黒色の令嬢と金色の側近

ロシキ

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1章 令嬢の決闘

10話 激怒②

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ゴミはプルプルと震えながら、私を指さして叫んだ。

「ふ、ふざけるな!!ノーザス公爵家の当主はこの私だぞ!?お前の様なが『黙れ』」

私はその言葉と同時に今までで1番ドスの利いた声を出せた。

「私が不義の子だと?お前は何も分かっていない。それならば私がお前に私とはどういう存在なのか、教え込んでやる」

そう言ってから私は感情のままに『異能』を発動させ、全てを塗り潰ー

「ローザ様!!私達まで死んでしまいます!!止まってください!!」

全て塗り潰そうとしたところで、ニードレッドの声が聞こえ、我に返った。
そして、ニードレッドの方を振り返ると、ニードレッドは凄い汗をかいて肩で息をしていた。

多分だが、ニードレッドの『異能』の強制発動条件である、何もしなければ30秒以内に自身が死亡するという条件を満たしたのだろう。
そう推論できる程に、私は激怒し周りが見えなくなっていた。
使用人達やゴミにゴミの愛人は気が付いていないが、強制発動された場合に過度の疲労を伴うニードレッドがあれだけ息を上げているならば確実だ。

そう結論づけてニードレッドの肩を持って、立つのも辛そうになってきたニードレッドを支えつつ、謝罪した。

「ごめんなさい、ニードレッド。どうも覚醒してから感情のコントロールが出来ない状態みたいなの。

止めてくれて助かったわ」

「はぁ、はぁ、はぁ、私は、貴方の、側近ですから、礼は、要りませんよ。ですが、少しだけ、休みます」

そう言ってからニードレッドは私に体を預けて気絶した。

ニードレッドには予想以上に消耗させてしまった。
いくら『異能』が手足の様に使えるとは言っても、使い続ければ消耗するし、大技を使えば動けなくなることもある。
それを私は覚醒して忘れかけていた。

今までは律する必要は無かった。
何せ、何をしても殆ど何も感じなかった。
でも今日からは強い感情が私の中に残っていれば、それを燃料として更に強い感情を顕にしてしまうこともある。
自分を律し、必要な時に、必要なだけの『異能』を使わなければ、いつか『異能』を使う事が目的になってしまうかもしれない。

私はそう考えて、一度深呼吸してから言った。

「不義の子ですか。それは私が『異能』を発現させたお陰で否定されましたでしょう?何時まで自身の不貞を棚上げにして、ありもしない妻の不貞を訴えるのですか?」

「な、な、な!!」

「それと既に1分経過しました。ここに居る皆様はノーザス公爵家を侮辱した罪で処刑されたいようですね」

私がそういうと、使用人達は息飲んだ。
本来ならばその通りにしてあげるつもりだったけど、今はニードレッドを早く休ませたい為に、私は少しだけ演技をしながら言った。

「既に1分立ちましたが、かなり人数が居ますね。これだけの人数を家族毎処刑するのは面倒がありますから、今すぐに消えれば許して差し上げますよ?」

そう言ってから私は『異能』で威圧をした。
すると面白い程に、ゴミとゴミの愛人を含めた全員が慌てふためき、我がノーザス公爵家の敷地内から走って出ていった。
あれだけ脅せば、後始末の面倒もないだろう。

そう思ってから、残ってくれた古参の使用人達に今日の仕事は切り上げて、どれだけの使用人が減ったかや今のノーザス公爵家の状態を調べる様に指示を出した。
その後はニードレッドを私の部屋の隣にあるニードレッドの私室に運んで、寝かせた。

その後は一応『異能』をニードレッドの部屋を守る様に展開し、ゴミとゴミの愛人には当主夫妻が使う部屋だと偽って使わせていた客室に足を運んだ。

そこにあるものはゴミとゴミの愛人が買い集めた者が所狭しとあり、クローゼットが狭いとか言ってきた時にクローゼットだと偽っていた使わせた隣の客室にも溢れんばかりの物が、というか物が溢れていた。
それを見てゴミとゴミの愛人を思い出し、それらを塗り潰したくなったが、ぐっと我慢した。

万が一にもそこにゴミとゴミの愛人がノーザス公爵家に代々伝わってきた物が入っていないとも限らない。
そのため、一通り全ての物を確認してから私の様子を確認に来た使用人に、『商人』を呼ぶように伝えた。
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