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流れ星は何を願う
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ワタシはリサのいる生活と共にワタシの形を取り戻した。
それと同時にワタシを使った実験が再開した。また反抗すればリサを引き離すとキリヤが言うからワタシはそれに従ったが、以前のように痛い実験は減った。リサがキリヤを説得したのだ。
色んな動物のDNAとやらを摂取して、ワタシは姿を変えた。皮膚の表面を少しだけ切られたが、まっぷたつに切られていた以前とは比べ物にもならないほど軽い痛みだから、それほど嫌ではなかった。
ただ、偶にすぐにはヒトの姿に戻れないことがあった。身体の一部だけの変身なら問題ないが、全身をやると頭の中がふわふわとしてワタシを見失いそうになった。その度にワタシを救ってくれたのが、リサだ。変身したワタシは暴れることもあったみたいだが、リサが抱きしめると、落ち着いてヒトに戻ることができた。
リサだけはワタシを研究材料ではなくヒトとして扱ってくれた。その優しさのおかげでワタシはバケモノにならずに済んだのだ。
何も知らなかった頃よりも一層とリサの存在が大切になった。リサがいるならそこはもう地獄ではなくなった。
でも、リサは辛そうだった。リサは実験の度に「大丈夫?」とワタシを心配したが、リサの方がワタシよりよっぽど苦しそうにしていた。
ワタシはある時思い切ってその理由を訊いてみた。
「私のせいで研究が再開されたようなものだわ。私はまた桐也さんを止めることができなかった。それどころか研究を続けるための道具としてあの人の掌の上で遊ばれている。あなたをこれ以上傷つけさせたくなんてないのに、そうできないのが情けないの」
「リサのおかげで痛いのはなくなったぞ」
「でも研究は続いている。こんな狭い場所に閉じ込められて……」
「リサと一緒ならここでも楽しいぞ」
リサは「ありがとう」と言いながら、その顔はなんだか悲しそうに見えた。
「でも、それは依存よ……ごめんなさい、私の弱いところを受け継がせてしまったわね……」
リサはそう言って、ワタシの頭を撫でた。リサが何を思っていたのかはわからないが、ワタシのせいで悲しませているのは嫌だと思った。
その次の日から、リサはワタシの前で辛そうな顔をしなくなった。ワタシを心配させないようにしてくれているのだろうと思ったが、あるとき、それだけが理由でないと知ることになった。
「ステラという名前が星という意味なのを教えたの覚えてる?」
「ワタシがリサの話を忘れるわけがないだろう」
「じゃあ、星は好き?」
「当たり前だ! 空にあるキラキラなんて綺麗に決まってる!」
「そんなあなたにとっておきの話があるの。来月、流れ星が来るのよ」
「流れ星? それは知らないぞ」
「星が空を駆けていくの。とっても珍しくて、それを見ると願い事が叶うと言われてるの」
「キラキラなだけじゃなくて動くのか! しかも願いが叶う! それはすごいな!」
「その、流れ星が流星群といって8月13日にたくさんやっれくるの」
キラキラが黒色の背景を駆けていく様子を想像して、ワタシは心を躍らせた。
「今、桐也さんにかけあって、流れ星の動画だけでも見せてあげられないか頼んでるの」
「本物の空と星の映像が見れるのか!」
「まだ許可は下りてないけど、あなたは外の世界があることをもう知ってるから、前よりは制限は緩くなるかもしれないわ」
「そうか、楽しみだな」
「ねえ、ステラ。今のうちに流れ星へのお願いを考えてみない?」
「お願いか……いきなり言われても難しいな」
「私はね、考えてるの。特別に教えてあげるけど、恥ずかしいから、声にしないで秘密にしててね」
リサはそう言って、ワタシの耳元に顔を寄せた。
「その日、あなたを外に逃がすわ」
「え?」
リサは顔を離すと、口の前で人差し指を立てて「しーっ」と笑顔で言った。
檻の中の会話は録音されている。リサはワタシだけに伝えるために演技をしていたのだと理解した。思いつめたような顔をしなくなったのも、ワタシを逃がそうと考えているのを監視に気づかれないようにするためだ。
「まだ時間はある。今すぐじゃなくていいから今度来るまでにお願い事を考えておいてね」
その日の、ワタシは悩んだ。ワタシを逃がそうとすれば、リサも危ない目に合う。でも、ここで今と同じような生活を続けていると、リサが辛い思いをするし、いつかワタシが壊れてヒトの姿に戻れなくなるかもしれない。
ずっと御伽噺として憧れていた「外の世界」とはどんな場所なのだろう。そこには空があって星がある。緑の広がる草原がある。ヒトがたくさんいて高いビルがたくさん建つ街がある。瞼の裏に何度も浮かべてきた景色。この檻を飛び出して、そこへ行きたい気持ちはある。それと同じくらい知らない世界へ飛び込む不安もある。
最後には行きたいという気持ちが勝ったのは、リサと共に空の星を眺めるのを想像すると胸の中にキラキラが溢れたからだ。
次の日、ワタシのところへやってきたリサの耳元に、リサと同じようにして顔を寄せて言った。
「行きたい」
リサは脱出の計画をスケッチブックを使ってワタシに伝えた。紙の表面には注意して見ないとわからない浅い溝が掘られていて、部屋に入る前の荷物検査では気づかれないが、色鉛筆で薄く塗ると文字が浮かび上がるようになっている。近くで見ないと読めないような文字で、檻の外の研究員や監視カメラでは読めないようになっている。そもそも、ワタシと長い間過ごしいるリサを警戒するヒトはいなかった。それどころか、ワタシをバケモノからヒトの姿に戻したことで、リサは尊敬されていた。
脱出計画はダレにも気づかれることなく、いよいよ8月13日がやってきた。
それと同時にワタシを使った実験が再開した。また反抗すればリサを引き離すとキリヤが言うからワタシはそれに従ったが、以前のように痛い実験は減った。リサがキリヤを説得したのだ。
色んな動物のDNAとやらを摂取して、ワタシは姿を変えた。皮膚の表面を少しだけ切られたが、まっぷたつに切られていた以前とは比べ物にもならないほど軽い痛みだから、それほど嫌ではなかった。
ただ、偶にすぐにはヒトの姿に戻れないことがあった。身体の一部だけの変身なら問題ないが、全身をやると頭の中がふわふわとしてワタシを見失いそうになった。その度にワタシを救ってくれたのが、リサだ。変身したワタシは暴れることもあったみたいだが、リサが抱きしめると、落ち着いてヒトに戻ることができた。
リサだけはワタシを研究材料ではなくヒトとして扱ってくれた。その優しさのおかげでワタシはバケモノにならずに済んだのだ。
何も知らなかった頃よりも一層とリサの存在が大切になった。リサがいるならそこはもう地獄ではなくなった。
でも、リサは辛そうだった。リサは実験の度に「大丈夫?」とワタシを心配したが、リサの方がワタシよりよっぽど苦しそうにしていた。
ワタシはある時思い切ってその理由を訊いてみた。
「私のせいで研究が再開されたようなものだわ。私はまた桐也さんを止めることができなかった。それどころか研究を続けるための道具としてあの人の掌の上で遊ばれている。あなたをこれ以上傷つけさせたくなんてないのに、そうできないのが情けないの」
「リサのおかげで痛いのはなくなったぞ」
「でも研究は続いている。こんな狭い場所に閉じ込められて……」
「リサと一緒ならここでも楽しいぞ」
リサは「ありがとう」と言いながら、その顔はなんだか悲しそうに見えた。
「でも、それは依存よ……ごめんなさい、私の弱いところを受け継がせてしまったわね……」
リサはそう言って、ワタシの頭を撫でた。リサが何を思っていたのかはわからないが、ワタシのせいで悲しませているのは嫌だと思った。
その次の日から、リサはワタシの前で辛そうな顔をしなくなった。ワタシを心配させないようにしてくれているのだろうと思ったが、あるとき、それだけが理由でないと知ることになった。
「ステラという名前が星という意味なのを教えたの覚えてる?」
「ワタシがリサの話を忘れるわけがないだろう」
「じゃあ、星は好き?」
「当たり前だ! 空にあるキラキラなんて綺麗に決まってる!」
「そんなあなたにとっておきの話があるの。来月、流れ星が来るのよ」
「流れ星? それは知らないぞ」
「星が空を駆けていくの。とっても珍しくて、それを見ると願い事が叶うと言われてるの」
「キラキラなだけじゃなくて動くのか! しかも願いが叶う! それはすごいな!」
「その、流れ星が流星群といって8月13日にたくさんやっれくるの」
キラキラが黒色の背景を駆けていく様子を想像して、ワタシは心を躍らせた。
「今、桐也さんにかけあって、流れ星の動画だけでも見せてあげられないか頼んでるの」
「本物の空と星の映像が見れるのか!」
「まだ許可は下りてないけど、あなたは外の世界があることをもう知ってるから、前よりは制限は緩くなるかもしれないわ」
「そうか、楽しみだな」
「ねえ、ステラ。今のうちに流れ星へのお願いを考えてみない?」
「お願いか……いきなり言われても難しいな」
「私はね、考えてるの。特別に教えてあげるけど、恥ずかしいから、声にしないで秘密にしててね」
リサはそう言って、ワタシの耳元に顔を寄せた。
「その日、あなたを外に逃がすわ」
「え?」
リサは顔を離すと、口の前で人差し指を立てて「しーっ」と笑顔で言った。
檻の中の会話は録音されている。リサはワタシだけに伝えるために演技をしていたのだと理解した。思いつめたような顔をしなくなったのも、ワタシを逃がそうと考えているのを監視に気づかれないようにするためだ。
「まだ時間はある。今すぐじゃなくていいから今度来るまでにお願い事を考えておいてね」
その日の、ワタシは悩んだ。ワタシを逃がそうとすれば、リサも危ない目に合う。でも、ここで今と同じような生活を続けていると、リサが辛い思いをするし、いつかワタシが壊れてヒトの姿に戻れなくなるかもしれない。
ずっと御伽噺として憧れていた「外の世界」とはどんな場所なのだろう。そこには空があって星がある。緑の広がる草原がある。ヒトがたくさんいて高いビルがたくさん建つ街がある。瞼の裏に何度も浮かべてきた景色。この檻を飛び出して、そこへ行きたい気持ちはある。それと同じくらい知らない世界へ飛び込む不安もある。
最後には行きたいという気持ちが勝ったのは、リサと共に空の星を眺めるのを想像すると胸の中にキラキラが溢れたからだ。
次の日、ワタシのところへやってきたリサの耳元に、リサと同じようにして顔を寄せて言った。
「行きたい」
リサは脱出の計画をスケッチブックを使ってワタシに伝えた。紙の表面には注意して見ないとわからない浅い溝が掘られていて、部屋に入る前の荷物検査では気づかれないが、色鉛筆で薄く塗ると文字が浮かび上がるようになっている。近くで見ないと読めないような文字で、檻の外の研究員や監視カメラでは読めないようになっている。そもそも、ワタシと長い間過ごしいるリサを警戒するヒトはいなかった。それどころか、ワタシをバケモノからヒトの姿に戻したことで、リサは尊敬されていた。
脱出計画はダレにも気づかれることなく、いよいよ8月13日がやってきた。
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