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秩父クリス✨💕
第6話 秩父クリス✨💕
しおりを挟むどこを、どう見ても女性刑事には見えない。
二十歳そこそこのアイドルのような可愛らしいルックスだ。
「ケッケッ ジョークだろう。こんなキュートな刑事がいたら逆に逮捕して貰いたいぜ。
ねェ、シンゴ君✨😜✨」
ヒデはウインクをし、オレに同意を求めた。
「知るかよ……」
応答に困って苦笑いを浮かべるだけだ。
「あら、これでも!!」
まるで見せつけるように大きな胸を張って彼女は、警察手帳を提示した。
香水なのか、それともフェロモンなのだろうか。
彼女が近づくと甘美で蠱惑《こわく》的な匂いが漂ってきた。
「クリス!! 秩父クリスよ」
美少女は、大きな目で威嚇するように自己紹介をした。
相当、気の強い美女のようだ。
「え、ちちクリ……🤭」
しかしこの場の空気を読まないのか。ヒデは露骨にセクハラワードで返した。
「バカなのか……🙄💦」こいつは。
オレは頭を抱え込んだ。
「はァ~……、誰が、ちちクリよ✨😠✨✨
クリスって呼びなさい!!
それよりも…… アナタたちこそ何なの。
その派手なカッコは?!」
白い目でジロジロとオレたちを見た。
「もちろんビジュアル系バンドさ!!」
自信満々にヒデが応えた。
「ウソ……、パン君が!!」
「な、誰が、チンパンジーだよ!!」
「良いから、オレたちはユウキの親友だよ。
オレは織田シンゴだ!!」
ヒデを制して自己紹介をした。
「ッで、同じくオレもシンゴ君の親友のヒデだよ」
「ふゥ~ン……、捜査の邪魔よ!!
とっととそっちのパン君を連れて、野毛山動物園へお帰りなさい」
手で、シッシッと追い払う仕草をした。
「だからチンパンジーと飼育員じゃねぇよ!!」
すぐさまヒデはツッコミを入れた。
「そう言われて、おめおめと帰るワケにもいかないンだ……。
こう見えても、オレは弁護士でね!!」
「え?!」一瞬、クリスはマジマジとオレの顔を見つめた。
オレは苦笑いを浮かべた。
「フフゥン……、あァ~ら、イケメンさん!!
つまらないジョークも言えるのね!!」
鼻で笑って、どうやら本気にしないようだ。
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