【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜

ロシキ

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2章 対魔獣戦闘編

77話

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頭が潰れてしまわないか心配になる為、多少は難がある魔法を発動させた私は指示を出した。

「フィーナ!!魔獣に突っ込みつつ、私の指示に従って動いて!!」

私の声を聞いたフィーナは、その場で体の向きを反転させた。

「了解!!」

私はフィーナがあの魔獣から逃げる未来から、向かっていく事によって変わった未来を見て次々に指示を出した。

「斜め左前に全力前進!!足元が消えるから、前に飛んで!!着地と同時に来るから、転がって避けて!!その場で剣を円形に振って!!」

フィーナは全ての指示を忠実に、しかも私の言葉の足りていない細部な部分まで自身の能力で補って動いてくれた。
そのお蔭で豚の魔獣へと近付いて行けているものの、100mもない距離を中々詰められない。

その後も私は次々に指示を出し、フィーナもそれに応えてくれたが、戦闘音により他の魔獣まで寄ってきて相手の手数が増えた。
そのせいで、益々近づき辛くなっている。

私も水魔法と氷魔法で援護したいけど、『未来視』を維持し続け、更には口に出して指示出し、その上で系統が違う魔法を2つも同時に使用する繊細な魔力操作をするには、私の頭の能力が足りない。
それでも私達の良くならない現状を打破するには、複数の魔法が必要になる。


なら、現状を1つだけで打破する魔法を作るしかない。
多くの魔力を使ってもいい、ただあの魔獣を倒すために!!

魔法を掛ける対象は、あの魔獣でなくてもいい、私か私が触れている物、または周りの地形でもいい。

魔法の効果内容は、あの豚の魔獣を倒す魔法、いや私達をあの豚の魔獣まで辿り着かせる魔法でいい。

それなら、どうやって他の魔獣を無視して、私達をあの豚の魔獣まで辿り着かせるのか。
それに時間魔法を使うなら、どうやって『未来視』を維持し続けるか。

ぐっ、『未来視』を維持しつつ、フィーナに指示を出して、更に現状打破の方法まで考えているせいで頭がズキズキする。

『未来視』の維持かフィーナへの指示出しがなければ、なんとかなるかもしれないのに!!
あれ、いっそフィーナに『未来視』を掛けてみればいい?

はっ、だめだ。
『未来視』は慣れなければ、逆に動けなくなってしまう。

そんな考えをしている間にも、私達は豚の魔獣とその他の魔獣達にゆっくりと、しかし確実に追い詰められている。

あぁ、どうする、どうする、どうする!!
長々と考えている時間はないのに!!
あれ、長々と考えている時間がない?

そうか、それなら私達が、いやフィーナが短い時間を長い時間だと認識させればいい。
もしも失敗すれば、一気に追い詰められることになる。
それでもやるしかない。

「フィーナ!!少し無茶をさせるけどいい!?」

「もちろんいいですけど!!それでなんとか出来るんですか!?」

「フィーナがなんとかするんだよ!!」

私はそう叫んでから『未来視』を切り、一瞬だけ集中してからイメージを固め、更にはフィーナになにが起こったかを伝えるために、叫んで名前も無いできたばかりの魔法を発動させた。

「『フィーナの脳の時間を引き延ばせ!!』」
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