血の魔法使いは仲間を求める

ロシキ

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2章 第1部 到着と初依頼

44話 依頼の種類

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緊急指名依頼という言葉を聞いて冒険者と冒険者協会職員は目を見張った。

ここで簡単に冒険者協会の依頼の種類を挙げたいと思う。
依頼には、通常依頼、指名依頼、緊急依頼、緊急指名依頼、強制依頼の5つがある。

通常依頼は冒険者協会が受けた依頼をクラス別に分けて仕事をする冒険者を募る依頼だ。
指名依頼は冒険者協会に依頼した依頼者が、この冒険者に受けて欲しいという要望を出し、冒険者協会が依頼者の指名した冒険者にだけ教え、そして受けることが出来るか依頼だ。

緊急依頼は各協会と国や貴族のみが出すことが出来る依頼で、この依頼は街や国の存亡やそれに準ずる脅威が迫っている時くらいしか出されないが、この依頼はどこかの協会に属しているなら協力しなければならない。
緊急指名依頼は緊急依頼と殆ど同じ内容だが、受ける冒険者または協会組織の人間を指名している。
強制依頼は緊急依頼と緊急指名依頼と殆ど同じだが、これは前の2つと違って断ることが出来ない。

そして、ミーディアさんは緊急指名依頼と言った。
それはつまり、この街に危機が迫っているという事だ。
そんな事を聞かされれば、目を見張るのは仕方無いだろう。

ただ、今回の場合はミーディアさんの緊急指名依頼を俺達が受けられない、欠点が1つある。
それをミーディアさんに言おうとした所で、新人冒険者受付にいた受付嬢がミーディアさんに言った。

「き、緊急指名依頼ですか。本来ならば冒険者協会として、その緊急指名依頼を受理したのは山々ですが、今回の緊急指名依頼は受理できません」

「な!?なぜですか!!これは私だけではなく、商人協会の協会長も同意している依頼ですよ!!理由を言いなさい!!」

「あの3人はGランクスタートですので、強制指名依頼は愚か通常依頼ですから受けられませんよ」

新人冒険者受付の受付嬢がそう言って優越感に浸っている顔をした。
そう、Gランクは未熟な冒険者見習いという立場になるので、通常依頼ですら受けられない。
先輩冒険者に認められて、門でやった攻撃力試験と似た試験を行い、それに合格して初めて自分達だけで通常依頼を受けることが出来るようになるのだ。

しかし、それを聞いたミーディアさんは呆然としていた。
それもその筈だろう。
何せ、俺達は昨日商人協会に都市級の魔物の素材を持ち込んだのだから、新人冒険者でもFランクは確定している様な物で、Fランクからなら無理を通せば緊急指名依頼も受けることが出来る筈だったのだから。

しかし、現在は呆然としているがミーディアさんが先程まで叫んでいたのを見た事で、俺達3人はミーディアさんの焦りを感じ取って、戸惑っていた。
昨日話た感じだと、ミーディアさんはかなり場馴れしていて、かなりの事にならなければ取り乱さないだろうという認識を持っていたからだ。

そんなミーディアさんが取り乱しているのを見て、これはただことでは無いと思った俺はミーディアさんに言った。

「ミーディアさん。商人協会からの無介入依頼という形で、その緊急指名依頼を受けます。詳細を教えて下さい」

俺が口に出した無介入依頼とは、冒険者協会には無いが実は存在している依頼の種類だ。
無介入依頼とは文字の通り、冒険者協会が依頼内容に対して適正な報酬で、受ける冒険者でその依頼が達成出来るかや、報酬のスムーズな受け渡しを一切しない依頼だ。
この依頼の種類は不認知依頼とも言われて、この不認知依頼で起こった事の全ての責任は冒険者自身が負い、例え負傷したとしても冒険者協会は何もしてくれない。

中々にリスキーな依頼だが、その分冒険者協会に中抜けされる依頼量分が増えるし、依頼者の金銭的な負担も減るが、それ以外では双方に様々な問題を抱えてる依頼の種類だ。
その上、この不認知依頼は冒険者協会に介入されないので、ランクが関係なくどんな依頼でも受けるのも利点の一つだ。
ただ自分の力量を見誤れば速攻で死ぬ諸刃の剣のようなものでもある。
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