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カラクリ屋敷✨✨✨

清丸様の祟り✨✨✨

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 夜が更けるにつれ、雨は強くなっていくようだ。篠つく雨が揚羽の里に降り注いでいた。

 すぐに俺は源内の部屋へ赴き信乃介等に相談した。おそらく俺たちは監視対象だろう。何処かで土蜘蛛衆が覗き込み、耳をそばだてて、こちらの動きを窺っているに違いない。
 用心深く聞かれぬように顔を寄せ小声で囁きかけた。
「おそらくこれは清丸様の祟りなんですよ」
「ぬうぅ、清丸様の……」源内も信乃介も眉をひそめた。

「ハイ、ある夜、清丸様が神隠しに遭い屋敷から忽然と姿を消したんです。そして、三日三晩捜索し、ある古井戸で見つかったが、清丸様の首は無くなっていた。
 その後、母親も乱心し、その古井戸へ身を投げた。そして、遺体を引き上げてみると母親の首も無かった。いつしかその古井戸からは『首を返せええェ……』と呪いの声が聞こえてきた……。と云う話しです」
 お蝶が清丸様の祟りの言い伝えを話した。

「なるほど……、清丸様の祟りがあると脅して、その古井戸に近づけさせないと云う寸法か」
 源内も腕を組んで頷いた。

「そうです。その古井戸の地下に『平家の隠し財宝』にまつわる秘密の洞窟が隠されているんです。きっと」
 ようやく秘密の一端が垣間見えた。

「うむ、そうか。もしかしたらお蘭や清斎様もその古井戸の地下の洞窟に拉致され閉じ込められているのかもしれないな」
 信乃介も立ち上がった。ようやくお蘭の行方が掴めたようだ。

「どうするのですか……」お蝶が信乃介を振り仰ぎ訊いた。
「お蘭がさらわれて、かなり時が経った。これ以上は、幼いお蘭には酷だ」
 
「しかし……」
「邪鬼の狙いは俺ひとりだろう……。邪魔はさせない。この織田信乃介が、!!」








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