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✨ラストライブ✨✨

第97話 ✨💏✨💕

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「受話器から漏れてきたバラード……。
 『ラブソングは歌えない』ですよ!!」


「な、なんですか…… それは」
 エリカはシラをきった。



「この『ラブソングが歌えない』のサビが西田さんの受話器に漏れてきたんです……」
 ちょうどサビの部分がかかっていた。


「それが…… 何だって言うの」


「可笑しいでしょ!! なぜエリカさんが、まだ世の中に出回っていない『ラブソングは歌えない』の歌声が入る場所にいたんですか」



「知らないわ。そんな事……」


「そして、このサビの部分にユウキは自分の声でコーラスを入れているんです」

「え…… コーラス」


「そうです。ほら『アイラブxxxxxx』ッて!!
 わざとわからないように巻き舌で!!」

「それが何だって言うの」

「ここの部分を調べてもらうとユウキは『アイ ラブ 
 エリカ  ン飛べ』」

「なに、それ…… 『エリカ  ン飛べ』ッて」





「えェ……、日本語として不自然です。
 でも良く考えてみると『エリカ ムトベ』とユウキは、コーラスを入れているんです!!」


「な!!」
「良く聴いてください。ユウキは『アイラブエリカムトベ』と歌っています!!」


「……」


「これが、ユウキとムトベエリカさんの二人の付き合っていた証拠です!!
 どうだ!! チェックメイトだ!!」
 オレは、エリカを睨みつけ指差した。

 
「……」一瞬、ムトベエリカの顔が強張った。


 しかし徐々に大きく笑い声が響いた。


「フフ……ハッハハッ」美女弁護士の如月姫乃が笑っていた。







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