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砂の城……✨✨✨

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　何で親父がアキラの電話番号を知っているんだ。


　一瞬､私は驚愕した。

「サカキさん……？」アキラは知らないのだろう。
　まさか電話の相手が私の親父だとは……。
　

　
『ああァ、娘のルナのコトでねえェ……』
　嫌らしく笑って尋ねてきた。



「えェ……？  娘さんですか」

「なんで……」そうか。あの事故に遭遇した時にアキラが名刺を渡していた。あの時か。


「申し訳ありませんが､ルナさんと言うのは､どなたの事でしょうか」
　アキラは惚けて応えた。


『ケッケケ……、オレの娘だよ。可愛らしいねえェ』


「くうゥ……」よく言うぜ。何が可愛らしいだ。
　


「娘さんが､どうかされましたか？」


『おいおい､あんたらのベンツに乗っていた美少女だよ。あんたらが､拉致して誘拐したンだろォ！！』

「ぬうぅッ」誘拐だとォ。ふざけンな。



「ああァ、あなたは先ほどの当たり屋の方ですか」


『なッ、当たり屋ッてェ……。オレは当たり屋じゃねえェよ！！』
　怒りを露わにした。

　すぐにカッとするタイプなので､小さい頃から何度も殴られた。



「申し訳ありませんが､ルナさんと言う方は存じ上げません」



『おいおい、こっちは親父だぞ。可愛い娘のルナを見間違えるワケがねえェだろォォ……！！」



「ぬうぅ」何が親父だ。クソヤローのクセして。


「そう言われても……」

『とにかく今すぐルナを返せェ。警察へ通報するぞ！！』

「な……！！」何を言い出すんだ。
　クソ親父が。自分の事は棚上げか。



『いいか。オレの娘のルナを返せ！！
　返さないと､タダじゃ済まさねえェぞォ……』
　今度は脅迫してきた。


「フフゥン、どうぞ。ご勝手に……」
　しかしアキラも余裕綽々シャクシャクだ。



『な、何ィィ……！！』


「こちらこそ脅迫で訴えますよ」

『ああァン……、脅迫だとォ』



「もちろんこの通話は録音してあります。これ以上､おかしな事を言うと当たり屋の件も含めて警察へ通報しますが……」
　さすが弁護士だ。一歩も引かない。







　


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