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砂の城……✨✨✨

看護師､高松みいな……

　病院で入院している私を主に世話してくれるのは､看護師の高松みいなだ。



　すこぶる美人と言うワケではないが､明るくて可愛らしいタイプだ。




「レイラ様ァァ。お加減いかがでしょうかァ」
「今日は､天気が良いですよォ。早く元気になって外へ出かけましょうねえェ……」


「さァ､お嬢様ァ､お水飲みますかァ」
　ひっきりなしに､どうでも良いコトを話しかけてくる。ウザくて堪らない。


　ヤンキーの榊ルナならば､ソッコーでシカトするトコだが､お嬢様の龍崎レイラとしては無下に出来ない。


　だが､口が不自由だと言うコトで軽く頷くだけで勘弁してくれ。
　どれだけ寝ていたのだろうか。まったく時間の経過がわからない。



　しかも目が冴えて退屈な時間が流れていく。
　どこからかショパンのピアノ曲『別れの曲』が流れてきた。
　癒やされる曲だが､『別れの曲』というタイトルには相応しくないメロディアスなピアノ曲だ。


　コンコンとノックの音が聞こえた。



『宜しいですか。お嬢様……』
　この声はイケメン弁護士の桐山アキラの声だ。



　さっそく看護師の高松みいなが出迎え対応した。


「あ、桐山先生。どうぞ。レイラお嬢様もちょうど起きたトコなんですよ」


「そう、良かった。悪いけど､少しの間､二人だけにしてくれないか」


「わかりました。じゃァ、私はお花を変えてきますね」
　看護師は花瓶を抱えて出ていった。


「ありがとう」桐山アキラは軽く会釈し見送った。








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