【都市伝説殺人事件】 クッキー様 ！ とろけるように甘く謎を解決《とい》てください！ 紅い月夜に死者が舞う！！

クッキー様✨😘✨✨💕

クッキー様✨👩‍❤️‍💋‍👨✨💕

　心臓がバックバク。
　ノドはカラカラ、ワキ汗は止まらない。
　
　脳内はパニックで､緊急事態宣言発令中よ。





「九ここのつの鬼の神と書いて、【九鬼神クキガミ】って読みます」
　彼はわかりやすく私に説明をした。



「えッ､九ここのつの鬼の神……。ですか」ああァ。
　『九鬼神』。

　なるほど。こういう字を書くのね。
　ようやく納得した。



「そうそう､けど何か､堅かたっ苦しいだろォ。
　だからクッキーッて呼んでるんだ。親友のオレが」
　サル顔ホラー作家は偉そうに笑った。



「あのなァ、ジョーダン。お前だけだよ。小学生じゃあるまいし。クッキーなんて呼んでるのは」



「いえいえ､可愛らしいじゃないですか。
　クッキー様なんて。私､大好きです」
　思いきって､つい告白してしまった。
　キャーキャーキャーッ。


「えッ、クッキー様ッて……」
　少し恥ずかしそうに彼は苦笑いを浮かべた。


「だろォ。こんなセレブでイケメンなのに､彼女が居ないんだぜ。信じられねえェだろう……？」
　サル顔が大げさにジェスチャーを交えて苦笑した。



「えェ……！！  なッ､な、な、なンですッてェ……。
　彼女が居ないンですかァァァァァァーー！！」
　一気に､マックスボルテージだ。



　彼の答え如何いかんでは､生死に関わる重大問題と言って良い。



　神の手に導かれたように大谷翔平が､ドラフト外で残っていたくらいの奇跡と言って良い。

　弱小球団だが､こっちとしては諸手を上げて大歓迎だ。
　契約金はスズメの涙だが、ぜひウチの球団で預からせてくれェ……。



「ええェ……、まァ、そうなんだけどね」
　クッキー様もバツが悪いのか､はにかんだような表情だ。



「いやいや、だから昨夜も合コンに誘ったんだけど､合コンは苦手だとか何とか言ってさァ」
　ジョーダンもかなり悔しそうだ。



「はァ……」
　そりゃァ、クッキー様が合コンに来れば､草野球に現役メジャーリーガーがメンバーに加わるくらいの異例の抜擢だろう。











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