、どうしよう」
既にあの宣言から56分が経過している。あと4分で集合の時間だ。確定で遅刻が決定してしまった。
「取り敢えず、少し探索するか……」
できればこの場所について僅かでも情報が欲しい。何もせず、ここで無駄な時間を過ごすよりかは動いた方が有意義だろう。
「フードをかぶってっと……」
もしかすればここにはプレイヤーがいるかもしれない。無いとは思うが、万が一魔王の容姿を知っていたりすれば命が危うい。ここは注意深くいくとしよう。
^
「あ、あの!」
うおびっくりしたあ!なんだ?まさかプレイヤーか?
突如、左後ろの方向から俺に向けられているのであろう声が飛んでくる。少し躊躇いながらも振り向くと、そこには黒目黒髪のそのまんま日本人の顔立ちをした青年が、緊張した面持ちでこちらを見つめていた。
(名前、レベルが出ない。間違いない、プレイヤーだ)
青年の頭上には、これまで初対面の生物ならば必ず頭上に出現していた名前とレベルが表示されていない。それはつまり個人情報を隠蔽する必要がある存在、プレイヤーで間違いないだろう。
これで逆に彼視点で、俺の頭上に『魔王カイザ Lv7』とか表示されていたら即効で逃げるのだが……彼の反応を見る限りそれはないようだ。
それで、彼は何の用件で俺に話しかけてきたんだ?
「あの、僕今レベリングしてるんですけど……手伝ってもらえたりしませんか!?」
うわー!それ、この手のゲームだと当たり前の提案なのは分かるんだけどさ!今の俺にとって一番都合が悪いやつ!えー、どうしよどうしよ、ここで断ったり逃げたりすれば確実に怪しまれたりするだろうしなー……でもなー……。
「……いいよ」
「……え?」
「……レベリング、手伝う」
結局、誘いに乗ることにした。プレイヤーという事は、ここに関しての情報を持っているだろう。背に腹は代えられない。
俺の返事を聞いた青年が段々と目を見開く。やばい、これ断られる前提で話しかけてきた人の反応だ!選択間違えた!だが、ここの情報を持ち帰ることが出来ればこの失態はチャラだ。そう、チャラ。
「じゃ、じゃあパーティー結成を」
「……パーティー結成?」
少し心の声が漏れてしまった。パーティー結成なんて欄、ステータスにあったか?
「はい!……もしかして、知らないとか?」
やめてよ!そんな『お前知らないってまじ?』みたいな可哀想な人を見る目で見ないでよ!知らないものは知らないんだよ!……一先ず頷いておこう。
何故頷いたらそんなに笑顔になるんだ!?あれか、初めてパーティーを組んだ人がいればパーティー全員が特別報酬もらえるとかあるのか!?
「なら、僕がやり方を教えます!あの、失礼なのは承知ですがステータスを表示してもらっていいですか?」
まあ、俺がまだ知らないステータスの情報を得られるならいいか、な?
「……オープン」
いや、そんな忍者みたいに忍び足で来なくていいからさ、もっと普通に寄って来てよ!
なんか、ステータスをまじまじと他人に見られるのってむず痒いな。……どうしたんだ?急にそんな拍子抜けな顔をして。
「……え?まお――」
やべ!
<ヘル・キティンLv7を撃破しました。一人目のプレイヤーを撃破しました。Lvが8にアップしました。スキルポイントを2獲得しました>
ヘル・キティンという名前らしい青年の言葉に、反射的に反応し首にめがけて腰元の鞘に納めていた魔剣を振るう。青年が俺のステータスに釘付けだったこともあり、何とか首を刎ねる事に成功した。
青年の体はゴブリンと同様、幾つもの青い光の球体になり雲散していった。
危ない。本当に危なかった。26年生きてきて初めて生存本能というものが働いたかもしれない。それほど身の危険を感じた。そうだ。ステータスには、はっきりと俺が魔王であることが記載されているんだ。完全に油断していた。これは気を引き締める必要があるな。
「もう既に石碑は復活しているだろうな。戻ろう」
この日、カイザは命の危険を感じながらも普通のゲームの魔王では有り得ない、『待っているだけではなく、こちらからやりに行く』という手段を発見した。
地面に顔面から勢いよくダイブする。咄嗟に手で顔を覆っていなければ重傷だっただろう。
「ここは……どこだ?」
俺が今いる場所は、明らかに先程までいたレジェンダリーフォレストではない。何というのだろうか、自然感が薄れたというのだろうか、明らかに木々の密集度が低い。
木々が手入れされ整理されているような、林と草原を足して2で割ったような、そんな曖昧な空間だ。
恐らくあの石碑は『転移』の役割を担っているのであろう。そうでなければ説明がつかない。
「取り敢えず、セバス達に迷惑かけるわけにもいかないし戻るか」
後ろを振り向けば、そこには先程の石碑と全く同じものがぽつんと佇んでいる。先程と同様、石碑に近付き手を当てる。
<現在、この転移石碑は使用できません。再使用可能まで『8分32秒』>
どうやらこの石碑、再び使用できるようになるまでのリキャスト時間が存在するようだ。触れた瞬間、手が弾かれたような感覚に襲われ、石碑の前に文字が綴られた。
「え、どうしよう」
既にあの宣言から56分が経過している。あと4分で集合の時間だ。確定で遅刻が決定してしまった。
「取り敢えず、少し探索するか……」
できればこの場所について僅かでも情報が欲しい。何もせず、ここで無駄な時間を過ごすよりかは動いた方が有意義だろう。
「フードをかぶってっと……」
もしかすればここにはプレイヤーがいるかもしれない。無いとは思うが、万が一魔王の容姿を知っていたりすれば命が危うい。ここは注意深くいくとしよう。
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「あ、あの!」
うおびっくりしたあ!なんだ?まさかプレイヤーか?
突如、左後ろの方向から俺に向けられているのであろう声が飛んでくる。少し躊躇いながらも振り向くと、そこには黒目黒髪のそのまんま日本人の顔立ちをした青年が、緊張した面持ちでこちらを見つめていた。
(名前、レベルが出ない。間違いない、プレイヤーだ)
青年の頭上には、これまで初対面の生物ならば必ず頭上に出現していた名前とレベルが表示されていない。それはつまり個人情報を隠蔽する必要がある存在、プレイヤーで間違いないだろう。
これで逆に彼視点で、俺の頭上に『魔王カイザ Lv7』とか表示されていたら即効で逃げるのだが……彼の反応を見る限りそれはないようだ。
それで、彼は何の用件で俺に話しかけてきたんだ?
「あの、僕今レベリングしてるんですけど……手伝ってもらえたりしませんか!?」
うわー!それ、この手のゲームだと当たり前の提案なのは分かるんだけどさ!今の俺にとって一番都合が悪いやつ!えー、どうしよどうしよ、ここで断ったり逃げたりすれば確実に怪しまれたりするだろうしなー……でもなー……。
「……いいよ」
「……え?」
「……レベリング、手伝う」
結局、誘いに乗ることにした。プレイヤーという事は、ここに関しての情報を持っているだろう。背に腹は代えられない。
俺の返事を聞いた青年が段々と目を見開く。やばい、これ断られる前提で話しかけてきた人の反応だ!選択間違えた!だが、ここの情報を持ち帰ることが出来ればこの失態はチャラだ。そう、チャラ。
「じゃ、じゃあパーティー結成を」
「……パーティー結成?」
少し心の声が漏れてしまった。パーティー結成なんて欄、ステータスにあったか?
「はい!……もしかして、知らないとか?」
やめてよ!そんな『お前知らないってまじ?』みたいな可哀想な人を見る目で見ないでよ!知らないものは知らないんだよ!……一先ず頷いておこう。
何故頷いたらそんなに笑顔になるんだ!?あれか、初めてパーティーを組んだ人がいればパーティー全員が特別報酬もらえるとかあるのか!?
「なら、僕がやり方を教えます!あの、失礼なのは承知ですがステータスを表示してもらっていいですか?」
まあ、俺がまだ知らないステータスの情報を得られるならいいか、な?
「……オープン」
いや、そんな忍者みたいに忍び足で来なくていいからさ、もっと普通に寄って来てよ!
なんか、ステータスをまじまじと他人に見られるのってむず痒いな。……どうしたんだ?急にそんな拍子抜けな顔をして。
「……え?まお――」
やべ!
<ヘル・キティンLv7を撃破しました。一人目のプレイヤーを撃破しました。Lvが8にアップしました。スキルポイントを2獲得しました>
ヘル・キティンという名前らしい青年の言葉に、反射的に反応し首にめがけて腰元の鞘に納めていた魔剣を振るう。青年が俺のステータスに釘付けだったこともあり、何とか首を刎ねる事に成功した。
青年の体はゴブリンと同様、幾つもの青い光の球体になり雲散していった。
危ない。本当に危なかった。26年生きてきて初めて生存本能というものが働いたかもしれない。それほど身の危険を感じた。そうだ。ステータスには、はっきりと俺が魔王であることが記載されているんだ。完全に油断していた。これは気を引き締める必要があるな。
「もう既に石碑は復活しているだろうな。戻ろう」
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