信乃介捕物帳✨💕 平家伝説殺人捕物帳✨✨鳴かぬなら 裁いてくれよう ホトトギス❗ 織田信長の末裔❗ 信乃介が天に代わって悪を討つ✨✨

終章✨✨✨

真相✨✨✨

　満天の夜空に無数の星が瞬いていた。
　揚羽の里から望む星空は､なんて美しいのだろう。

　俺とお蝶は月夜を見上げている。
　もう俺は迷うことはない。

「お蝶……！」
　静かに俺は彼女の名前を呼んだ。
「ハイ、清雅様！」

「もし良かったら､これからもずっと俺の横にいて助けてくれないか」
　俺は優しく彼女の肩を抱きしめた。もう誰も俺の邪魔をする者はいない。
「もちろん何なりと……」
　お蝶は笑顔で頷いてみせた。目には涙が溢れている。

「俺にとってのお宝は､紅い花でも洞窟の中に隠してあった金塊でもなく……。お蝶こそが俺にとっての最高のお宝だよ」

「フフ……、身に余る光栄です」
　
「おっ母かぁ……。見ていてくれ。きっと俺は､この地を。
　この揚羽の里を復興させてみせる。
　この地が､俺とおっ母かぁのふるさとなんだから！！」
　俺は優しくお蝶の身体を抱き寄せた。

　幼い時に見た夢とは違うかもしれない。

　
　だが､江戸を旅立った時から俺の運命は決まっていたのだ。
　目の前をヒラヒラと大きな揚羽蝶が舞っていく。


　どこまでも広い大地へ向かって。








　終わり






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