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軽い刺激
モンスター討伐
しおりを挟む12月16日
オリヴィアの町へ来てから1週間が経ちました。
この1週間、雪が降る等という事もなくとても平和です。
しかし町に居ても特にやる事は無くて暇ですね。
雪が積もっているので仕方がありませんけど……
暇なので時間があり、最近では私も本格的に便利な魔法を使うための鍛練をする毎日です。
「……あ」
六芒星の上に浮かんだ火が四散する
「うん、だいたい3分で安定してるね」
今私がしていたこれは、どれだけ便利な魔法を覚えようとも戦闘と違い生活で使うには長時間維持しなければ意味がない事が多いので、その練習をしています。
「うう……最近メッキリ延びません」
天空城で過ごした頃もしていましたが、四日前から全く延びなくなりました。
これが普通なのかもしれませんけど、一日毎に10秒以上持続時間が延びていたのもあってこんなに早く躓くとショックです。
「ん?良く延びてると思うよ?むしろメリルの成長は早すぎて驚いているくらいだもの。
ほら、さっきの火だって四散する前にぶれるなんて事も無くいきなりだったでしょ?」
言われてみれば確かに……魔法はとても安定していました。
今のはもっと持続できると思っていましのですけど、現実は消えてますし………
「では何故?」
「単純に魔力保有量が少ないんだよ。
アンデットでもない限りは基本的に保有魔力量に続いて消費可能魔力量というのが存在してね、生命維持に影響を与えないよう消費可能魔力量というストッパーがあるんだよ。
そのストッパーを外す手段もあるんだけど、感覚としてストッパーも3段階くらい存在して、3段階目を越えると意識を失ったりかなり危険な状態になるね。
まあストッパー外すのも何をするのも保有魔力量を増やさないと話にならない訳なのだけど、こればっかりはモンスターを倒したりしないと増えないからモンスター討伐に行こうか」
モンスター討伐……まあ、狼の群れを撃退したりしてましたし今更ですけど、冒険者のように探す日が来るなんて………
でもまあそれで生理痛の痛みから解放されるなら安いです。
………ん?
「魔力って……そうやって増えるんですか?
そんな話、初めて聞きましたよ?」
「へぇ?こっちではどう言われているんだい?」
「生まれ持っての才能です。
成長や鍛練によって増えますけど最終的には生まれ持っての才能で天と地ほどの差が出てしまうと言われていますね」
「なるほどねぇ……」
パチン!
と指を鳴らすと同時に人形が出現する。
この中には一目でモンスターだと分かるような人形がいて、こんな人形もあったんだと少し驚きました。
「今度は私の番だね。
魔力の増やし方だけど、別にモンスターである必要は無いんだよ。
ただ、モンスターを倒すのが一番効率が良いからってだけね。
知性の高い生物でも同じくらい見込めるんだけど、この辺にいる知的生命体って人種しか居ないもの。
大切なのは生きてた方がより多く、より効率が良いということ。
生きてた方が良いって言うのはとても重要だから覚えておいてね。
一応料理とかで出された物を食べれば増やせるけど、それは大鍋に限界まで水を入れ、そこにひとつまみの塩を入れるようなもので期待できないね……って、ちゃんと聞いてたかい?」
「え?あ、はい。聞いてました。
だから魔法では生け贄を要するモノも存在するんですね」
「そういうこと」
セリスの言葉に合わせて机の上で人形が動く。
人形劇というのを初めて見ましたけどここまで滑らかに動くなんて思っておらず正直ただの人形遊びだと心のどこかで馬鹿にしてましたね。
実際に見てみると生きているようで、細かな動作まで生き物みたいでそちらに意識を持っていきすぎてセリスに聞いてないと勘違いされてしまいました。
「うん、なるほど。そうやって魔力を増えるんですね。
ところで何で生きていた方が増えやすいんでしょうか?」
「それは魂の格と呼ばれてるモノを奪っているからだよ。
肉体には魂の格と呼ばれている物が存在して、それが魔力と魂を入れておく箱みたいなものなんだ。
魔力は魂から自然に漏れる力であり、魂は草木だろうが何にだって存在する。
だからこそ、この世の全てのモノに魔力があるんだよ。
他者を殺す事で、無意識に自分の魂の格がその魂の格を掴み取り奪い取って栄養にしている。
栄養を得た魂の格はその分だけ強く大きくなれる。
それを使いこなせるかは別として」
「なるほど……」
「あぁ、言い忘れたけど死体にもわずかに魂の格の欠片が存在していて、食事によって栄養と一緒にその僅かな欠片を接種する事ができるんだよ。
実は生物が生きるのにはこの魂の格が凄く大切なモノでね。
食事を取るのを止めるのと同じように魂の格を取り込まないと死んでしまうという結果が出てるんだよ」
コミカルな感じに動いていた僧侶風な人形が急にパタリと倒れて動かなくなってしまう。
「種族魔法使いはそこにいるだけで空気中から自由に魂の格を吸収できる。
目には見えない欠片だろうがそこに確かに存在すらからね」
「目には見えない……」
つい周囲を見渡して見るとクックッとセリスに笑われてしまう。
わからないんだから仕方ないじゃないですか。
「クク、見えないって言っているだろうに。
まあ、この辺は自分の魂を自覚しなければ話にならないからこの話はこの辺にしておこう」
「最後に1つ良いですか?」
切り上げようとしていたのを止め、「良いよ」と言ってくれたので口を開く。
「魔法使いは魂の格を自由に吸収できるのは分かりましたけど、何故食事を取らないのですか?」
「魔力で代用してるからだね。
この世の全ては元々は魔力が形を持ったモノで、生物も魔力のみで成立しているものなのだから魔力で代用できても何ら不自然では無いだろう?」
「なるほど……やっぱり強いと便利ですねぇ~。
生理痛とか無いですし」
「便利って……そういう訳でもないんだが……う~ん………
すまないね、この辺は種族魔法使いになる気が無ければ細かくは教えられない」
「大まかにでも教えられませんか?」
私の質問に対し、セリスは本当に困ってしまったのか深く思考に入り……
「それは……できなくも………うん、できるね」
ニッ、と猫のような笑みを浮かべ話してくれる。
「魔法使いはね、種族魔法使いになるのに魂への強い理解を要求される。
そして種族魔法使いになると魂の摂取が必須となるんだよ。
でなければ種族魔法使いはただの魔法使いに戻ってしまう。
それだけ魔法使いにとって魂は重要なものなんだよ。
他の者ならともかく、種族魔法使いになれるだけの強さがあるなら欠片を残すなんて真似せずに殺すだけで全て奪える。
逆に私ほどの使い手になれば魂は解放しても魂の格だけは無傷で残しておくなんて事もできるよ」
「ん……ん~………凄いんでしょうけど、どう凄いのかわかりません」
大まかな説明を要求した手前文句は言えませんが、何故、どうして必須なのか等が無いので必要性が不明ですね。
「ふふ、だろうね。
さて、そろそろギルドにいるターニャを誘って行こうか」
その点を理解してるのかセリスも同意し手を差し伸べる。
「そうしましょうか。でも、私はもう少し厚着する必要があるので待ってください」
「ふふ、残念」
セリスの差し出した手を両手で包んで退かすとヒラヒラと楽しそうに振りながら残念だと言う。
格好良くエスコートしたかったんでしょうねきっと。
・
ギルドの鍛練所でトレーニングをしいてたターニャをセリスが背負い投げするのを見届けた後に町を出ました。
セリスの飛行魔法のお陰で私達は雪に苦労する事無くゴブリン等と言った比較的に弱いモンスターが出るという林に着きました。
当然ですが林の葉は全て無く一面真っ白です。
セリスは到着して真っ先に白紙の紙を9枚取り出し、それを適当に放り投げると白紙は折り畳まれていき、やがて白い小さな鳥の形へとなり飛んで行きました。
「さて、今回はメリルの魔力を増やす事が目的だよ」
「私関係ねーじゃんか、せっかくの連勝記録が……」
セリスによって途切れましたからねぇ……
「有象無象、アリンコを五億匹消し飛ばしたって自慢にもならんだろうに。
という訳でメリルはこれを持ってね~」
「え、あ、はい……アリンコ……」
人を自然にアリンコって呼べるのですね……
天空城での出来事からセリスは隠し事をゆっくりと表に出すようになっている。
今のもその一つなのでしょう。
絶対的強者故に弱者を同じものとは思えない。
対等の存在というモノとは、お互いに認め合い、お互いが対等だと思えなければ対等とはなれないのだと最近良く痛感する。
権力的な強者も、武力的強者のセリスも弱者に対して可哀想なんて思うことはできますが、そこまでです。
可哀想と思ってそこから先、手を出すか出さないかは利益が有るか無いか。無ければ手を出さないし助けない。
私は、セリスの欲するモノの象徴みたいになっている。
私もセリスの人柄が嫌いじゃ……いえ、大好きと呼べるくらいなので対等と思っています。
しかし私と同じように弱い存在で、セリスに寄生しようと考えている人は"人とすら思えない"……と、セリス自身の口振りを取るとそうなりますし、実際そうなのでしょうね。
つまりそういう人はアリンコだって事ですか……
まあ、いざとなれば私が止めれば良いですよね。
「あ、ストップ、その持ち方は危ないよ。
ほら、こうやって持ってみて」
「え……こう、ですか?」
鉄でできたくの字をしたボウガンのように引き金のある筒のような物を渡され、セリスのお手本と同じように持つ。
「これは魔力砲を小型化した魔砲version8.5って言ってね、魔力を込めて引き金を引けば魔力の弾が出る武器でね、これの魅力は貫通力の高さと射程の長さだよ」
「それって私でも使えるのか?」
ターニャは戦士ですけど、戦士だろうと魔力はありますから当然の疑問です。
「もちろん使えるだろうね。
ただ、これは込めた魔力で威力が左右するし殲滅には向いていないんだよね。
ほら、ここの穴から発射される魔力弾、つまりこの程度の穴しか開けられず、確かに不意討ちに使えるかもしれないが貫通したところで生命力の高いモンスターには効果がとても薄い。
ターニャが使うとしたら……そうだね、ゴブリンのようなのを遠くでチマチマ草刈りする感覚で倒すには便利かもしれないね」
「そうか~……残念だ。
小遣い稼ぎに便利そうなんだが、魔砲を手に入れるだけの代金稼ぐのに何年かかるやら……」
「他はともかくこの最新型の魔砲はかなり高価だからねぇ~……
メリル、ちょっと背中向けてくれるかい?」
「はい」
言われるまま背中を向けるとセリスは私を抱きつく形で手を掴んでくる。
「え、あの……」
「はい、ちゃんと両手で持って。
私が照準を合わせるからメリルは魔力を込めて私の指示に会わせて引き金を引くだけで良いから」
セリスは普段から距離が近いけど、真面目な雰囲気のセリスにここまで密着された事が初めてで少し慌ててしまいました。
もちろん嫌じゃないですけど……
といえより、先週くらいの男のセリスを見た時からですよね、こういう……あ、余計なこと思い出して恥ずかしい…………
そんな風に考えているうちにセリスが私の両手を持ち高さを調整して、
「撃って」
余計な事ばかり考えていたので一瞬遅れて放たれる。
魔砲から放たれた青い線が一直線に飛んでいき見えなくなりました。
「よし、無事命中。
次はあっちね、撃って……撃って…………撃って……………」
・
………という感じに作業を50回程繰り返してようやく作業は終了しました。
「もうムリ……口の中苦くて飲めません……」
「そうなのかい?もうちょっと頑張ろ?」
座り込んだ私の側には既に空になった瓶が8本。
その瓶と同じ形状で、もう見たくない緑の液体が入ったのを持って不思議そうにしているセリスが励ましてくれますけど気持ち悪い……
「いや、回復ポーションって不味いじゃん。
それを甘党のメリルが8本も飲んだ事を誉めてやれよ」
「そうなのか、こう言う時は誉めるのが良い物なのか……よしよし、偉いよメリル!」
「頭振らないで……吐きそう……」
「あ、ごめんよ」
セリスがよしよしと言いながら私の髪をわしゃわしゃとかき乱しそれで頭が揺れて吐きそう。
「ほんとうにごめんね。
そうだ、お詫びに私の大好きなキャンディーをあげよう」
「頂きます」
あぁ、甘ぁい……
今の気分にキャンディーは本当に助かります。
「と言うか……これ私本当にいらねーじゃん。
この服のお陰で寒くは無いから良いんだけどさ」
「これから回収作業があるから。
楽に冒険者ポイントに変換できて良いだろう?」
「そんなのGランクに依頼すればいいだろ」
「どうせ暇だろうに。それと、この覇王はGランク冒険者だ」
「自慢にならねーよ」
「ま、ランクなんて上げる気無いから別にどうだって良いんだけどね」
話しながらコチラをチラリと伺ってくる。
たぶんどう接したらわからないのでしょうね。
ターニャも不安そうにしているのを察しているのか特に追求せずに適当に合図ちをうっている。
ここは私から行動しないと進みませんね。
「ふぅ……大丈夫、立てます」
「そっか……良かった。安心したよ。それじゃ回収作業しようか」
パァ……っと明るい魔力になったセリスに安心し同意する事にします。
「そうですね、懐に余裕はありますがゴブリンの角でも多少のお金になりますし勿体ないですよね」
「ん?ゴブリンは面倒くさいし人の形をしているからメリルには見せたくないと思っていたから回収はしなくても良いかなって思ってたけど回収した方が良いかい?」
…………ん?
「えっと……セリスは何を回収すると言っているのでしょうか?」
「いろいろ要るけどそうだね~………
約17キロ先にいた五メートル程のモンスター化したウルフ、あとはあの山のところにいたコカトリスが高く売れると思うよ?
ああいう急所が分かりやすいのであれば十分その魔砲でも倒せるからね。
急所に当てられればの話だけど」
「あ、はい…………」
私は助けを求めるようにターニャに顔を向けましたがそっぽ向かれてしまいました。
ですよね、私だってこんな意味不明な事実に対しての返答で助けを求められたら流しますよ。
「……ん?もしかしてコカトリスは売れないのかい?
「いえ………そうではなく………」
「………あ、そうだ。
メリル、あの山にコカトリスの死体があるんだよ。あの山に。
それメリルが倒したんだよ、凄いよね」
「え?さっき聞きましたが……」
「メリルが倒したのがあの山にあるんだよ!
マウント(なんと)言う事でしょう!」
「…………え?」
なんて満足げな顔……え?
私は助けを求めるようにターニャに顔を向けましたが「こっち見るな」と強い現れからまたそっぽ向かれてしまいました。
その後3人で毛皮を剥いだりしていたら夕焼け時になり町へ戻る事になりました。
当然と言いますか、全部を処理する事はできませんでした。
・
12月17日
「うん、今日は他の事しながら3時間以上維持できたね。
この結果は素晴らしいんじゃないかな?
メリルはすごく才能があるよ」
昨日Bランク冒険者パーティがようやく倒せるようなモンスターを複数倒したりしただけあってかなり魔力が増えました。
「これだけやれれば生理痛がなくなりますか?」
セリスの持ち上げようが凄く、実際あんなに大きなモンスターを討伐した(実感ありませんが)訳ですからそれくらいできてもおかしくない気がして、声色が少し高くなるくらい明るい気分で聞く。
「それはもう少し強くならないと……生理痛?」
「あ~……メリルお前生理痛無くすために弟子入りしたのか」
「む……悪いですか?」
種族的なのもありますが私は生理が来るの早くて、生理痛になったのは修行を初めてからで、特に酷かったのは新たにできた貨幣の騒動の時と、荷馬車に乗っけていたモノを駄目にしてしまってすぐお金を集めなくてはいけなくなった時です。
あの時の生理痛の痛みは本当に大変でしたよ……
「そんな理由で私に……まあメリルなら良いけど。
ちなみに、そういう内面的変化は使える魔法の種類を増やしていった方が効率良いね。
今日からレビテーションやマジックフィールドくらい教えようか?」
「あ、レビテーションならたぶん使えますよ。よっ!」
その場で軽くジャンプしセリスにかけてもらった感じに上手いこと魔力を調整して………
「ほら!できましたよ!」
「……まあ、アカシックレコードを使えるくらいだしね」
ポンポンと頭を撫でられましたが、驚くばかりであまり誉めてもらえませんでした。
セリスの事だからこう……全面で物凄く誉めてくれると考えていたので少し残念。
・
12月18日
昨日の内から解体作業に入り、やっと全てを解体する事ができました。
時間的に昼食を済ませた後なので、次は商業ギルドへ行き素材を売ることになりました。
セリスも暇だからと付いてきました。
ただセリスはいつもの村娘の格好ではなく、黒いスーツに似た服を着て、黒いスカートにブーツ。髪飾りにブローチでとてもカッコイイ魅力溢れる大人の女性な雰囲気を感じさせられます。
冒険者ギルドの場合解体しなくても倒したモンスターを買い取ってくれますしポイントも貰えますが、解体手数料等が多く、商業ギルドで売った場合と比べてかなり下がります。
ただ、商業ギルドは解体しないと買い取ってくれませんし、素材の状態によっては冒険者ギルドより安くなる場合があります。
そんな訳で今回は簡単な売買のみと考え、出店の小僧のようないつもの格好をした私と、対照的にピシッとした格好のセリスと何処かデコボコしたコンビになってしまいました。
セリスの方は何か良い高級品があったらついでに買いたいって考えもあるらしくそんな格好な訳だそうですけどね。
「お久し振りですメリル・ダンヴィル様、本日担当を勤めさせて頂きますマルク・ベルツェと申します」
「覚えていて頂けたのですか、わ、僕が以前訪れたのはもう2年以上前の事だと言うのに光栄です」
いけない、最近自分を私と呼びすぎていて商談の時に僕と呼ぶのを忘れかけていた。
「いえいえ、あの時も立派な毛皮をありがとうございます。
え~……そちらの方は?」
「初めまして、セリス・アルバーンと申します。
私はメリル・ダンヴィルさんと商売上のパートナーとして共に旅をしている仲でございます。
今後とも顔を出す機会があると思いますので以後お見知り置きを」
セリスは両手で軽くスカートをつまみお辞儀をする。
初めて見た挨拶の仕方ですがその優雅な立ち振舞いはとても洗練されているのがわかる。
「あ……ハハハ、セリス・アルバーン様はどちらかのお貴族様のように美しいお方でありますな」
「フフフ、冗談がお上手ですね。
お貴族様が行商人などするはずがありませんよ」
「確かにその通りですな、いやはや失礼。
それでダンヴィル様、今回はどのような物をお持ち込みで?」
こうして商談は始まりました。
久々のちゃんとした商談ではありましたが、特に問題も無く進みお互いに落とし所を見つけ交渉を無事に終わらせる事ができました。
「……はい、確かにサインを頂きました。
代金はどのようにいたしますか?」
「そうですね……今回は僕の口座へお願いいたいします」
「畏まりました。
それではこれにて商談を……と言いたいのですがダンヴィル様、当ギルドの責任者とお会いして頂けないでしょうか?」
「僕が……ですか?」
急な話で考え込む。
私が何かギルドの規定に反するような事をしただろうか?
……いや、身に覚えは無い。
「どのようなご用件でしょうか?
規定違反はこれと言って身に覚えが無いのですが……」
「いえ、規定に反してなどございません。
ただ私もダンヴィル様と少しだけ話がしたいとしか聞き及んでいませんので……」
私はセリスを視線だけで伺う。
すると優しく微笑まれてしまったので好きにする事にします。
「わかりました、お会いします」
「ありがとうございます。
では此方へ、アルバーン様もどうぞ」
こうして私とセリスはマルクさんの案内で階段を上りギルドの責任者へ面会する事になりました。
0
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