【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜

ロシキ

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3章後半 『終わり』編

133話

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「そうか、作ったんだ。新しい魔法を」

これが正しければ、それはあり得ない程に難易度が高い。

私が何時もしているのは、魔法の組み合わせや水や氷、時間と言った系統を元として魔法の使い方を拡張していると言える様な事。
それも私が簡単に魔法を作れてるのは、始めてからそれぞれの系統の魔法を使うときの感覚を知っているから。

しかし、何もない所から新しい魔法を作るのは、無から有を作るのと同じとも言える様な事。
これが難しくないわけがない。

それでも、きっと私はやったのだろう。
それなら、今ここで速攻で魔法を作り出す。

私はその考えに至って、ようやく頭がスッキリとして落ち着いた。
そこからは目をつぶり集中して、魔法を作るために思考しだした。

(今必要なのは膨大な魔力。そして、魔力を得るためのヒントは新たな魔法の作成と時間魔法で戻る前の私、そしてその私の記憶がフィーナと関わっていない事は殆ど覚えていない事。

これらの事実を含めて、どんな魔法があれば私は膨大な魔力を得られる?
記憶を消す?いや、ただ消しても意味はない。
それなら記憶を変える?いや、それだと覚えていない理由が説明出来ない。

ということは、記憶を使う?記憶を使ったから、使った分の記憶が消えたの?・・・そんな気がする。

それならどう記憶を使う?記憶を使う、記憶を使う、少しだけしっくり来ない。なら、記憶を使った訳じゃなく、何かの対価に支払った?

ん、待てよ。今、何かが引っかかった気がした。何に引っかかった?・・・そうか、『支払った』だ!!支払った、つまり記憶を魔力に変換するのか!!)

そこまで分かってからは、早かった。
変換する記憶を大体決めて、後は集中する。
私が魔法を使うときは、使いたい魔法のイメージと大体の使う魔力を考えて、後は体から魔力が抜けるまで願う感じ。

それならば、記憶を代償として、魔力を生み出す、つまり魔力が増えるまで願う。
これでいけなければ、他の方法を試す。

しかし、その必要は無かった。
突如として、足元が崩れ落ちた。
それに驚き、足元を見たが実際には足元は崩れ落ちていなかった。

一瞬何故かと考えたが、そんな事は考える必要もなかった。
きっと、さっきの感覚が記憶を魔力に変換させる魔法の筈。

その証拠に時間魔法の魔力が増えていた。
ただ、記憶を魔力に変換したのは覚えているが、何の記憶を魔力に変換したのかはもう分からない。

それはつまり、下手をすれば自分が誰かも、何故記憶を魔力に変換しているのかも分からなくなるということ。

それを自覚しながらも、私は止めるわけにはいかなかった。

「ここであの女を殺して、残りの人生はフィーナと好きに生きる。私の生きる意味は、それしか無いんだから」
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