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第二ラウンド
第61話 ソレイユの里✨
しおりを挟むしかし直接対決をする前にオレたちは都内某所の児童養護施設【ソレイユの里】へと向かった。
雨の歩道橋で転落死したとされる沢向エリカが中学卒業まで育った施設だ。
児童養護施設【ソレイユの里】では二人の女性が出迎えてくれた。
年配の園長は、山本玲子。優しそうな五十歳くらいの女性だった。
もう一人は、三十歳くらいのメガネ美女、神谷美織だ。
オレたちは挨拶もそこそこに沢向エリカの事について尋ねた。
「ハイ、エリカちゃんですか」
園長が困惑気味に呟いた。
「えェ……、写真か。何かありませんか」
「いえ、連絡を貰って探したのですが見つかりません」
「え、そんな……、写真が一枚も残ってないんですか」
「ハイ……、彼女は、ずっとここでも隠れるように生活して来ましたから」
メガネ美女の神谷が応えた。
「それは父親の事で」
「えェ……、そうでしょう。頭の良い子だったのに……
中学へもイジメで」
「そうですか。実は、その沢向エリカさんは……
この方と似てませんか。えェッと……」
「ハイ…… この方です」
クリスがムトベエリカの画像を見せた。
「ン……」園長が眉をひそめ考えていた。
「確かに、似ていますが……
ちょっと違うような気が」
メガネ美女が首を横に振って応えた。
「うゥン……」なるほど。
女性は化粧でも化けるが、おそらく沢向エリカは整形して六舎部《ムトベ》エリカに似せたのだろう。
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