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オズ研究所《横須賀ストーリー紅白へ》

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嵐の中で……✨✨✨✨

嵐の中で……

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「龍崎家のお嬢様と入れ代わるなんてェ……」
 無理に決まっているだろう。
 たとえ顔がそっくりでも。

 ヤンキーの私がお嬢様と入れ代われるはずがない。


 その時、停電が回復したのか。パッと照明がついた。
 やっとエアコンのモーター音が響いてきた。


「ううゥ……」ヤケにLEDの照明が眩しい。



「フフゥン、心配するな」
 彼は、私に乗られたままの状態でアキラは微笑んだ。
 

「ええェ……、何がだよ?」


「家族は、誰もルナがレイラになったトコロで解かりはしない」
 急に、間近でアキラの顔を見るとドキドキしてしまう。



「なッ、どうして、そんな事を言い切れるンだ」



「黙って綺麗な格好で澄ましていれば、家族には気づかれることはないよ。家族で顔を合わせることもない。
 だいたい、こんな瓜二つの美少女がいるとは思わないからな」
 優しく私の頭を撫でてきた。



「ううゥ……」普段なら男に頭を触られただけで虫唾が走った。

 思いっきり相手の手を振り払うトコロだが、なぜかアキラなら許せてしまった。


「オレだって見間違うくらいだ。ルックスに関しては文句はない」


「チィッ」視線を逸らせた。


「それから気に食わない時に、舌打ちをするクセはやめろ。レイラお嬢様は、そんな『はしたないマネ』はしないだろォ」



「知るかよ。じゃァ、気に食わないヤツに会ったら、いきなりワンパン顔面に食らわすのか?」
 彼の目の前で拳を握りしめた。


「フフゥン、頼むから暴力沙汰はやめてくれ。それからもっと上品な口のきき方をしてくれよ」



「ムリムリ!!  やっぱ絶対ムリだよ。私がそんな上品な口をきけるはずねえぇだろォ!!」


「じゃァ、このまま社会の底辺で這いつくばって生きていくのか」

「なッにィ……」

「それとも気長にジャンボ宝くじでも買って十億円当たるのを待つか」



「そんな悠長なコトするか」


「しょせん人生はギャンブルだ!!
 イチかバチかなんだよォ……!!
 勝負もしないで泣き言を言って、ドロップアウトか?」


「ぬうぅ」


「ルナのルックスがあれば、上手く行けば銀座か、どこかでナンバーワンになれるかもしれない」

「くうゥ……、お水か?」考えたくもないが。



「ああァ、それともどこかのアイドルグループのセンターになるか」


「なれねえェよ……」それほど自惚うぬぼれちゃいない。


「だが、結局はファンや客の男に媚びを売って、女の武器を使ってスカートをヒラヒラさせ尻を振って、のし上がるしかないだろう」



「るっせェな……。勝手なことをほざくな!!」


「上手くセレブの彼氏を見つけられれば、玉の輿に乗れるかもしれない!!  だが、どっちみち最後は女を武器にするしかない!!  だったら同じコトだろォ」



「くうゥ……、セレブお嬢様と入れ代わってもか」


「そうだ。年食って、あのとき入れ代わっていれば、セレブになれたのに……、そんな後悔をしても遅いんだ。時間は戻ってこない」




「うッぐうゥ……」



「やるなら今だァ!  一世一代のギャンブル!
 チャンスは一度きりだ。待ったはない。
 乗るか、そるかの【ヴァージンゲーム】だ!!」











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