128 / 164
真島家✨🏡✨✨✨
真島家……✨✨✨✨
しおりを挟む
「お兄さんの真一郎さんとご両親の写真ですか」
クッキー様はクローゼットに飾られているフォトフレームを見て訊ねた。
「えェ……、ああァそうですが」
「仲がよろしいんですね。羨ましいですよ」
「それは、どうも……」
「あッ、これは旅行先での記念写真ですか」
旅先での家族写真がたくさん並べてある。
「ああァ、そうですが……」
父親はぶっきらぼうに応えた。
「フフゥン……、真一郎さんと三人の写真はたくさんあるのに、弟さんの真二郎さんの今の写真は一枚もないですね」
微笑んでいるが、意外とキツいひと言だ。
「えェ……?」父親は眉をひそめた。
「そうですか。あの子は写真が嫌いだったから」
母親もそっけなく応えた。
「なるほど、交通事故で怪我をしてから写真が嫌いになったのですか。昔は四人仲良く撮っていたのに」
クッキー様は皮肉交じりに笑みを浮かべた。
兄弟の小さい頃は家族四人の写真も見られる。
「いや、別に……、そういうワケでは」
父親は視線を逸らした。
「くうゥ……!」また母親はハンカチを両手でイジっている。
「ほらァ……、この写真見てください」
「えェ……?」
「夏なのに、お母さんだけ長袖ですね」
確かに父親と兄の真一郎は暑そうだ。二人は半袖なのに母親だけ長袖を着ていた。
「そッそれは……、日焼け対策ですわ」
母親は少し慌てた口ぶりだ。
「フフゥン、なるほどねえェ。日焼け対策ですか」
思わせぶりに微笑んだ。
「何を言いたいんだね。愚にもつかない事を」
父親が目くじらをたてた。
「そうだぜ。クッキーちゃんよ。真夜中に、いつまでそんなつまらない世間話しを聞かされるんだよ」
鰐口はアクビを噛みしめた。
早く私も謎解きを初めて欲しいモノだ。
眠くなってしまいそうだ。
「ところでお兄さんの真一郎さんは、どちらに……」
天井を仰ぎ見た。二階にいるのかもしれない。
「えェ……、真一郎ですか」父親は視線を逸らした。
「ハイ、是非、伺いたい話しがあるのですが」
「ンうゥ……、真一郎は休んでます。自分の部屋で」
「ヘェ、弟のマジーが殺されたのに?」
ジョーダンが口を挟んだ。確かにおかしい。
「ンうゥ……、あの子は薬を飲んでますから……」
母親が言い訳をした。
「ヘェ……、お薬ですか。睡眠薬ですか」
気になって私が尋ねた。
「そうですねえェ……。睡眠導入剤ですが……。最近、飲まないと寝られないと言うもので」
「なるほど……、しかしどうしてもお兄さんの真島真一郎さんに訊かなければなりません!」
「な、なぜですか」母親もクッキー様を睨みつけた。
「カインとアベルは、ご存知でしょうか」
「えェ……、まァ、聖書のですか」
「そうです。嫉妬から兄のカインは、弟のアベルを殺してしまった。人類初の殺人事件と言われています」
「そ、それがなんだと言うんだ!!」
父親の語気が荒くなった。
「それじゃァ、まるで」母親も眉をひそめた。
「そうですね。どうしてもお兄さんから事情を訊かなければなりません」
「だからどうしてだねえェ……」
「お兄さんの真一郎さんが、弟の真二郎さんを殺したからですよ」
シリアスな表情でクッキー様は両親へ宣告した。
「えェ……?」
「なんですッてえェ……!!」
思わず私もリビングにいた一同も仰天だ。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・
クッキー様はクローゼットに飾られているフォトフレームを見て訊ねた。
「えェ……、ああァそうですが」
「仲がよろしいんですね。羨ましいですよ」
「それは、どうも……」
「あッ、これは旅行先での記念写真ですか」
旅先での家族写真がたくさん並べてある。
「ああァ、そうですが……」
父親はぶっきらぼうに応えた。
「フフゥン……、真一郎さんと三人の写真はたくさんあるのに、弟さんの真二郎さんの今の写真は一枚もないですね」
微笑んでいるが、意外とキツいひと言だ。
「えェ……?」父親は眉をひそめた。
「そうですか。あの子は写真が嫌いだったから」
母親もそっけなく応えた。
「なるほど、交通事故で怪我をしてから写真が嫌いになったのですか。昔は四人仲良く撮っていたのに」
クッキー様は皮肉交じりに笑みを浮かべた。
兄弟の小さい頃は家族四人の写真も見られる。
「いや、別に……、そういうワケでは」
父親は視線を逸らした。
「くうゥ……!」また母親はハンカチを両手でイジっている。
「ほらァ……、この写真見てください」
「えェ……?」
「夏なのに、お母さんだけ長袖ですね」
確かに父親と兄の真一郎は暑そうだ。二人は半袖なのに母親だけ長袖を着ていた。
「そッそれは……、日焼け対策ですわ」
母親は少し慌てた口ぶりだ。
「フフゥン、なるほどねえェ。日焼け対策ですか」
思わせぶりに微笑んだ。
「何を言いたいんだね。愚にもつかない事を」
父親が目くじらをたてた。
「そうだぜ。クッキーちゃんよ。真夜中に、いつまでそんなつまらない世間話しを聞かされるんだよ」
鰐口はアクビを噛みしめた。
早く私も謎解きを初めて欲しいモノだ。
眠くなってしまいそうだ。
「ところでお兄さんの真一郎さんは、どちらに……」
天井を仰ぎ見た。二階にいるのかもしれない。
「えェ……、真一郎ですか」父親は視線を逸らした。
「ハイ、是非、伺いたい話しがあるのですが」
「ンうゥ……、真一郎は休んでます。自分の部屋で」
「ヘェ、弟のマジーが殺されたのに?」
ジョーダンが口を挟んだ。確かにおかしい。
「ンうゥ……、あの子は薬を飲んでますから……」
母親が言い訳をした。
「ヘェ……、お薬ですか。睡眠薬ですか」
気になって私が尋ねた。
「そうですねえェ……。睡眠導入剤ですが……。最近、飲まないと寝られないと言うもので」
「なるほど……、しかしどうしてもお兄さんの真島真一郎さんに訊かなければなりません!」
「な、なぜですか」母親もクッキー様を睨みつけた。
「カインとアベルは、ご存知でしょうか」
「えェ……、まァ、聖書のですか」
「そうです。嫉妬から兄のカインは、弟のアベルを殺してしまった。人類初の殺人事件と言われています」
「そ、それがなんだと言うんだ!!」
父親の語気が荒くなった。
「それじゃァ、まるで」母親も眉をひそめた。
「そうですね。どうしてもお兄さんから事情を訊かなければなりません」
「だからどうしてだねえェ……」
「お兄さんの真一郎さんが、弟の真二郎さんを殺したからですよ」
シリアスな表情でクッキー様は両親へ宣告した。
「えェ……?」
「なんですッてえェ……!!」
思わず私もリビングにいた一同も仰天だ。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる