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秩父クリス✨💕
第7話 秩父クリス✨
しおりを挟むどうやら本気にはしないようだ。
さっきからずっと疑いの眼差しを向けている。
「フフ……」オレも自嘲気味に微笑んだ。
もちろん、こんな扱いには馴れている。
いつだってそうだ。
どう考えても、こんな派手なビジュアル系ミュージシャンのカッコをした弁護士など居るはずがない。
しかし信じられないだろうが本当の事だ。
「マジで、弁護士なんだよ……!!
世界でただ一人のビジュアル系弁護士、シンゴだ。
ほら、見ろよ!!」
オレは胸につけた弁護士バッチを親指で差した。
「ヘェー……」しかしクリスはチラッと見ただけで気のない返事だ。
「おいおい、見ろよ。ちゃんと!!
ヒマワリのバッチだ。弁護士の!!」
なおも念を押した。
「フフン……、そんなバッチ……
ネットで幾らでも売ってるでしょ!!」
これでも信じないようだ。クリスは薄ら笑いを浮かべた。
「あのねェ……!!」
「それよりも亡くなったユウキさんを怨んでいた人を、ご存知?!」
逆に、クリスはオレたちに事情聴取をしてきた。
「ユウキを……」怨恨か。
「なんだよ……。警察は自殺ッて考えてるんだろ!」
ヒデが口を挟んだ。
「そうね。まァ、今のトコは自他殺両面で捜査ッてトコよ……」
「自殺なんてするはずはない!!
ユウキとは、つい先日も会って酒を酌み交わしたンだ……!!」
「へェ、それは興味深いわねェ……!!」
目の色が変わった。本気で耳を傾けてくれるようだ。
「少しはオレの話しを聴いてくれるのか……」
「え…… そうね」
「警察は、ユウキの事をこのまま自殺で終わらせようとしているんだろう!!」
オレはクリスに詰め寄った。
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