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2章 第1部 到着と初依頼
48.5話前編 冒険者になった訳
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◇カイト視点
「な、なんだ、これ」
僕は目の前に広がっている血溜まりと人だったであろう何かがぐちゃぐちゃになっている光景を見て呆然とつぶやいた。
僕はウモーレ近くの村の農民の1人として生を受けた。
でも、僕は特別だった。
なぜなら僕には前世、つまり日本で過ごしていた頃の記憶が残っていたからだ。
僕は生まれた瞬間からその記憶があったから、毎日農作業をして大変な両親の生活を少しでも楽にしたくて色々な知識チートを試した。
ただ僕には日本で過ごした頃の記憶があっても高校生の時までの記憶だったし、日本では農家だった訳じゃないし、農作業が楽になる方法も知らなかった。
なので、楽に稼げる方法として調味料や村の子供達に字を教えて子供達の親から野菜を分けてもらったりして、僕なりに動いていた。
もちろん僕も農作業をするので、多くの時間は掛けられなかったけど、それでも調味料は村に3ヶ月に1回来ていた商人に売ることで軌道に乗っていたし、子供達に字を教えるのも好評だった。
そんな時、大体僕が10歳の時に村を魔物が襲った。
襲ってきたのは一体だけで、魔の森から流れてきた単独級の魔物だった。
でも例え一体だけでも魔術を学んだ魔術師でなければ倒せないし、村は簡単に全滅してしまう。
でも、僕が魔物に殺されそうになった所で幸運な事にウモーレに向かっていた冒険者が助けてくれた。
僕は魔物を一撃で倒した冒険者に憧れた。
そこからは今までしていた事を継続しながら、自分を鍛え始めた。
村に居る僕にこちらの世界の文字を教えてくれた人に頼み込んで魔術を教えてもらった。
残念な事に僕にはこちらの世界のチートと言える魔法は無かった。
でも魔術師の才能はそれなりにあったから僕と一緒に冒険者になると意気込んでいる幼馴染と共に魔術と肉体を鍛えた。
そして、成人してから村を出た僕と幼馴染はウモーレで冒険者登録をして、ウモーレで出会った仲間たちと共に冒険者登録をしてから半年で部隊級の魔物を1つのパーティーで討伐することが出来た。
部隊級の魔物とは30人程からなる軍の部隊でようやく倒せるレベルの魔物にあたる。
それを倒せたという事は僕達も強者の仲間入りを果たしたと言えるだろう。
そう思いながら部隊級の魔物の解体が終わるのを待っていると、アレサさん(新人冒険者登録の受付嬢さん)が新人冒険者受付にいた新人冒険三人組に対して怒っていた。
後から聞くと、僕達が倒した部隊の魔物の解体作業中に耳元でうるさくされたそうだ。
それと、その事を聞いた時にあの三人の内の2人に冒険者としての心得を教えて欲しいとお願いされた。
他のパーティーにも1人お願いする為、女性二人をお願いしたいそうだ。
これも先輩冒険者としての努めだと思い、僕は了承した。
しかし、その翌朝にはお願いされた3人組は来なかった。
その事に怒ったアレサさんは暇な冒険者パーティーに声を掛けて、3人組に厳しい教育をする為に冒険者協会から逃さないようにして欲しいと言っていた。
流石にやりすぎじゃないかと思ったけど、これも3人が苦労を知るためと言われたので引き下がった。
その後はお昼すぎまで待っていると、やっと3人組が現れた。
僕がその事に気が付いて3人を見るととても驚いて目を見開いた。
というのも3人の内2人居る女性がとても綺麗だったからだ。
多分、というか日本なら普通にアイドルに入れそうな顔とプロポーションだった。
そんな2人に見惚れていると、パーティーのみんなから足を蹴られたり、踏まれたりしてしまった。
露骨に見すぎていたらしい。
そんな事をしている内に3人組は冒険者登録を終えたらしい。
なので終わったのを見計らって僕は3人に声をかけたけど、無視された。
その後は怒涛の展開となった。
3人は依頼の内容を聞くと急いで冒険者協会を出ていった。
しかも依頼内容が最低でも都市級の魔物の確認なんて彼らは実力を勘違いしているのだろう。
なにせ、都市級の魔物とは都市を挙げて全力で倒そうとしないと倒せないような魔物の事を言っているのだ。
冒険者にはそんな都市級を倒せる者も存在するが、それが今日冒険者になったばかりの彼らでは無いことは、冒険者として活動している僕にも分かることだ。
「な、なんだ、これ」
僕は目の前に広がっている血溜まりと人だったであろう何かがぐちゃぐちゃになっている光景を見て呆然とつぶやいた。
僕はウモーレ近くの村の農民の1人として生を受けた。
でも、僕は特別だった。
なぜなら僕には前世、つまり日本で過ごしていた頃の記憶が残っていたからだ。
僕は生まれた瞬間からその記憶があったから、毎日農作業をして大変な両親の生活を少しでも楽にしたくて色々な知識チートを試した。
ただ僕には日本で過ごした頃の記憶があっても高校生の時までの記憶だったし、日本では農家だった訳じゃないし、農作業が楽になる方法も知らなかった。
なので、楽に稼げる方法として調味料や村の子供達に字を教えて子供達の親から野菜を分けてもらったりして、僕なりに動いていた。
もちろん僕も農作業をするので、多くの時間は掛けられなかったけど、それでも調味料は村に3ヶ月に1回来ていた商人に売ることで軌道に乗っていたし、子供達に字を教えるのも好評だった。
そんな時、大体僕が10歳の時に村を魔物が襲った。
襲ってきたのは一体だけで、魔の森から流れてきた単独級の魔物だった。
でも例え一体だけでも魔術を学んだ魔術師でなければ倒せないし、村は簡単に全滅してしまう。
でも、僕が魔物に殺されそうになった所で幸運な事にウモーレに向かっていた冒険者が助けてくれた。
僕は魔物を一撃で倒した冒険者に憧れた。
そこからは今までしていた事を継続しながら、自分を鍛え始めた。
村に居る僕にこちらの世界の文字を教えてくれた人に頼み込んで魔術を教えてもらった。
残念な事に僕にはこちらの世界のチートと言える魔法は無かった。
でも魔術師の才能はそれなりにあったから僕と一緒に冒険者になると意気込んでいる幼馴染と共に魔術と肉体を鍛えた。
そして、成人してから村を出た僕と幼馴染はウモーレで冒険者登録をして、ウモーレで出会った仲間たちと共に冒険者登録をしてから半年で部隊級の魔物を1つのパーティーで討伐することが出来た。
部隊級の魔物とは30人程からなる軍の部隊でようやく倒せるレベルの魔物にあたる。
それを倒せたという事は僕達も強者の仲間入りを果たしたと言えるだろう。
そう思いながら部隊級の魔物の解体が終わるのを待っていると、アレサさん(新人冒険者登録の受付嬢さん)が新人冒険者受付にいた新人冒険三人組に対して怒っていた。
後から聞くと、僕達が倒した部隊の魔物の解体作業中に耳元でうるさくされたそうだ。
それと、その事を聞いた時にあの三人の内の2人に冒険者としての心得を教えて欲しいとお願いされた。
他のパーティーにも1人お願いする為、女性二人をお願いしたいそうだ。
これも先輩冒険者としての努めだと思い、僕は了承した。
しかし、その翌朝にはお願いされた3人組は来なかった。
その事に怒ったアレサさんは暇な冒険者パーティーに声を掛けて、3人組に厳しい教育をする為に冒険者協会から逃さないようにして欲しいと言っていた。
流石にやりすぎじゃないかと思ったけど、これも3人が苦労を知るためと言われたので引き下がった。
その後はお昼すぎまで待っていると、やっと3人組が現れた。
僕がその事に気が付いて3人を見るととても驚いて目を見開いた。
というのも3人の内2人居る女性がとても綺麗だったからだ。
多分、というか日本なら普通にアイドルに入れそうな顔とプロポーションだった。
そんな2人に見惚れていると、パーティーのみんなから足を蹴られたり、踏まれたりしてしまった。
露骨に見すぎていたらしい。
そんな事をしている内に3人組は冒険者登録を終えたらしい。
なので終わったのを見計らって僕は3人に声をかけたけど、無視された。
その後は怒涛の展開となった。
3人は依頼の内容を聞くと急いで冒険者協会を出ていった。
しかも依頼内容が最低でも都市級の魔物の確認なんて彼らは実力を勘違いしているのだろう。
なにせ、都市級の魔物とは都市を挙げて全力で倒そうとしないと倒せないような魔物の事を言っているのだ。
冒険者にはそんな都市級を倒せる者も存在するが、それが今日冒険者になったばかりの彼らでは無いことは、冒険者として活動している僕にも分かることだ。
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