77 / 188
2章 対魔獣戦闘編
76話
しおりを挟む
『氷城』を出てからは、動物が全く襲って来ず、魔獣とは偶に遭遇戦をするくらいだった。
『氷城』を作るまでと、『氷城』の中でフィーナが繰り広げた防衛戦でかなりの数を倒していたとはいえ、森は火山を囲むように出来ているので、まだまだ魔獣が居ると思っていた私達からすれば拍子抜けだった。
それからはフィーナが走らずとも、普通に歩く速さで襲って来る魔獣達を倒して行けたので、出来るだけ魔力を温存するために歩いて移動した。
そうして目的地もなく移動している間にも時間は過ぎて行き、残り時間が1時間になった所で、フィーナが身体強化魔法を通常よりも多めの魔力を使い使用した。
それを見て、集中していなかった私も集中しなおした。
そして、私が集中しなおした所で、前方から豚の魔獣が歩いて来た。
森に豚という、少しおかしな組み合わせに一瞬だけ気が逸れてしまったものの、豚の魔眼の色が黒色であるのを見て、すぐにその考えを捨てた。
しかし、その瞬間には私の横に立っていたフィーナが私を抱えて、そのまま豚の魔獣とは直角に走り出した。
私は何をと思ったが、更にその次の瞬間には私とフィーナが立っていた場所の地面が、太さが人1人分はある、形が槍に似ている地面が鋭く迫り上がったのを見て、フィーナが私を抱えて走り出した理由を察した。
あの豚の魔獣は、私達が森に来てから一番始めに戦闘をした黒色の魔眼の魔獣なのだと。
そして、それと同時にあの豚の魔獣を倒さなければ、残り時間を安全に乗り切る事は出来ないのだと理解した。
なので、私はフィーナに聞いた。
「あの魔獣をここで仕留めたいけど、私に命を預けられる?」
私の問にフィーナは一瞬だけ目を見開いたものの、すぐに真剣な顔になった。
「もちろんです。私は今まで見て来たローニャ様の実力を信じていますから」
「ありがとう。さぁ、それなら一気に決めましょうか。『未来視』」
私は時間魔法の一番効率の良い魔法を発動させた。
私の時間魔法は様々なものの時間を操る事が出来る。
例えば、魔法に時間魔法を掛けて時間を戻せば、ただの魔力まで戻すことが出来る。
それに人に時間魔法を掛ければ、使用した魔力量に応じて若返らせる事が出来るし、その逆で歳を取らせることも出来る。
しかし、そのような雑な使い方は魔力の消費が激し過ぎる。
それこそ、私の時間を少し戻しただけで、時間魔法を一切使わずに一日魔力を貯めたときの魔力総量の半分を持っていかれる。
しかし、それでも魔力消費量は時間魔法全体の中では圧倒的に少ない部類に入る。
そして、その少ない部類の魔法は1番目が自身の体全体の未来を見る限定的な『未来視』、2番目が自身の時間を戻す『逆行』、そして3番目が通常の『未来視』になる。
この『未来視』は私と私の周りの光景を見せる。
まあ、私の行動によって未来も変わり、更には私に見せられる未来も、その変わった未来も随時変わっていく。
そのせいで、頭の中がごちゃごちゃとなってしまい中々難しいものがあるが、今の所は頭が潰れずに済んでいる。
『氷城』を作るまでと、『氷城』の中でフィーナが繰り広げた防衛戦でかなりの数を倒していたとはいえ、森は火山を囲むように出来ているので、まだまだ魔獣が居ると思っていた私達からすれば拍子抜けだった。
それからはフィーナが走らずとも、普通に歩く速さで襲って来る魔獣達を倒して行けたので、出来るだけ魔力を温存するために歩いて移動した。
そうして目的地もなく移動している間にも時間は過ぎて行き、残り時間が1時間になった所で、フィーナが身体強化魔法を通常よりも多めの魔力を使い使用した。
それを見て、集中していなかった私も集中しなおした。
そして、私が集中しなおした所で、前方から豚の魔獣が歩いて来た。
森に豚という、少しおかしな組み合わせに一瞬だけ気が逸れてしまったものの、豚の魔眼の色が黒色であるのを見て、すぐにその考えを捨てた。
しかし、その瞬間には私の横に立っていたフィーナが私を抱えて、そのまま豚の魔獣とは直角に走り出した。
私は何をと思ったが、更にその次の瞬間には私とフィーナが立っていた場所の地面が、太さが人1人分はある、形が槍に似ている地面が鋭く迫り上がったのを見て、フィーナが私を抱えて走り出した理由を察した。
あの豚の魔獣は、私達が森に来てから一番始めに戦闘をした黒色の魔眼の魔獣なのだと。
そして、それと同時にあの豚の魔獣を倒さなければ、残り時間を安全に乗り切る事は出来ないのだと理解した。
なので、私はフィーナに聞いた。
「あの魔獣をここで仕留めたいけど、私に命を預けられる?」
私の問にフィーナは一瞬だけ目を見開いたものの、すぐに真剣な顔になった。
「もちろんです。私は今まで見て来たローニャ様の実力を信じていますから」
「ありがとう。さぁ、それなら一気に決めましょうか。『未来視』」
私は時間魔法の一番効率の良い魔法を発動させた。
私の時間魔法は様々なものの時間を操る事が出来る。
例えば、魔法に時間魔法を掛けて時間を戻せば、ただの魔力まで戻すことが出来る。
それに人に時間魔法を掛ければ、使用した魔力量に応じて若返らせる事が出来るし、その逆で歳を取らせることも出来る。
しかし、そのような雑な使い方は魔力の消費が激し過ぎる。
それこそ、私の時間を少し戻しただけで、時間魔法を一切使わずに一日魔力を貯めたときの魔力総量の半分を持っていかれる。
しかし、それでも魔力消費量は時間魔法全体の中では圧倒的に少ない部類に入る。
そして、その少ない部類の魔法は1番目が自身の体全体の未来を見る限定的な『未来視』、2番目が自身の時間を戻す『逆行』、そして3番目が通常の『未来視』になる。
この『未来視』は私と私の周りの光景を見せる。
まあ、私の行動によって未来も変わり、更には私に見せられる未来も、その変わった未来も随時変わっていく。
そのせいで、頭の中がごちゃごちゃとなってしまい中々難しいものがあるが、今の所は頭が潰れずに済んでいる。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
【完結】契約結婚は円満に終了しました ~勘違い令嬢はお花屋さんを始めたい~
九條葉月
ファンタジー
【ファンタジー1位獲得!】
【HOTランキング1位獲得!】
とある公爵との契約結婚を無事に終えたシャーロットは、夢だったお花屋さんを始めるための準備に取りかかる。
花を包むビニールがなければ似たような素材を求めてダンジョンに潜り、吸水スポンジ代わりにスライムを捕まえたり……。そうして準備を進めているのに、なぜか店の実態はお花屋さんからかけ離れていって――?
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる