【都市伝説殺人事件】 クッキー様 ! とろけるように甘く謎を解決《とい》てください! 紅い月夜に死者が舞う!!

オズ研究所《横須賀ストーリー紅白へ》

文字の大きさ
131 / 164
真島家✨🏡✨✨✨

真島家……✨✨✨✨

しおりを挟む
「そこを退いてください」
 クッキー様は優しく微笑んで指示を送った。


「な、何をォォォーー……!!」


「この部屋のカーペットが家具の位置と違うのは、ここが真二郎さんの殺害現場だからです」
 笑顔を浮かべたままクッキー様は、グルッと部屋を見回した。



「なッ、なんだとォ」
 父親は怒りに身体が震えているようだ。




「今夜は『紅い月夜』ですねェ……。ブラディジャスティスは田山孝一を殺せば済んだんですよ。
 次の紅い月夜に、真島真二郎を殺せば良かった。
 だがアクシデントが起きたてしまったのです。
 そのため急遽、ジャスティスは真二郎さんを殺してしまったんでしょう」



「ぬうッ!  勝手なコトをほざくな!!」

「アクシデントッて……?」姉のリオが訊いた。


「本来は、もっと余裕を持って違う場所で殺す計画だったンです。
 ここで殺しては証拠が残ってしまいますからね。
 ナイフで刺したのでカーペットも血まみれになってしまったのでしょう」
 今度は床のカーペットへ視線を向けた。


「ぬうぅ!!」


「ああァ、そうか。それでカーペットが血だらけになったので、昔のカーペットを取り出して急遽、張り替えたのねェ……。
 だから家具と窪んだ跡が違ってしまったのかしら」  
 私もカーペットを見て頷いた。

「ええェ……、そう言ったトコロでしょう」


「ぬうぅ、なにがそんなトコロだ!  そんな事は知らない」
 だが父親は知らぬ存ぜぬだ。



「おそらくお父さんの真太郎さんと真一郎さんで弟、真二郎さんの遺体を運び出し、かねてより計画していた清川邸で晒しものにした。
 ブラディジャスティスの犯行に見せかけるためにね」



「し、知らない。なんの話しだ」



「本来なら清川邸へ遺体を運んでおけば、2、3日は発見されることはない。そう考えていたのでしょう。
 ゆっくりここを……、時間を掛けて犯行現場を片づけられる手はずだった。カーペットも新しくして、壁紙も張り替えてね」
 アゴで床や壁を差した。

「うッううゥ……」


「だが、運悪く迷惑系YouTuberが廃墟探訪して、事もあろうに清川邸から真二郎の遺体を見つけ出してしまった。しかも撮影し生配信までしてしまったので取り返しがつかない」



「な、なにィ……!!」



「一気にネットは大炎上し、警察へ通報され清川邸から遺体が発見されてしまった。
 そこで貴方たちは大慌てで犯行現場を隠そうと偽装しなくてはならなくなった……。
 どうです。違いますか」


「ぬうッ」


「フフゥン、だから思いがけずボロが出たッてワケねえェ。さすがクッキー様。
 さァ、ルノワールのミルクココアよりも甘ァーーく謎をいちゃって下さい!!」
 私は彼の勇姿にうっとりだ。

 いつにも増してオーラで輝いて見える。



「うるさい。クッキーだか何だか知らんが、お前が迷惑系だ!  証拠がないならとっとと出て行けえェ……」
 だが父親の真太郎は彼を追い出そうとした。



「ですから、そこを退いてください。
 今すぐ証拠を見せますから」
 クッキー様は微笑んで、カチカチッと音を立てカッターを弄んだ。











☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚






しおりを挟む
感想 91

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

処理中です...