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〜激動編〜
65話 袋の虎
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「ガルマーラ」
<マッドバスLv12,マッドバスLv12,マッドバスLv12,,マッドバスLv12を撃破しました>
「お、今回は4体か」
爆発地雷をプレイヤーが踏み抜くのを待っている間、俺はミストに霧化を発動してもらった後、上級闇魔術である『高範囲魔術ガルマーラ』を泥沼に打ち込み、泥沼内の魔物を適当に狩っていた。
――ドーーーーーンッ
<マッドフロッグLv11,タケルLv10,マサシLv11――>
泥沼から空へと昇っていく光の球体を眺めていると、遠方からの爆発音とともに鳴りやまないアナウンスが脳内に流れてくる。どうやら誰かが地雷を踏んだようだ。
<――シンジLv13,クッキーLv12を撃破しました。32412人目のプレイヤーを撃破しました>
「1回で大体100人か。まあいいんじゃないか?」
残る爆発地雷は97個。約9700人をこれで撃破出来るだろう。
<スキル『置き土産』が発動しました>
「……へ? ……‼ くぅ……‼」
『カイザ様!?』
「死の大鎌」
突如、アナウンスが流れると同時に、体が何かに締め付けられる感覚に襲われる。
スキル『置き土産』。原因は間違いなくこのスキルだろう。
ミストが姿を現し、シェストが表になり死の大鎌を手に持ち周囲に目を配る。
「オープン」
胸を押さえながらウィンドウを表示しステータスを確認する。
そこには『HP 1092/1160』と、ダメージを受けた体力ゲージが表示されている。
(スキルなら、獲得欄に必ずあるはずだ)
その考えを脳裏にスキル獲得欄をひたすらスクロールする。
「これか」
俺の求めていたものは、独立したスキルの欄に表記されていた。
『置き土産』:自分が撃破された時、ATK×1倍のダメージを撃破主に与える。
「シェスト、警戒ありがとう。でも大丈夫だ。多分近くに敵はいない」
今も継続して周囲を見張っているシェストに声をかける。
「……そう。んじゃミストに変わるわ。じゃな」
シェストは若干目を見開き俺の顔を暫く見つめた後、素っ気ない返事を返し裏に戻っていく。
何か変なことを言っただろうか……。
「シェスト、カイザ様に褒められて、照れてます」
「ああ、そういうことか」
ミストがクスリと笑いながらそんなことを口にする。
どうやら俺に感謝されて恥ずかしかったらしい。それならば納得だ。シェストはあまり、人に褒められるような行為はしていなさそうだしな。……自分でも結構ひどい事を言った気がするな今の。
既に苦しみは治まったが、この『置き土産』というスキルは中々に厄介だな。置き土産を所持したプレイヤーから等しく1ダメージを与えられたと考えると、約7割がこのスキルを所持していることになる。
恐らく、昨日の始まりの草原での行動がネット上で出回ったのだろう。その対策としてこのスキルが採用されたと。これ、下手したら俺の設置した爆発地雷のせいで死ぬって可能性もあるよな?
いやはや、試しに1つのみの設置で抑えておいて本当に良かった。
「さて、どうするか……」
流石に爆発地雷1つで1000人以上が纏めて撃破出来るとは思わない。先程が100人以下だったのだ。これは間違いないだろう。
……胸の苦痛はきついけど、ここでそれを理由に躊躇していたら先に進めないだろう。ここは我慢するしかない。
<爆発地雷を設置しますか?>
YES。
<設置が完了しました>
^
「くっ……‼ はあ、はあ……。オープン」
ウィンドウを表示すると、残るHPは100をきっている。流石にここは引き上げるとしよう。
「ミスト、帰ろう」
『畏まりました』
「そうはさせねーよ?」
ミストに帰ることを告げた途端、白い霧の奥から男の声が耳に届く。
数秒後、何人ものプレイヤーが霧の奥から次々と姿を現す。その顔は笑っており、勝利を確信している。
「俺らは全員『置き土産』持ちだ。この意味分かるよな?」
先程の声の主である男が、下卑た笑みを浮かべながら俺にそう問いかける。
プレイヤーは見える範囲でも100人はいる。こいつら全員を撃破した場合、間違いなく俺は死ぬだろう。だが相手はLv20以下ばかりだろう。それなら――
「ああ、逃げようとしても無駄だぜ? 俺らはまず間違いなくあんたより弱いが、俺らのバックにはLv45の方たちが構えている。まあ、あの方たちよりもあんたは強いのかもしれないが、HPはそんなに余裕ないだろ? 今のあんたは袋のねず――」
男がぺらぺらと俺に喋っていると、突如音もなく男の首が飛ぶ。気付けば、シェストが死の大鎌を構え、刎ねられた男の首を見下していた。
「さっきからぺちゃくちゃぺちゃくちゃ、うるせーんだよ。袋のネズミだ? お前馬鹿か? 私たちはな」
シェストはそういうと、恐怖を煽る笑みで辺りを見渡す。
「袋の虎だよ」
<マッドバスLv12,マッドバスLv12,マッドバスLv12,,マッドバスLv12を撃破しました>
「お、今回は4体か」
爆発地雷をプレイヤーが踏み抜くのを待っている間、俺はミストに霧化を発動してもらった後、上級闇魔術である『高範囲魔術ガルマーラ』を泥沼に打ち込み、泥沼内の魔物を適当に狩っていた。
――ドーーーーーンッ
<マッドフロッグLv11,タケルLv10,マサシLv11――>
泥沼から空へと昇っていく光の球体を眺めていると、遠方からの爆発音とともに鳴りやまないアナウンスが脳内に流れてくる。どうやら誰かが地雷を踏んだようだ。
<――シンジLv13,クッキーLv12を撃破しました。32412人目のプレイヤーを撃破しました>
「1回で大体100人か。まあいいんじゃないか?」
残る爆発地雷は97個。約9700人をこれで撃破出来るだろう。
<スキル『置き土産』が発動しました>
「……へ? ……‼ くぅ……‼」
『カイザ様!?』
「死の大鎌」
突如、アナウンスが流れると同時に、体が何かに締め付けられる感覚に襲われる。
スキル『置き土産』。原因は間違いなくこのスキルだろう。
ミストが姿を現し、シェストが表になり死の大鎌を手に持ち周囲に目を配る。
「オープン」
胸を押さえながらウィンドウを表示しステータスを確認する。
そこには『HP 1092/1160』と、ダメージを受けた体力ゲージが表示されている。
(スキルなら、獲得欄に必ずあるはずだ)
その考えを脳裏にスキル獲得欄をひたすらスクロールする。
「これか」
俺の求めていたものは、独立したスキルの欄に表記されていた。
『置き土産』:自分が撃破された時、ATK×1倍のダメージを撃破主に与える。
「シェスト、警戒ありがとう。でも大丈夫だ。多分近くに敵はいない」
今も継続して周囲を見張っているシェストに声をかける。
「……そう。んじゃミストに変わるわ。じゃな」
シェストは若干目を見開き俺の顔を暫く見つめた後、素っ気ない返事を返し裏に戻っていく。
何か変なことを言っただろうか……。
「シェスト、カイザ様に褒められて、照れてます」
「ああ、そういうことか」
ミストがクスリと笑いながらそんなことを口にする。
どうやら俺に感謝されて恥ずかしかったらしい。それならば納得だ。シェストはあまり、人に褒められるような行為はしていなさそうだしな。……自分でも結構ひどい事を言った気がするな今の。
既に苦しみは治まったが、この『置き土産』というスキルは中々に厄介だな。置き土産を所持したプレイヤーから等しく1ダメージを与えられたと考えると、約7割がこのスキルを所持していることになる。
恐らく、昨日の始まりの草原での行動がネット上で出回ったのだろう。その対策としてこのスキルが採用されたと。これ、下手したら俺の設置した爆発地雷のせいで死ぬって可能性もあるよな?
いやはや、試しに1つのみの設置で抑えておいて本当に良かった。
「さて、どうするか……」
流石に爆発地雷1つで1000人以上が纏めて撃破出来るとは思わない。先程が100人以下だったのだ。これは間違いないだろう。
……胸の苦痛はきついけど、ここでそれを理由に躊躇していたら先に進めないだろう。ここは我慢するしかない。
<爆発地雷を設置しますか?>
YES。
<設置が完了しました>
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「くっ……‼ はあ、はあ……。オープン」
ウィンドウを表示すると、残るHPは100をきっている。流石にここは引き上げるとしよう。
「ミスト、帰ろう」
『畏まりました』
「そうはさせねーよ?」
ミストに帰ることを告げた途端、白い霧の奥から男の声が耳に届く。
数秒後、何人ものプレイヤーが霧の奥から次々と姿を現す。その顔は笑っており、勝利を確信している。
「俺らは全員『置き土産』持ちだ。この意味分かるよな?」
先程の声の主である男が、下卑た笑みを浮かべながら俺にそう問いかける。
プレイヤーは見える範囲でも100人はいる。こいつら全員を撃破した場合、間違いなく俺は死ぬだろう。だが相手はLv20以下ばかりだろう。それなら――
「ああ、逃げようとしても無駄だぜ? 俺らはまず間違いなくあんたより弱いが、俺らのバックにはLv45の方たちが構えている。まあ、あの方たちよりもあんたは強いのかもしれないが、HPはそんなに余裕ないだろ? 今のあんたは袋のねず――」
男がぺらぺらと俺に喋っていると、突如音もなく男の首が飛ぶ。気付けば、シェストが死の大鎌を構え、刎ねられた男の首を見下していた。
「さっきからぺちゃくちゃぺちゃくちゃ、うるせーんだよ。袋のネズミだ? お前馬鹿か? 私たちはな」
シェストはそういうと、恐怖を煽る笑みで辺りを見渡す。
「袋の虎だよ」
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