【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜

ロシキ

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1章 王国編

8話

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黒色の魔眼の所持者がそう言うと、フィーナは息を飲んだ。
それもその筈、このパーティーには国の重鎮が殆ど勢揃いしている。

一応、辺境伯等の領地を離れられない人間は、パーティー会場に居ないが、それでもパーティー会場が襲撃されれば王城で行われているために王族の権威は失墜し、このパーティーの主催者である国王並びに宰相は退位する必要がある可能性もある。
更にパーティー会場の護衛についている騎士達やその指揮官である騎士団長も責任を取らされるだろう。

その為、それを止められるならばフィーナは目の前の黒尽くめ達と手を組むべきだろう。
しかし、未来の記憶を既に所持しているからこそ、既に不可解なことが1つある。

「そう、止めに来てくれたのね。でも、それなら何で私達に接触したの?」

「それが過激派の戦力が予想以上に高く、そちらの騎士さんの力も借りたいとー」

「うそ」

私は黒色の魔眼の所持者が言い切る前に、相手の言葉を切った。

「そもそも黒色の魔眼は強力よ。更にそれに紫色と赤色が付いているならば、そこらの兵士は愚か魔眼の所持者も簡単に制圧できるでしょ?」

「いえ、ですから過激派がー」

「それは貴方達のことでしょ?」

私の言葉に黒色の魔眼の所持者は完全に動きを止めて、私を驚いた目で見ていた。
それは黒尽くめの残り2人とフィーナも同様だった。

「そもそもこの国では魔眼の確認は絶対。お披露目の際に魔眼が確認された、魔眼の所持者は国に尽くす事が求められる。もちろん、確認が終わってから魔眼が発現することもあるけど、それは稀。

そして、お披露目の際に見つかっていない魔眼の所持者が組織と呼べる人数も居る筈はない。つまり、組織の構成員の殆どは魔眼の所持者ではないか、魔眼の所持者達による少数精鋭の構成の可能性が高い。

それなのに、貴方達は黒色の魔眼と紫色の魔眼、更には赤色の魔眼までいる。そして、それ程の戦力が揃っているのに、さっき貴方達は自分達だけでは抑えきれないから協力して欲しいと言った。それはつまり、貴方達以上の数か質が敵にあるということ。

それ程の魔眼の所持者の数と質があるのであれば、組織の人間全員で王城を襲撃すれば、王族の首くらいは取れるでしょ?
しかも、貴方はさっき『例え過激になろうとも、魔眼の所持者を縛り付けていない一般人には手を出さない、それが私達のルールですし、手を出す者の事はきちんと調べてから動きますので』と言っていた。つまり縛り付けている根本の王族に手を出すことに躊躇いは無い。それなのに、それをせずにわざわざ仲違いまでして、過激派という派閥ともう1つの派閥に別れバラバラに動いている。

しかも、こんな所でのんびり話しているのに騒ぎすら聞こえてこない。これらを総合すると貴方達は私達を騙して、即興の戦力にしようとしている過激派という推測が一番しっくりと来るのだけど、何か違う?」
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