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ラ・カンパネラ✨🎼🎶🎹

ラ・カンパネラ……🎼🎶✨✨

　私は桐山アキラに連れられてエレベーターへ乗った。小さな個室みたいなエレベーターだ。
　十人くらいは余裕で乗れるだろう。


　やっぱりセレブは違う。


　屋敷内にエレベーターがあるなんて､貧乏人プアな私からすれば考えられない。
　地下へ行くには､このエレベーターしかないようだ。



　地下室などと言うから､もっと暗く堅牢な地下シェルターかと思ったが､まったくイメージが違った。


　煌々と明るく清潔感あふれるフィットネスクラブみたいな感じだ。

　
　グランドピアノが設置されてあり､もちろん防音設置は完璧らしい。


　だが、ここでもいくつもの防犯カメラが私たちを狙っていた。


　しかしそれでもピアノを弾けるのは嬉しい。
　桐山アキラが､暗証番号を押すと透明なガラス張りの扉が開いた。


　私は今にもピアノに駆けて行きたい。



　だが流行《はや》る心を抑え､アキラがピアノの元へ車椅子を押してくれるのを待った。



「レイラお嬢様！  ピアノの練習はもちろんですが。
ここでリハビリを兼ねて身体を動かしましょう」
　アキラは笑みを浮かべた。



「ン……」小さく頷いた。わかったから。
　それよりもピアノを弾かせて欲しい。




　リビングでの『革命』は､命を削った演奏だった。


　あんなに緊張感のあるピアノ演奏は初めてだ。


　もっと楽しく心の赴くままにピアノを奏《かな》でたい。



「さァ、旦那様からのご要望だ。
　おそらく『ラ・カンパネラ』をリクエストしてくるだろう！！」





「ううゥ……」
　やっぱり､リストの『ラ・カンパネラ』か。










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