ゲームの世界に閉じ込められて魔王になりました。99万9999人のプレイヤーを倒すまで現実世界に帰れません。

でるたー

文字の大きさ
66 / 68
〜激動編〜

64話 数いりゃ当たる

しおりを挟む
 翌日、残り時間『715日14時間48分24秒』



世界地図ワールドマップ

 世界地図ワールドマップを使い、レジェンダリーフォレストに点在している転移石碑の内『第2ステージ』へと転移する転移石碑を探す。

「えーーっと……こっちだな」

 世界地図ワールドマップの情報によると、ここから東方に直進すれば転移石碑はあるようだ。ここは森。勿論整備された道などない為、基本的に目的地へ向かうときは直進あるのみだ。

 ちなみに昨日はあの後、食事の間にて相変わらず豪華な食事をミストと共に食べた。いや、あの場合はシェストか?




「ミスト、食べないのか?」

 食事の間で絶品の料理の数々を頬張っていると、ミストは何やら椅子に座って尻込みするだけで、一向にスプーンやフォークに一切手をつけなかった。

「あ、あの、私がこのような豪華な食事を頂くのは、えと、あの、勿体ないかと……」

「いや、そんなことないぞ。何か嫌いなものがあるなら俺が食うからさ。折角なんだし食べようぜ? 服が汚れるのが嫌ならほら、エプロンあるし」

 中央に置かれているどでかい皿にのったクリームスパゲティを、ミストの皿によそいながら言う。ミストの年齢は知らないが、成長真っ盛りの少女なのだ。あの草団子みたいなフードボールを年に4つでは大きくならない。背も、胸も、胸も、胸も。

「えと、でも、あの、私お腹空いてないですし……」

――グゥゥゥゥゥウ

「んー? 体は正直だなー?」

 ちょっと意地悪顔でミストに追い打ちをかける。

「いや、えと、これはシェストが……」

 ミストが頬を赤らめながら、自分の腹を抑え必死に誤魔化そうとする。シェストを言い訳にするって、中々にえげつない事だと思うけど……。

 まあ、本当に腹が減っているって訳ではなくて臭いに釣られたんだろうけどな。

「まあまあ、俺はミストにこの絶品の料理たちを食べてもらいたいんだ。俺のお願いだと思ってさ、な?」

「そうだぜ、こんなに美味そうなもんが並んでるんだ。ああもう我慢できね。カイザ様、いいよな?」

 おっと、どうやらシェストが表に出たようだ。スプーンとフォークを握りながら涎を垂らしている。
 ていうか、さっき腹が鳴ったのは本当にシェストだったっぽいな……。

「おう、勿論だ。ちゃんといただきますを言えよ?」

「わかってるよ、それぐらい。いただきます!」

 シェストはそういった瞬間、物凄い勢いで料理を口に運び頬張る。クリームスパゲティの汁などか飛び散っているが、幸せそうな顔をしながら食べている姿を見ていると注意する気も失せてくる。

「さて、俺も残りの料理を食べますかね」




 てな感じで、昨日はシェストもといミストと食事のひと時を過ごすことが出来た。

「ありましたね」

「ああ、だな」

 気付けば、神秘的な光を放つ転移石碑の前まで歩を進めていた。

「そんじゃ、行くか」

「は、はい」

 いつものようにミストに手を差し出す。
 この行為は何回も繰り返しているはずだが、何故かミストは顔を俯かせながら俺の手にそっと自分の手を重ねる。
 ないと思いたいが、嫌われているのだとしたら相当ショックだな……。

――シュイン



「いよっと……ん?」

 転移しいつものように着地した瞬間、不快感を催す何かが足を襲う。

「あー……ミスト、大丈夫か?」

「はい、私は大丈……ああ? 何なんだよこの泥は、うざってーなー、クソッ」

「おい、シェスト……」

 ミストを心配し声を掛けると、シェストが表に出てくるなり泥を蹴りながら愚痴をこぼす。
 あ、おい、俺にかかってる! 

 『第2ステージ 密林の地マングリア』。根が地面からはみ出た木々が生い茂り、不快感の原因である泥沼が広がるステージだ。視界は濃霧によってかなり遮られ、俺的にもプレイヤー的にも厄介なステージだ。
 正直ここでのプレイヤー撃破はあまり乗り気ではないのだが、このステージを攻略中のプレイヤーが現在、約30万人ほどいるのだ。割合にすると約3割。流石にスルーは出来ない。

「よし、それじゃあ始めるか」

「始めるかって、こんな濃霧の中でか?」

 シェストが全体を見渡しながら言葉を返す。確かに、ここでは始まりの草原のように一人づつ撃破するのは難しいだろう。だが、物凄い数のプレイヤーがいるのだ。ステージ中にあれを設置してしまえば問題ない。……そんなに数はないけど。

「ああそうだ。オープン」

 ウィンドウを表示し、持ち物欄までスクロールする。

 お、あったあった。

「場所はまあ、ここぐらいか?」

<爆発地雷を設置しますか?>

 YES。

<設置が完了しました>

 さて、適当にプレイヤーが踏むのを待つとしよう。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした

たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。 死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】

きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
【毎週火木土更新】 自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。 その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ! 約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。 ――― 当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。 なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。

処理中です...