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3話
夕暮れどき、別邸の窓辺から、私は結界の様子を探った。
王都を覆う膜は、遠目にはまだ美しい。
けれど魔力の流れに意識を澄ませると、外縁部の一角だけがひどく薄い。まるで布の端だけ擦り切れているような感触だった。
そこだ、と私は思った。
押し出された歪みが集まるなら、たぶんあの辺りだ。
夜が深くなるころ、不意に空気が震えた。
耳に聞こえてくるような音ではない。
長く結界に触れてきた者だけがわかる、膜が裂ける寸前の、乾いたような感覚。
私は立ち上がった。
次いで、遠くから鐘の音がした。
ひとつ、ふたつ、そして慌ただしく続く。王都外縁の警鐘だ。
胸が重く沈む。
やはり、と思った。思ったのに、実際に起きると痛ましさは別だった。
やがて遅れて届いた報せによれば、王都外縁部の結界が一時的に途切れ、小型の魔物が数体侵入したという。被害は幸い大きくなかった。巡回騎士と近隣の魔術士がすぐに対処したらしい。怪我人も少数で済み、死者は出なかった。
それでも、王都にとっては前代未聞の失態だった。
王都の結界は、あって当然のものだと思われている。
だからこそ、その“当然”に小さくても穴が開いたという事実は、人々の心を一気に冷やす。
深夜になって、オズヴァルト局長が自ら別邸を訪ねてきた。
これまで何度も仕事の報告を受けてきた相手なのに、王宮の外で会うと別人のように老けて見えた。いつもは整えている髭も乱れ、外套の裾には砂がついている。
「……こんな時間に申し訳ない」
そう言って頭を下げる声は、ひどくかすれていた。
私は局長を応接間に通し、向かいに座る。
もともと多弁な人ではないが、今夜の局長はどこから話せばいいのかもわからない様子だった。
「外縁が切れましたか」
私が先に問うと、局長は目を伏せた。
「ああ。ごく短時間だったが……小型の魔物が数体、侵入した」
「被害は」
「限定的だ。しかし、限定的であったことが救いというだけで……起きてはならぬことだった」
沈黙が落ちる。
局長は両手を組み合わせたまま、しばらく言葉を探していた。やがて観念したように、小さく息を吐く。
「殿下に申し上げたんだ」
「……何をですか」
局長の口元がかすかに引きつる。
「光を重ねるだけでは、歪んだ術式は直らない、と。宝珠は心臓だ。けれど、血を巡らせるための調律を失えば、結界はただの器にすぎないのだと」
私は何も言わなかった。
その言葉は、昨夜の大広間で私が飲み込んだ説明そのものに近かったからだ。
「それで、殿下は」
「初めは、なおも『なぜ魔術局で対応できぬのだ』と」
でしょうね、という言葉は飲み込んだ。
局長は深く俯いた。
「だから、申し上げた。これまで中継塔の調律も、劣化部品の交換計画も、更新式の設計も……実質、すべてリュシエンヌが担っていたのだと」
その告白は、懺悔に似ていた。
私は局長を見た。
この人は知っていたのだ。全部ではなくても、少なくとも私に依存している事実を。けれど王子にも周囲にも、それをはっきりとは伝えなかった。組織の体裁のためか、王宮の都合のためか、それとも私が黙って働き続けると信じていたからか。
たぶん、その全部だろう。
「殿下は、ようやく理解されたようだった」
局長の声には、少しだけ疲れた諦めが混じっていた。
「君は“補佐”ではなかったのだと。見えぬところで王都の夜そのものを回していたのだと」
その言い方に、私はかすかにまぶたを伏せる。
理解。
それは遅すぎる言葉だ。
でも同時に、ほんの少しだけ皮肉でもある。何も起きなかった間は見えなかったものが、起きてはならないことが起きた瞬間にだけ、ようやく輪郭を持つのだから。
局長は顔を上げた。
「……戻ってくれないか、とは言えん」
私は驚いて、わずかに目を見開いた。
てっきり、そのために来たのだと思っていたからだ。
「言えん。そうする資格が、もはや我々にはない」
局長はそう言って、苦いものを噛むように口元を歪めた。
「ただ、どうか許してほしい。王都は、組織で回っているように見せかけて、その実、君ひとりの誠実さに甘えていたんだ」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥で何かがゆっくり沈んでいった。
怒りに火がつくのではなかった。
泣きたくなるのでもない。
ただ、自分でもはっきり言葉にできなかったものの正体を、他人から言い当てられたような気がした。
そうだ。
私はずっと、そこにある仕組みを支えていたつもりでいた。けれど実際には、仕組みではなく、“私が何とかし続けること”の上に成り立っていたのだ。
それは誇らしいことではない。
危ういことだ。
「……局長」
私はゆっくりと言った。
「王都を守るのは、誰かひとりの善意であってはなりません」
局長は目を閉じ、深く頭を垂れた。
その夜、局長が帰ったあとも、私はしばらく眠れなかった。
窓の外には王都の灯りが見える。遠く、広く、穏やかにまたたくその光を、私は何年も守ってきた。
けれど今その光は、私の手の中にはない。
それでも不思議と、昨夜までの痛みとは少し違っていた。
婚約破棄された時の傷は、誇りを踏みにじられた痛みだった。
けれど今胸にあるのは、もっと冷たい種類の理解だ。
レオンハルト殿下は結界の大切さを知らなかったのではない。
知っているつもりで、何も見えていなかったのだ。
宝珠があれば足りる。
魔術局という組織があれば回る。
華やかな光が差せば人は安心する。
そのどれも、半分は正しい。
半分だけ正しい言葉は、ときどき完全な無理解よりたちが悪い。表面が整っているぶん、自分が間違っていると気づきにくいから。
私はそっと窓辺に立ち、夜空を見上げた。
王都を覆う結界は、外から見ればまだなめらかで、美しい。
でも、その内側を巡る流れには、もう無視できない歪みが生まれている。目立つ破れではなく、じわじわと広がるずれ。誰にも見えないまま、少しずつ大きくなっていく種類の傷だ。
それはまるで、昨夜までの私自身のようだと思った。
表向きは何も変わらず、きちんと役目を果たしているように見えて、内側ではとっくに限界が近づいていた。
誰にも見えないところで継ぎ足し、書き換え、持ちこたえさせ続けてきた。だから周囲は、ずっとこのまま続くのだと信じていた。
でも、続かないものは続かない。
私は窓枠に触れた指先をゆっくりと握る。
王都側の誤解は、ようやく崩れ始めたのだろう。
けれど、それを知ったからといって、昨夜落とされた魔道具の音が消えるわけではない。理解は遅れてやってきても、踏みにじられたものを元には戻さない。
それでも、ひとつだけ確かなことがあった。
王都が揺らいだことで、ようやく見えた空洞がある。
誰かの誠実さに甘えきった構造。
組織で守っているつもりで、実際には誰かひとりの沈黙と忍耐に寄りかかっていた現実。
たぶん、壊れたのは結界だけではない。
殿下の「知っているつもり」も、同じ音を立てて崩れ始めたのだ。
そう思いながら見上げた夜空は、ひどく静かだった。
静かすぎて、そのぶんだけ、次にどこが裂けるのかを、私は考えてしまう。
王都を覆う膜は、遠目にはまだ美しい。
けれど魔力の流れに意識を澄ませると、外縁部の一角だけがひどく薄い。まるで布の端だけ擦り切れているような感触だった。
そこだ、と私は思った。
押し出された歪みが集まるなら、たぶんあの辺りだ。
夜が深くなるころ、不意に空気が震えた。
耳に聞こえてくるような音ではない。
長く結界に触れてきた者だけがわかる、膜が裂ける寸前の、乾いたような感覚。
私は立ち上がった。
次いで、遠くから鐘の音がした。
ひとつ、ふたつ、そして慌ただしく続く。王都外縁の警鐘だ。
胸が重く沈む。
やはり、と思った。思ったのに、実際に起きると痛ましさは別だった。
やがて遅れて届いた報せによれば、王都外縁部の結界が一時的に途切れ、小型の魔物が数体侵入したという。被害は幸い大きくなかった。巡回騎士と近隣の魔術士がすぐに対処したらしい。怪我人も少数で済み、死者は出なかった。
それでも、王都にとっては前代未聞の失態だった。
王都の結界は、あって当然のものだと思われている。
だからこそ、その“当然”に小さくても穴が開いたという事実は、人々の心を一気に冷やす。
深夜になって、オズヴァルト局長が自ら別邸を訪ねてきた。
これまで何度も仕事の報告を受けてきた相手なのに、王宮の外で会うと別人のように老けて見えた。いつもは整えている髭も乱れ、外套の裾には砂がついている。
「……こんな時間に申し訳ない」
そう言って頭を下げる声は、ひどくかすれていた。
私は局長を応接間に通し、向かいに座る。
もともと多弁な人ではないが、今夜の局長はどこから話せばいいのかもわからない様子だった。
「外縁が切れましたか」
私が先に問うと、局長は目を伏せた。
「ああ。ごく短時間だったが……小型の魔物が数体、侵入した」
「被害は」
「限定的だ。しかし、限定的であったことが救いというだけで……起きてはならぬことだった」
沈黙が落ちる。
局長は両手を組み合わせたまま、しばらく言葉を探していた。やがて観念したように、小さく息を吐く。
「殿下に申し上げたんだ」
「……何をですか」
局長の口元がかすかに引きつる。
「光を重ねるだけでは、歪んだ術式は直らない、と。宝珠は心臓だ。けれど、血を巡らせるための調律を失えば、結界はただの器にすぎないのだと」
私は何も言わなかった。
その言葉は、昨夜の大広間で私が飲み込んだ説明そのものに近かったからだ。
「それで、殿下は」
「初めは、なおも『なぜ魔術局で対応できぬのだ』と」
でしょうね、という言葉は飲み込んだ。
局長は深く俯いた。
「だから、申し上げた。これまで中継塔の調律も、劣化部品の交換計画も、更新式の設計も……実質、すべてリュシエンヌが担っていたのだと」
その告白は、懺悔に似ていた。
私は局長を見た。
この人は知っていたのだ。全部ではなくても、少なくとも私に依存している事実を。けれど王子にも周囲にも、それをはっきりとは伝えなかった。組織の体裁のためか、王宮の都合のためか、それとも私が黙って働き続けると信じていたからか。
たぶん、その全部だろう。
「殿下は、ようやく理解されたようだった」
局長の声には、少しだけ疲れた諦めが混じっていた。
「君は“補佐”ではなかったのだと。見えぬところで王都の夜そのものを回していたのだと」
その言い方に、私はかすかにまぶたを伏せる。
理解。
それは遅すぎる言葉だ。
でも同時に、ほんの少しだけ皮肉でもある。何も起きなかった間は見えなかったものが、起きてはならないことが起きた瞬間にだけ、ようやく輪郭を持つのだから。
局長は顔を上げた。
「……戻ってくれないか、とは言えん」
私は驚いて、わずかに目を見開いた。
てっきり、そのために来たのだと思っていたからだ。
「言えん。そうする資格が、もはや我々にはない」
局長はそう言って、苦いものを噛むように口元を歪めた。
「ただ、どうか許してほしい。王都は、組織で回っているように見せかけて、その実、君ひとりの誠実さに甘えていたんだ」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥で何かがゆっくり沈んでいった。
怒りに火がつくのではなかった。
泣きたくなるのでもない。
ただ、自分でもはっきり言葉にできなかったものの正体を、他人から言い当てられたような気がした。
そうだ。
私はずっと、そこにある仕組みを支えていたつもりでいた。けれど実際には、仕組みではなく、“私が何とかし続けること”の上に成り立っていたのだ。
それは誇らしいことではない。
危ういことだ。
「……局長」
私はゆっくりと言った。
「王都を守るのは、誰かひとりの善意であってはなりません」
局長は目を閉じ、深く頭を垂れた。
その夜、局長が帰ったあとも、私はしばらく眠れなかった。
窓の外には王都の灯りが見える。遠く、広く、穏やかにまたたくその光を、私は何年も守ってきた。
けれど今その光は、私の手の中にはない。
それでも不思議と、昨夜までの痛みとは少し違っていた。
婚約破棄された時の傷は、誇りを踏みにじられた痛みだった。
けれど今胸にあるのは、もっと冷たい種類の理解だ。
レオンハルト殿下は結界の大切さを知らなかったのではない。
知っているつもりで、何も見えていなかったのだ。
宝珠があれば足りる。
魔術局という組織があれば回る。
華やかな光が差せば人は安心する。
そのどれも、半分は正しい。
半分だけ正しい言葉は、ときどき完全な無理解よりたちが悪い。表面が整っているぶん、自分が間違っていると気づきにくいから。
私はそっと窓辺に立ち、夜空を見上げた。
王都を覆う結界は、外から見ればまだなめらかで、美しい。
でも、その内側を巡る流れには、もう無視できない歪みが生まれている。目立つ破れではなく、じわじわと広がるずれ。誰にも見えないまま、少しずつ大きくなっていく種類の傷だ。
それはまるで、昨夜までの私自身のようだと思った。
表向きは何も変わらず、きちんと役目を果たしているように見えて、内側ではとっくに限界が近づいていた。
誰にも見えないところで継ぎ足し、書き換え、持ちこたえさせ続けてきた。だから周囲は、ずっとこのまま続くのだと信じていた。
でも、続かないものは続かない。
私は窓枠に触れた指先をゆっくりと握る。
王都側の誤解は、ようやく崩れ始めたのだろう。
けれど、それを知ったからといって、昨夜落とされた魔道具の音が消えるわけではない。理解は遅れてやってきても、踏みにじられたものを元には戻さない。
それでも、ひとつだけ確かなことがあった。
王都が揺らいだことで、ようやく見えた空洞がある。
誰かの誠実さに甘えきった構造。
組織で守っているつもりで、実際には誰かひとりの沈黙と忍耐に寄りかかっていた現実。
たぶん、壊れたのは結界だけではない。
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