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第二章 熱き炎よギルロに届け、切なる思い
その210
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「さて小僧、最後の問題を出すとしようか。これもまた、実に簡単なものなのだ。答える事に少しの躊躇いも不要なほどに」
きたな。それを答えたら、本当に消札をくれるのか?
しかし、何で俺に消札をくれるんだ?
こいつはハムカンデじゃないのは明らか。しかし、ハムカンデの術を解く札をくれる理由がわからない。
理由がわからないのに、考えるのを止めて、都合がいい方を期待していいのか?
そういう時は決まって、悪い予感が当たる。
「これを答えられない様なら、お前は私の見込み違いという事になる。この一室はな、本来は劫殺の間と言って、安直な考えで侵入した愚か者に最も惨たらしい処刑を行う場なのだ」
何!?やっぱり俺をからかっただけなのか?
俺は、やっぱり死ぬのか。
「しかし、私の彫魔法を仕掛けた一室でもある。その効果は、今の私の状態でも、発動した様だ…」
今の私?どういう状態だ?
「猛獣による食殺刑…。しかし、小僧。お前が私の問題に見事正解を果たしたのなら、無事、お前の望みである消札を手に入れる事になる」
「不正解なら、この一室を元の劫殺の間に戻す。即ち、それはお前の死を意味するのだ」
冗談じゃねえよ!
猛獣に食われて死ぬのなんて、酷過ぎる。
人間の形も残らねえじゃねえか…。
「恐いか、小僧。お前もこの城に覚悟があって侵入したのだろう?今更、何を怯む事がある」
「さっきから…うるせえな。早く問題を出せよ」
「気丈に振る舞うのは悪くはない。しかし、小僧に残された時間は…どのくらいあるだろうか?」
「それが問題か?なら簡単だな。老いてるあんたより、たくさん時間は残されてるんだよ」
「ほう、それは如何なものか。しかし、残念だが、今のは問題ではない」
わかってるよ、わざわざ言わなくても。早く問題を出せって言いたいんだよ。
俺が弱気になる前に、その前に終わらせたい。
変に余裕を持ってかけてくる、この独特な圧力がイヤなんだよ。
もう、こいつの術中にはまってるのかも知れない。
早く。
早く問題を解いて、解放されたい。
「お前の様なものを、遠目から見かけた事がある様な気がする」
「…お前は、どうかな?私を知っていると?」
「ああ。そんなの決まってるだろ。性悪ジジイだ。寸分の狂いなく正解だろ。さあ、消札をよこせよ」
「ああ、くれてやる。お前が正解を導き出せばな」
「実に簡単な問題だ。そう構える必要もないだろう…」
「さあ…時間だ」
「問題に答えてもらうぞ」
「この部屋の中にいるオーロフ族は、何体だ…?」
この部屋にいるオーロフ族?
俺はもちろん違う。転生されてはきたけど、耳は生えてないし、この体は俺の世界のものじゃないかも知れないけど、 少なくとも、オーロフ族の特長じゃない。
じゃあ、俺に問題を出してくる目の前の奴はどうなんだ?
オーロフ族をけなしている様で、どん底に落とす様な感じの言い方はしていない。
むしろ、救いはある様な言い方もしていた。
それは、オーロフ族じゃないって事か?
それとも、それこそオーロフ族の証拠か?
どうなんだ?
さっき、こいつは言ってたな。
自分が手塩をかけた浮浪殲滅部隊って。
あの猫女は何か言ってたな。
えーと。
そうだ。
ハムカンデの、部隊…って。
じゃあ、目の前の奴はやっぱりハムカンデなのか?
声も、話し方も違う様な気がするけど。
でも、2人で話す時はこんな感じなのかも知れない。
どうなんだ?
それなら、目の前の奴がハムカンデなら、こいつはオーロフ族だ。
じゃあ、1人って言えばいいのか?
それとも、口を開いていないだけで、実は他にもオーロフ族が潜んでいるのか?
どうなんだ?
「また、長考とは呆れてものが言えん。残念な種族なのだな、お前は」
くそ、頭にくる様な事を言ってやがる!種族って言われてもな。
ワンワンに言われたらおしまいだよ。
犬は穴でも掘っとけよ。
「反抗的な意識を感じるぞ。その姿勢で、私の問題を素直に答える事ができるのかな?」
答えてやる。
お前のペースに持っていかれたら、さっきみたいに間違えそうになる。
俺は冷静だ。
絶対に正解してやるよ。
きたな。それを答えたら、本当に消札をくれるのか?
しかし、何で俺に消札をくれるんだ?
こいつはハムカンデじゃないのは明らか。しかし、ハムカンデの術を解く札をくれる理由がわからない。
理由がわからないのに、考えるのを止めて、都合がいい方を期待していいのか?
そういう時は決まって、悪い予感が当たる。
「これを答えられない様なら、お前は私の見込み違いという事になる。この一室はな、本来は劫殺の間と言って、安直な考えで侵入した愚か者に最も惨たらしい処刑を行う場なのだ」
何!?やっぱり俺をからかっただけなのか?
俺は、やっぱり死ぬのか。
「しかし、私の彫魔法を仕掛けた一室でもある。その効果は、今の私の状態でも、発動した様だ…」
今の私?どういう状態だ?
「猛獣による食殺刑…。しかし、小僧。お前が私の問題に見事正解を果たしたのなら、無事、お前の望みである消札を手に入れる事になる」
「不正解なら、この一室を元の劫殺の間に戻す。即ち、それはお前の死を意味するのだ」
冗談じゃねえよ!
猛獣に食われて死ぬのなんて、酷過ぎる。
人間の形も残らねえじゃねえか…。
「恐いか、小僧。お前もこの城に覚悟があって侵入したのだろう?今更、何を怯む事がある」
「さっきから…うるせえな。早く問題を出せよ」
「気丈に振る舞うのは悪くはない。しかし、小僧に残された時間は…どのくらいあるだろうか?」
「それが問題か?なら簡単だな。老いてるあんたより、たくさん時間は残されてるんだよ」
「ほう、それは如何なものか。しかし、残念だが、今のは問題ではない」
わかってるよ、わざわざ言わなくても。早く問題を出せって言いたいんだよ。
俺が弱気になる前に、その前に終わらせたい。
変に余裕を持ってかけてくる、この独特な圧力がイヤなんだよ。
もう、こいつの術中にはまってるのかも知れない。
早く。
早く問題を解いて、解放されたい。
「お前の様なものを、遠目から見かけた事がある様な気がする」
「…お前は、どうかな?私を知っていると?」
「ああ。そんなの決まってるだろ。性悪ジジイだ。寸分の狂いなく正解だろ。さあ、消札をよこせよ」
「ああ、くれてやる。お前が正解を導き出せばな」
「実に簡単な問題だ。そう構える必要もないだろう…」
「さあ…時間だ」
「問題に答えてもらうぞ」
「この部屋の中にいるオーロフ族は、何体だ…?」
この部屋にいるオーロフ族?
俺はもちろん違う。転生されてはきたけど、耳は生えてないし、この体は俺の世界のものじゃないかも知れないけど、 少なくとも、オーロフ族の特長じゃない。
じゃあ、俺に問題を出してくる目の前の奴はどうなんだ?
オーロフ族をけなしている様で、どん底に落とす様な感じの言い方はしていない。
むしろ、救いはある様な言い方もしていた。
それは、オーロフ族じゃないって事か?
それとも、それこそオーロフ族の証拠か?
どうなんだ?
さっき、こいつは言ってたな。
自分が手塩をかけた浮浪殲滅部隊って。
あの猫女は何か言ってたな。
えーと。
そうだ。
ハムカンデの、部隊…って。
じゃあ、目の前の奴はやっぱりハムカンデなのか?
声も、話し方も違う様な気がするけど。
でも、2人で話す時はこんな感じなのかも知れない。
どうなんだ?
それなら、目の前の奴がハムカンデなら、こいつはオーロフ族だ。
じゃあ、1人って言えばいいのか?
それとも、口を開いていないだけで、実は他にもオーロフ族が潜んでいるのか?
どうなんだ?
「また、長考とは呆れてものが言えん。残念な種族なのだな、お前は」
くそ、頭にくる様な事を言ってやがる!種族って言われてもな。
ワンワンに言われたらおしまいだよ。
犬は穴でも掘っとけよ。
「反抗的な意識を感じるぞ。その姿勢で、私の問題を素直に答える事ができるのかな?」
答えてやる。
お前のペースに持っていかれたら、さっきみたいに間違えそうになる。
俺は冷静だ。
絶対に正解してやるよ。
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