転生した剣聖は最初から最強のようです

白檀

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73話 協力者

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 我が国アークライト王国のエルドバーン辺境伯領に接する巨大なアンブロス帝国がある。その東端から南に下がるとゴダード王国がある。ゴダード王国から更に南下するとダライア帝国に至る。

 アークライト王国からダライア帝国までは途方もない距離がある。

 婚約発表会が行われてからしばらくして私は王宮に呼ばれた。応接室に通される。私一人で応接室に入るのは初めてだ。

「よく来たな、レオン子爵。まあ掛けるが良い」

 王の対面に座った。

「今回呼んだのは剣聖の称号の件だ。どうやらダライア帝国の皇帝はお前に興味を持ったようだ。場合によっては剣聖の称号を与えても良いらしい」

「場合によってはですか」

「おそらく、なんらかの形で試されるのだろう。それを乗り越えれば剣聖の称号が与えられる」

「なるほど。それでダライア帝国にはいつ行けばいいのですか?」

「実はすぐにでも行って欲しい。私もどうなるのか気になるのだ。道中のアンブロス帝国とゴダード王国には通行できるように手配はしてある」

「わかりました。すぐに準備をして出発いたします」

「おお、そうか。気をつけて行くがよい。アンブロス帝国は大変に寒い国だ。それを越えるのはかなり大変な事だ」

 応接間を出ると控室に戻った。するとモリスがやって来た。

「話は聞きました。ダライア帝国に行くのですね。旅の準備は王宮の方でやっておきます」

 と言った。

 私は王宮を出ると冒険者ギルドへと向かった。

 風を追う者のパーティーメンバーは揃っていた。

「それでレオンはそのダライア帝国に行くって訳か」

 とダリルが言った。

「まあ、私がついて行くんだから大丈夫よ」

「だがお前達だけでは心配だ。というか長旅を一度してみたいと私も思っていたんだ」

 ヴィンセントが言った。

「そうですよね。私も行きたいと思います」

「もちろん、俺の魔銃も行きたいと言っているぜ」

 どうやらパーティーメンバー全員が一緒に行ってくれるみたいだ。

「護衛もいるな」

「護衛は依頼をかけてみよう。一度依頼してみたかったんだ」

 私は受付から依頼用紙をもらって来た。

「王宮からダライア帝国までの護衛任務。報酬は金貨500枚ぐらいか?」

「相場がよく分からんが高めにしておいた方がいいだろう」

「じゃあこれで出してくるよ」

 私は依頼用紙を持って依頼受付カウンターに向かおうとしたが、突然用紙を何者かにひったくられた。

「おいおい、いい依頼じゃねえか。これは俺たちに受けさせともらうぜ」

 声の主はレッド兄さんだった。

「ダライア帝国に用があるってことは、レオン、剣聖にでもなるのか?」

「そうなんだ兄さん。と言ってもまだ分からないけどね」

「お前、ダライア帝国くんだりまで行って、手ぶらで帰るって訳にも行かないだろう。向こうさんもわかってんのかね」

「さあどうなんだろうね」

「レッドはちょっと頼りないけど私達がいるから大丈夫よ。大船に乗ったつもりでいて」

「頼りないってどういうことだよ、サリア」

「どういうことって、そういうことよ」

「まあまあ落ち着いてお二人とも、今回はお任せします」

「それがいいぞ。あと俺たちのパーティー名は『峡谷の鷹』だ。まあよろしく頼むぜ。

 そして、私とレッド兄さんは握手をした。
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