上 下
49 / 139

長々と続く三階層:二日目-天丼-

しおりを挟む
おはようございます。
いやぁ、まさか早希が天丼をやらかすとは思わなかった。
いや、役得っちゃぁ役得なんだけどもね。
天丼をやらかされるとこっちも反応に困るわけだよ。
うん。
結構前から分かってたけど早希の寝相はかなぁーり悪いらしい。
寝る前とか結構離れてたのに今は僕が腕の中だ。
さて、もうそろそろ話が見えてきたんじゃないだろうか。
そう。そうです。僕はね、もう一回早希の腕の中に捉えられていますよえぇ。
ちくせう。どうしてこうなった。
いやぁ、最初に言ったんだけど役得って点で見れば幾らでもやらかしてくれていいんだけどね。むしろ所望するけどね。
でもねぇ、そういうのとはまた違うと僕ぁ思うんだよ。
そりゃあ今の状態は男にとっちゃ天国だろうさ。実際割と幸せだし!
でもなんか違うよね。うん。
にしてもやっぱりね。天丼をやらかされるのはリアクションに困るわけだ。
ってことで今回は早急に抜け出させていただきたいと思う。
「フッ!」
息を詰めながら脱出を試みる。
けれども。
グギッ!!
「ふごぁ!?」
やばい。首から変な音がした。
むふぅ…
痛みに浅い息を吐きながら気持ちを落ち着ける。
「ふ…んぁ…んんっ…」
!?
ほわい!?なんだなんだいったい何がどうしてこうなって今僕は何がどうなってここにいるんだ!?
いやいや、落ち着け僕。
そう。きっと今のは寝言だよ。うん。きっとそうだ。そうじゃなきゃ早希の口からあんな艶かしげな声が漏れるわけがない。うん。うん。多分。
いや、本当に落ち着け。落ち着くんだ。深呼吸深呼きゅ…
「ふあっ…ぁぅっ…んむっ…」
いや、待て待て。落ち着く時間をくれ。
いやぁ、流石にここでも天丼をやらかすだなんて。
うん。なんでだろう。
んー、吐息かな?
なるほど吐息か。
こんなの絶対おかしいよ。
さて、まぁ予想を立てたら試さないといけないよね。
別に邪な気持ちでは無いけど。次はあまり深く呼吸をしないように注意する為だよ。他意は無い。
はいせーの
ふー。
「ひぁぅ…あうぅ…」
何この子可愛い。嗜虐心がうずうずして来るね。
むふふ。いや、やらないよ?うん。あくまで脱出が目的だからさ。
もうそろそろ首の痛みも引いてきたし、ね。
さぁ、息を止めて。一気に。一気に。
「ふんぬっ!」
あぁ、やっぱ無理だす。
いや、ちょっとしかズレ無いってどうゆう事。
どぅーなのよー。
もう早希が起きるまで待とうかな…
これ以上力が込められないならこのまま居るのも吝かじゃない。
そうだね。そっちの方が痛い思いしなさそうだしね。
----
こんばんは。作者です。
まぁ、あのー、ね。
そのね、自分の利点生かすと言ってから全然活かせてない気がするんですよ。ハイ。
まぁ、それだけ謝罪をしに来ました。
すいません。
ではまたどこかで
しおりを挟む

処理中です...