💕ヴァージン✨ゲーム✨💕 一千億円で私のバージンを売ってやる✨✨ さァ✨ゲームの始まりです❗❗

嵐の中で……✨✨✨✨

嵐の中で……

　バスタオルを巻いたままの姿でリビングへ向かった。


　室内にはショパンのピアノ曲『英雄』が掛かっている。大好きな曲なので嬉しいが､今の状況を考えると歓んでばかりもいられない。



「ゴックン」私は生ツバを飲み込んだ。



「どうした。ルナ。覚悟は決まったか」
　アキラは憮然としてリビングのソファに座りテレビを眺めている。


　テレビでは緊急の台風情報が流されていた。
　同じような天気図が映っていた。
　外は相変わらず激しい豪雨だ。


　今世紀最大級と呼ばれる台風に都市機能は完全に麻痺していた。




　まだ肩の辺りは濡れている。ほのかに湯気が立ち全身が火照っていた。


「……」
　私は決断を迫られていた。

　ゆっくりとイケメン弁護士は私の前に立ち､ニヤリと微笑んだ。



「フフゥン、どうするんだ。ルナ！！
　これ以上､聞けばもう後戻りは出来ない。
　今すぐ覚悟を決めて決断しろ！！」
　真っ直ぐに私の目を見て命じた。


「うッううゥ……」少し威圧された感じだ。


「断わるなら､明日すぐに出ていけ。
　このまま一生負け犬として過ごすんだな。
　それが嫌なら､オレと一緒に『ヴァージンゲーム』で､世間のやつらを……、見返して。
　ヒエラルキーをひっくり返すか！！」
　上から目線で挑発的な眼差しだ。



「くゥッ」妙に私をイラつかせる。
「ふざけるな。私に命令するンじゃねえェよ」



「フフゥン」だがアキラは不敵に笑ってみせた。



「ゲームはいつだってプレイヤーよりも胴元ゲームマスターが有利に出来ているんだ！！」
　やるだけバカをみる。かすかに全身が戦慄わなないた。


「フフ、そうだな。確かに……。どうした。震えて。
　ヤンキーでも怖いのか」

「るッせェ……。怖くなんかあるかァ！！
　けどな。アキラが味方だって言う証拠は､どこにもねえェだろォ……」


「信じられないか？」


「当たり前だ。イケメンの悪徳弁護士なんか誰が信用するかよ」


「フフゥン、じゃァ、交渉決裂だな。とっととシッポを巻いて帰るんだな。お優しいパパの待っているお家へ……」



「くうゥッ、黙れ黙れ黙れ黙れええェ……！！」








☆ﾟ.*･｡ﾟ☆ﾟ.*･｡ﾟ☆ﾟ.*･｡ﾟ☆ﾟ.*･｡ﾟ☆ﾟ.*･｡ﾟ