【都市伝説殺人事件】 クッキー様 ! とろけるように甘く謎を解決《とい》てください! 紅い月夜に死者が舞う!!

オズ研究所《横須賀ストーリー紅白へ》

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真島家✨🏡✨✨✨

真島家……✨✨✨✨

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「真島真一郎さん!  聞こえているでしょ。出てきてください!!」
 またクッキー様はリビングで天井へ向かって怒鳴った。




「ぬうッ、いいか。なんの証拠も令状もなしに勝手な事をほざくなァ!」
 だが、父親はまだ諦めていない。


「そうよ。出て行って、もう二度と来ないで」
 母親も必死に抵抗した。


「ご存知でしょうか……。カインとアベルの話しを」
 さっきの続きだろうか。

「な、なにィ」

「人類最初の殺人事件……。兄カインが弟アベルを殺害したとされています」
 

「ぬうッ、なんの話しだね。そんな聖書の話など。
 今はそんな話し関係ないだろう」



「その手首の包帯は弟の真二郎君の虐待によるものでしょうか」
 クッキー様は母親の手首の包帯を指差した。



「なッ」母親は懸命に包帯を隠そうとした。



「さっきも見させて貰ったこの家族写真。真夏に、お母さんだけ長袖なのは、弟さんの虐待によるアザや傷を隠すモノなのでしょう」


「ちッ、違います。ただの日焼け対策ですよ」 
「そうでしょうか。ならば、袖をまくってみてください。その包帯の下の傷を確認させてもらえますか」


「なッ」母親は手を背後へ隠すようにした。



「そんな必要はない。令状を取って来い。ちゃんとした証拠を出して!!」
 父親が喚き立てた。



「フフゥン、証拠ならみんなの目の前にあるじゃないですか」
 しかしクッキー様は余裕の笑みを浮かべた。



「な、なにィィ!!  いい加減な事を言うな!」


「どうします。真一郎さん!!  もう逃げも隠れも出来ないでしょう。出てきてすべてを話してください」
 またクッキー様は天井に向かいアピールした。



「うるさい。出ていくのはお前らだ。勝手な事をほざいて。訴えてやるぞ!!」
 父親は激怒した。


「ぬうッ」さすがに鰐口らも少し旗色が悪くなってきた。


「ボクらを追い出して、証拠隠滅をはかるつもりですか」


「黙れえェ……!  だからさっきから言ってるだろう。
 証拠を出せとォ」
 父親の真太郎は壁の前に立った。



「わかりました。ではお見せしましょう!」
 クッキー様はポケットからカッターを取り出した。
 微笑みを浮かべ、『カチカチッ』とカッターの刃を出した。



「な、何をする気ですか」私も怖くなって訊いた。 



「おいおい、よせ。クッキー!」
 すぐに鰐口や姉のリオら刑事たちも忠告する。
「やめなさい。天真てんま!!」




「うッううゥ……、なんだ。カッターで脅して、自白を強要するつもりかァ」
 眉をひそませ、父親の真太郎は壁を背にした。



「そんな野蛮な事はしませんよ。そこを退いてください」
 


「な、何をォォーー……!!」



 





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