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3章前半 『エンドシート学園』編

99話

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「フィーナ。どこから、現れてるの?」

私は少し呆れながら、フィーナにそう問いかけると、フィーナは苦笑いしながら答えた。

「既に城の中は、あの黒い何かで一杯で、中からここまで来るのは中々難しかった物ですから」

「そう、でもフィーナの部屋は私の部屋の隣じゃなかった?それと他の魔眼所持者は見たりした?」

私は先程のフィーナもどきの事があるので、目の前のフィーナが本物であるという思っていても、本当に本物かどうか信じ切れなかった。
だから、この質問をした。
目の前のフィーナが本物ならば、きっと期待外れな回答はしないと信じて。

「あの黒いのが現れたときに、食堂に居ましたので、それから魔眼所持者達を一箇所に集めて、守りやすい場所まで援護していましたので、遅くなりました。すみません、ローニャ様」

私はフィーナの返答を聞いて、目の前のフィーナはフィーナだと分かり微笑んだ。

「大丈夫だよ。あの黒いを私が確認したのが、今さっきだから、まだ本格的な戦闘はしてないから」

「うっ、ぐう。話す前に、助けて」

私とフィーナが会話していると、フィーナもどきが助けてなどと言い出した。
それを聞いて、フィーナもどきの事を思い出した私は再び右手を向けた。

「ああ、忘れてた。もう死んでいいよ。『永久氷ー』「ちょっと、待ってください!!」ん?何、フィーナ」

「いやいや、何って、学園長を殺しちゃだめですよ!?」

「学園長?」

私がフィーナの言葉に眉を顰め、フィーナもどきを再度見た。
すると、フィーナもどきが学園長の姿に変わっていた。

その事に魔法を待機させたままで混乱していると、フィーナがため息をつきながら言った。

「はぁ~、恐らく学園長は自分がそのままローニャ様の元に向かっても、協力されないと分かっていたのでしょう。

ですから、私の姿でローニャ様の前に現れたのでしょうが、流石に悪手でしたね」

私はフィーナの言葉を聞いた後で、フィーナに聞いた。

「ねえ、フィーナ」

「はい?なんですか?」

「私、学園長嫌いだから殺していい?」

「いや、駄目ですよ!?というか、なんで嫌いだから殺すということになるんですか!?」

「だって、そこの学園長は学園長室で私を侮り、非常事態でフィーナを語ったんだよ。だから、殺せるうちに殺したほうがいいかと思って」

「絶対に、やめて下さい。学園長は悪戯好きではありますが、重要な局面ではおふざけはしませんから、気を静めて下さい」

「フィーナがそう言うなら、分かった。

でも、次に私をフィーナの姿で騙そうとしたら、殺す」

私はそう言ってから、学園長に全力の殺気を当てた。
私の殺気は魔力を体外に放出する形なので、私の魔力にあてられた学園長は顔を少し青くして、うなずいた。

それを見てから、『氷魔支配』を使い学園長を凍り付かせていた氷だけを溶かした。
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