信仰

砂糖

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無信仰者?

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好きなものは甘いもの。
嫌いなものはお祈りの時間。

親族、家族が揃って宗教信者なだけで自分は全く興味が無い。
そもそも神なんて実在するはずがないのに、人間が勝手に創り上げた幻想を信仰するなど正気なのか?
自分の意思関係無く寮制の宗教学校に入れられたときは本当にそうかと疑った。

毎週決まった時間に行われるお祈り。
自分にとってこの時間がこの世で1番退屈だった。
けれど、それでも欠かさずお祈りをする理由。
宗教に関して一切の文句を口に出さず、心から信仰しているように見せている理由。

「今日もよく集中できていましたね。さすがです。」

神に近しく、絶対的信仰をもつ、本来なら一生分かり合えない存在。

「はい、ありがとうございます。神父様。」

全ては貴方がいるから。

生まれつき身体の弱い私は学校を休むことが多かった。
あまりにも回数が多いので、色々な教師からサボりなのではないかという疑いをかけられていた。ついでに少々の嫌がらせも。
そんなとき神父様はいつも助けてくれた。時間が経つにつれ、私は神父様に恋焦がれるようになってしまった。

私は宗教を、神を信じない。
けれど貴方だけは信じてもいいと思えた。

"神父"は家庭、恋人を持ってはいけない。言わば生涯、一切恋愛というものをすることができないのだ。
気持ちを伝えてしまったら、慈悲深い貴方は困ってしまう。そう分かっている。


夏の暑さが落ち着き冷えてきた満月の夜。

「教会の裏にこんな場所があったのですね。月がよく見えます。」
「前に散歩をしているときに偶然見つけて…私のとっておきの場所なんです。」
「貴方の特別な場所を教えて下さりありがとうございます。嬉しいです。」

そう言い柔らかく微笑んだ。
月を見上げる神父様の姿は月なんかよりもとても綺麗で。

「神父様。次違う形で出会えたら、その時は。」

私を一点に見つめる瞳が静かに揺れる。

「私のことを愛してくださいね。」


月明かりに照らされる貴方と私。
今だけは誰にも、神にも邪魔されない2人だけの世界。
周りの純白の花は真っ赤に燃えて。
神父様の手入れされた黒色の祭服が徐々に濡れていく。私の制服と共に。
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