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〜激動編〜
66話 リーダーは金髪ナルシスト
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「カイザ様! 私が道を作るから、ちゃんと通れよ!」
シェストがプレイヤーと睨みあいながらそう口にする。彼女は己のHPを犠牲に逃げ道を作るつもりだ。正直、配下である彼女にそのような役目は任せたくはない。だが……。
「シェスト……。分かった。召喚、ネロ!」
そうせねばこのプレイヤーの檻から抜け出せないのは分かりきっていた。罪悪感を感じながらもシェストに追いつけるよう、ネロを召喚する。
「乗るぞ!」
「はい!」
プレイヤーは俺が召喚したネロの風貌に若干後ずさりをしながらも、逃げようとはしない。というより、後方に構えている『あの方たち』とやらのおかげで逃げられないのだろう。
「よおおおおおい」
ネロに跨った後、声のする方向に顔を向けてみればそこには足先から紫色のオーラを放出しているシェストがいる。
「ネロ、シェストを追ってくれ」
「了解!」
ネロに指示したその瞬間、シェストが動いた。
「どん!」
僅かな時間ながらも『蓄積爆発』で強化されたAGIでシェストがプレイヤーに迫る。
黒のゴシックドレスに漆黒の大鎌、そこに狂気の混ざった笑みが重なると死神という言葉が一番しっくりとくる。
「キャハハハハハ! ほらほらどうした? 相手はか弱い女の子だぜー? キャハハハハハ!」
段々と遠のいて行く狂気の声が耳に届く。シェストが通った後の道では、次々と首のないプレイヤーの姿が消えていく。
「ネロ、追え!」
「え? あ、はい!」
その光景を呆然と眺めていたネロに発破をかける。まあ、ネロはシェストを見るのは初めてだろうし仕方がない。のか?
シェストの作った道をネロがひたすら駆ける。プレイヤーはどうやらネロの動きを追えていないようで、道を塞がれる様子はない。
暫く道を突っ切っているとプレイヤーの壁が消え、立ち止まったシェストと、扇形に並ぶ不敵な笑みを浮かべた5人のプレイヤーとが睨みあっている現場に居合わせる。
恐らくこいつらが『あの方たち』というやつだろう。他のプレイヤーに比べ明らかに装備が整っている。
「お前ら、死にたくなきゃこっから消え失せな」
シェストが睨みを利かせながら5人に向かって言う。
「これはこれはご心配ありがとうございます、お綺麗なお嬢さん。その乱暴な口調が治れば、さぞお淑やかで良い女性でしょうに」
5人のセンターに立つ金髪イケメンがそんな口説き文句を口にする。その顔には絶対の自信が籠もっており、他の連中も気持ち悪い作り笑顔をシェストへと向けている。
こいつらあれだ。ナルシスト軍団だ。現実世界の顔が見てみたいわ。
「……あ? うるっせーんだよ。お前らみたいなゴミ虫になんて言われてもちっとも嬉しくないわ」
金髪ナルシストに向かってシェストが罵倒を吐き捨てる。誉め言葉に弱いシェストを若干心配していたが、そんなものは必要なかったようだ。
「……そ、そうかい。それは悪かったね。それで、後ろの魔王様は女の子に任せっきりかい? いやはや、男の風上にも置けない奴だね君は」
金髪ナルシストが眉をひくつかせ、必死に怒りをこらえながら言う。まあ、確かに俺はシェストに任せっきりの状態だし、間違ったことは言ってないか。
「うん、そうだけど。何か?」
素っ気なく返してみる。ヴラドもそうだったが、自分に絶対の自信を持っている輩は上手くいかないと大抵すぐにキレる。
恐らくこいつは俺の動揺を誘っているのだ。この返事が一番効果的だろう。
「……まあいいや。そんなゴミクズ野郎のお前はここで終わりだ。覚悟しろ、クズ魔王」
おっと、どうやら今回も耐え抜いたようで、金髪ナルシストが細剣を構えた後、それに続くように残りの4人もそれぞれの得物を俺に向ける。正面にいるシェストではなく、その奥にいる俺に、だ。
「あーー……まあいっか。召喚、クロ」
こいつらはシェストではなく俺を標的としている。ならば、後ろにいる他の低レベルプレイヤー達のことを考慮すると、シェストではなく俺が相手取った方がいいだろう。
そう思い、久しぶりにクロを召喚する。クロはLv46まで到達しており、ネロと同種族のナイトメアウルフに進化している。充分な戦力だろう。
「シェスト、クロと共に後ろのプレイヤーを殺さないように相手してくれ」
シェストの残りHPは定かではないが、撃破を続ければ間違いなく死ぬ。しっかりと『殺さないよう』と指示を出す。
「ちっ、分かった。死ぬなよカイザ様」
シェストは低レベルプレイヤー達を見渡した後、舌打ちをしながらも同意する。
「当たり前だ。被ダメージは『5』に抑えるよ」
これは勿論、『置き土産』の5ダメージだ。
「舐めやがって……。ゴミクズがあああああ‼」
金髪ナルシストの叫びが合図となり、戦いの火蓋が切られた。
シェストがプレイヤーと睨みあいながらそう口にする。彼女は己のHPを犠牲に逃げ道を作るつもりだ。正直、配下である彼女にそのような役目は任せたくはない。だが……。
「シェスト……。分かった。召喚、ネロ!」
そうせねばこのプレイヤーの檻から抜け出せないのは分かりきっていた。罪悪感を感じながらもシェストに追いつけるよう、ネロを召喚する。
「乗るぞ!」
「はい!」
プレイヤーは俺が召喚したネロの風貌に若干後ずさりをしながらも、逃げようとはしない。というより、後方に構えている『あの方たち』とやらのおかげで逃げられないのだろう。
「よおおおおおい」
ネロに跨った後、声のする方向に顔を向けてみればそこには足先から紫色のオーラを放出しているシェストがいる。
「ネロ、シェストを追ってくれ」
「了解!」
ネロに指示したその瞬間、シェストが動いた。
「どん!」
僅かな時間ながらも『蓄積爆発』で強化されたAGIでシェストがプレイヤーに迫る。
黒のゴシックドレスに漆黒の大鎌、そこに狂気の混ざった笑みが重なると死神という言葉が一番しっくりとくる。
「キャハハハハハ! ほらほらどうした? 相手はか弱い女の子だぜー? キャハハハハハ!」
段々と遠のいて行く狂気の声が耳に届く。シェストが通った後の道では、次々と首のないプレイヤーの姿が消えていく。
「ネロ、追え!」
「え? あ、はい!」
その光景を呆然と眺めていたネロに発破をかける。まあ、ネロはシェストを見るのは初めてだろうし仕方がない。のか?
シェストの作った道をネロがひたすら駆ける。プレイヤーはどうやらネロの動きを追えていないようで、道を塞がれる様子はない。
暫く道を突っ切っているとプレイヤーの壁が消え、立ち止まったシェストと、扇形に並ぶ不敵な笑みを浮かべた5人のプレイヤーとが睨みあっている現場に居合わせる。
恐らくこいつらが『あの方たち』というやつだろう。他のプレイヤーに比べ明らかに装備が整っている。
「お前ら、死にたくなきゃこっから消え失せな」
シェストが睨みを利かせながら5人に向かって言う。
「これはこれはご心配ありがとうございます、お綺麗なお嬢さん。その乱暴な口調が治れば、さぞお淑やかで良い女性でしょうに」
5人のセンターに立つ金髪イケメンがそんな口説き文句を口にする。その顔には絶対の自信が籠もっており、他の連中も気持ち悪い作り笑顔をシェストへと向けている。
こいつらあれだ。ナルシスト軍団だ。現実世界の顔が見てみたいわ。
「……あ? うるっせーんだよ。お前らみたいなゴミ虫になんて言われてもちっとも嬉しくないわ」
金髪ナルシストに向かってシェストが罵倒を吐き捨てる。誉め言葉に弱いシェストを若干心配していたが、そんなものは必要なかったようだ。
「……そ、そうかい。それは悪かったね。それで、後ろの魔王様は女の子に任せっきりかい? いやはや、男の風上にも置けない奴だね君は」
金髪ナルシストが眉をひくつかせ、必死に怒りをこらえながら言う。まあ、確かに俺はシェストに任せっきりの状態だし、間違ったことは言ってないか。
「うん、そうだけど。何か?」
素っ気なく返してみる。ヴラドもそうだったが、自分に絶対の自信を持っている輩は上手くいかないと大抵すぐにキレる。
恐らくこいつは俺の動揺を誘っているのだ。この返事が一番効果的だろう。
「……まあいいや。そんなゴミクズ野郎のお前はここで終わりだ。覚悟しろ、クズ魔王」
おっと、どうやら今回も耐え抜いたようで、金髪ナルシストが細剣を構えた後、それに続くように残りの4人もそれぞれの得物を俺に向ける。正面にいるシェストではなく、その奥にいる俺に、だ。
「あーー……まあいっか。召喚、クロ」
こいつらはシェストではなく俺を標的としている。ならば、後ろにいる他の低レベルプレイヤー達のことを考慮すると、シェストではなく俺が相手取った方がいいだろう。
そう思い、久しぶりにクロを召喚する。クロはLv46まで到達しており、ネロと同種族のナイトメアウルフに進化している。充分な戦力だろう。
「シェスト、クロと共に後ろのプレイヤーを殺さないように相手してくれ」
シェストの残りHPは定かではないが、撃破を続ければ間違いなく死ぬ。しっかりと『殺さないよう』と指示を出す。
「ちっ、分かった。死ぬなよカイザ様」
シェストは低レベルプレイヤー達を見渡した後、舌打ちをしながらも同意する。
「当たり前だ。被ダメージは『5』に抑えるよ」
これは勿論、『置き土産』の5ダメージだ。
「舐めやがって……。ゴミクズがあああああ‼」
金髪ナルシストの叫びが合図となり、戦いの火蓋が切られた。
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