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第2択
非道な選択
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それでもまだ最悪な結果は招かれていない。そう、招かれていなかったのだ。それなのに、それなのに、それなのに……。
俺の手から凶器は落ち、地に伏せた動かぬ人間を見つめながらツツッと冷たい汗を感じる。
俺は自我を以て抗えずに、人を惨殺したのだった。
▽
梅雨の時季に入り、ジトジトとした日が続く。俺は≪悪魔の脳≫から極力回避するため、自室から出ないように努めていた。元から出不精であれば、特に心配されることもなかったのだろうが、むしろ家に留まることが少なかった俺は家族に気を遣わせている。
妹の茜は、勝手に俺の諸事情を推測してお袋に披露をしたがる。彼女の中で一番有力な説は、俺が恋人にフられて人生初の挫折を味わっている最中なのだという。
彼女にフられたことは合っている。女の勘なのだろうかとも思ったが、直接原因はそこじゃない。その原因を生み出した根源こそ、俺が部屋から出て行きたくない理由である。
「そんなことを説明したって、頭がおかしくなったと思われるだけ」
俺は様々な情報を搔き集めるため、一日中、インターネットで検索を掛け続けた。同じ現象を持った人物がいないか、あるいは類似した経験を持った者がいないか。
だが、出てくるのは長谷川先生が言ったような強迫概念の症状ばかり。あるいは、脳腫瘍などで人格変性が起こることもあるそうだが、そもそも脳の精密検査は既に終えていて健全であったのだ。
「てか、人格は変わってねえんだよな」
事例が無い以上、この悩みは誰にも分からないし解決策もない。このまま一生、引きこもり生活をするわけにもいかないし、どうしたものか。
「発症してから1カ月。≪悪魔の脳≫が発生したのは計10回」
おおよそ3日に1度のペースであるが、1日で複数回のときもあったため数に制限があるかどうかは曖昧模糊である。ただ、誰かと関りを持っていないときに限っては、選択肢の出現率は低い気がする。おおよそ対峙する人間との関係悪化を狙った選択肢が多いのは果たして偶然か。
ピロン。
スマートフォンにメッセージを受信した音が流れる。ここ数十日は中身を確認しないように努めている。電波を通しても相手と関わっている認識が生まれるため、優衣のときのように選択肢が出現してしまう可能性が高い。
まるで監獄に入れられた囚人のようだ。
俺は深いため息を吐いて、目の前のノートパソコンをパタンと閉じた。ベッドに横たわり静かに天井を見上げる。
「もう、本当にダメだって」
隣室の妹の部屋から声が漏れて耳に届く。意識しなければ気にならないが、意識を向けると内容が聞こえるほどに壁が薄い。
「アハハ。ちょっと、くすぐったいよ、もうっ」
茜が女の声を出している。どうやら部屋に男を連れ込んでいるようだ。なぜ、俺が居るときに限って部屋に呼ぶかね。
俺は壁を背に向けて意識を外そうとしたが、向こうの2人はどうやら注目をさせたいらしい。
「いいじゃんかよ」
「ダ、ダメだって……。隣にお兄がいるし」
「静かにやれば大丈夫さ」
「えぇ、どうしよ」
「ほら、2人の愛を深めようぜ」
「もう仕方ないなぁ」
妹の破廉恥な行動を知りたくはなかった。クチュクチュと何やら淫猥な音が漏れ、次第にハァハァと茜の息遣いが荒くなってくる。男も興奮めいた声を抑えようという気もないらしく、獣めいた吐息をフゥフゥと吐き出している。
別にシスコンでもなければ、妹がどんな男と付き合おうと気にも留めない。それでも妹は女。隣室で女と男が交わろうとしているのだ。肉親であるが故に耳を塞ぎたいはずなのに、男女の性交という概念を以てして本能は興味に取り憑かれようとしている。
【耳をそばだてる】
【妹の部屋に乱入】
【壁越しに注意をする】
【音楽を聴く】
お久しぶりの選択肢だ。
どうせ、妹の部屋に乱入でもさせようって言うのだろう。妹の裸もその行為も見たくない。いや、それよりも兄妹の仲は崩壊を招くだろう。俺には拒否権はない。であれば、もう黙ってそれに付き従うしか……。
俺はイヤホンを耳に差し込み、スマートフォンから大音量の音楽を流した。周囲の音は完全に遮断され、隣からの妄りがましい声も聞かずに済むのだった。
(これは驚いたな。まさか健全な選択肢とは……)
おっと待て。以前もそれで優衣の家に行って散々な目に遭ったんだ。油断は禁物だ。とはいえ、油断をしようがしまいが運命を俺自身で選べるわけでもないが。
1時間ちょっと。音楽をぶっ通しで聴いていたせいか、静寂の空間が欲しくなった。さすがに隣室での行為も終了していることだろうし、イヤホンを外した。
「帰りますか」
丁度のタイミングで茜の恋人は帰宅するところだった。2人が2階から下っていく足音が聞こえ、玄関扉のガチャという開く音が鳴った。俺は小窓から下の玄関先をレースの隙間から恋人がどんな奴なのかを確認する。
別に茜を心配しているわけじゃない。どんな男がタイプなのか、そういったことを兄妹間で話したことがなかったので好奇心が湧いたのだ。
黒髪の頭頂部からはてんで印象が掴めなかったが、角度によっては美顔な顔立ちにあるように思えた。細身ではあるが整ったファッションセンスを持っており、モデルタイプの雰囲気がある。要はイケメンであるのだ。
【窓から彼に挨拶をする】
【窓から茜を冷やかす】
【窓から彼を罵倒する】
【窓から2人を罵倒する】
嘘だろっ! さっき出たばかりじゃないか!
1時間で≪悪魔の脳≫は復活を所望するようだ。まあ、以前にも30分間隔で現れたのでおかしいくはない。いや、そもそも俺の希望的制限を敷いているだけで、時間制限の方程式なんて存在しないのかもしれない。
「やあ、ウチの茜が世話になっているね」
窓を開け放ち、俺は微笑を浮かべて彼氏に挨拶をしてやる。見上げた彼は分かりやすく目を大きくして驚き、すぐに頭を下げて自己紹介を始めた。
「荒井 瑛士といいます。あの、その、お邪魔してすみませんでした」
内心、荒井 瑛士と名乗った男は焦っているに違いない。隣室で彼らの行いに耳をそばだてて聞いていたかもしれない兄貴に声を掛けられたのだから。
「お盛んで何よりだけどね。もう少し場所と状況を弁えたほうがいいよ」
「お兄! な、何言ってんの! 何か勘違いしていないの!」
顔を紅潮させた茜は目を泳がせ、最終的には俺の顔を見れなくなって荒井の腕を引っ張って逃げた。
【窓から茜を冷やかす】
これが今回取られた選択肢であった。てっきり女としての顔を見せる茜を冷やかす程度だと思っていたが、まさか生々しいあの行為について此方から振ってしまうとは思わなかった。
どう考えても最低の兄だ。それ以上に人間としてもどうなのかと。デリカシーの欠片もない男だと思われてしまうのだろうか。茜とその恋人に恥ずかしい想いをさせ、2人が今後気まずい仲にならなければいいが……。
兎にも角にも、妹に嫌われるには十分なことをしでかしてしまった。以前のように謝罪をしても許されるか難しいところである。
部屋にこもっていても、些細なきっかけで俺の人間関係は滅茶苦茶になっていく。誰とも関わらない生活をしていても何の解決にも繋がっておらず、精神的にどんどんと追いやられてしまい、それこそ≪悪魔の脳≫の思う壺なな気がする。
「知り合いと距離を取るべきか」
人間関係が崩壊していくように仕向けられているのであれば、はじめから人間関係が築かれていない環境に移り住めばいい。我ながら名案だと思ったが、1人暮らしをするための貯金に余裕はないし、親になんと言って説得しようか迷う。
大学生も残りわずかになって今さら大学の近くに住むというのも変だし、内定を貰った会社の近くに住むといっても時期尚早であるし。
「旅……か」
俺の弱い頭脳では、これしか頭に浮かんでこなかった。
俺の手から凶器は落ち、地に伏せた動かぬ人間を見つめながらツツッと冷たい汗を感じる。
俺は自我を以て抗えずに、人を惨殺したのだった。
▽
梅雨の時季に入り、ジトジトとした日が続く。俺は≪悪魔の脳≫から極力回避するため、自室から出ないように努めていた。元から出不精であれば、特に心配されることもなかったのだろうが、むしろ家に留まることが少なかった俺は家族に気を遣わせている。
妹の茜は、勝手に俺の諸事情を推測してお袋に披露をしたがる。彼女の中で一番有力な説は、俺が恋人にフられて人生初の挫折を味わっている最中なのだという。
彼女にフられたことは合っている。女の勘なのだろうかとも思ったが、直接原因はそこじゃない。その原因を生み出した根源こそ、俺が部屋から出て行きたくない理由である。
「そんなことを説明したって、頭がおかしくなったと思われるだけ」
俺は様々な情報を搔き集めるため、一日中、インターネットで検索を掛け続けた。同じ現象を持った人物がいないか、あるいは類似した経験を持った者がいないか。
だが、出てくるのは長谷川先生が言ったような強迫概念の症状ばかり。あるいは、脳腫瘍などで人格変性が起こることもあるそうだが、そもそも脳の精密検査は既に終えていて健全であったのだ。
「てか、人格は変わってねえんだよな」
事例が無い以上、この悩みは誰にも分からないし解決策もない。このまま一生、引きこもり生活をするわけにもいかないし、どうしたものか。
「発症してから1カ月。≪悪魔の脳≫が発生したのは計10回」
おおよそ3日に1度のペースであるが、1日で複数回のときもあったため数に制限があるかどうかは曖昧模糊である。ただ、誰かと関りを持っていないときに限っては、選択肢の出現率は低い気がする。おおよそ対峙する人間との関係悪化を狙った選択肢が多いのは果たして偶然か。
ピロン。
スマートフォンにメッセージを受信した音が流れる。ここ数十日は中身を確認しないように努めている。電波を通しても相手と関わっている認識が生まれるため、優衣のときのように選択肢が出現してしまう可能性が高い。
まるで監獄に入れられた囚人のようだ。
俺は深いため息を吐いて、目の前のノートパソコンをパタンと閉じた。ベッドに横たわり静かに天井を見上げる。
「もう、本当にダメだって」
隣室の妹の部屋から声が漏れて耳に届く。意識しなければ気にならないが、意識を向けると内容が聞こえるほどに壁が薄い。
「アハハ。ちょっと、くすぐったいよ、もうっ」
茜が女の声を出している。どうやら部屋に男を連れ込んでいるようだ。なぜ、俺が居るときに限って部屋に呼ぶかね。
俺は壁を背に向けて意識を外そうとしたが、向こうの2人はどうやら注目をさせたいらしい。
「いいじゃんかよ」
「ダ、ダメだって……。隣にお兄がいるし」
「静かにやれば大丈夫さ」
「えぇ、どうしよ」
「ほら、2人の愛を深めようぜ」
「もう仕方ないなぁ」
妹の破廉恥な行動を知りたくはなかった。クチュクチュと何やら淫猥な音が漏れ、次第にハァハァと茜の息遣いが荒くなってくる。男も興奮めいた声を抑えようという気もないらしく、獣めいた吐息をフゥフゥと吐き出している。
別にシスコンでもなければ、妹がどんな男と付き合おうと気にも留めない。それでも妹は女。隣室で女と男が交わろうとしているのだ。肉親であるが故に耳を塞ぎたいはずなのに、男女の性交という概念を以てして本能は興味に取り憑かれようとしている。
【耳をそばだてる】
【妹の部屋に乱入】
【壁越しに注意をする】
【音楽を聴く】
お久しぶりの選択肢だ。
どうせ、妹の部屋に乱入でもさせようって言うのだろう。妹の裸もその行為も見たくない。いや、それよりも兄妹の仲は崩壊を招くだろう。俺には拒否権はない。であれば、もう黙ってそれに付き従うしか……。
俺はイヤホンを耳に差し込み、スマートフォンから大音量の音楽を流した。周囲の音は完全に遮断され、隣からの妄りがましい声も聞かずに済むのだった。
(これは驚いたな。まさか健全な選択肢とは……)
おっと待て。以前もそれで優衣の家に行って散々な目に遭ったんだ。油断は禁物だ。とはいえ、油断をしようがしまいが運命を俺自身で選べるわけでもないが。
1時間ちょっと。音楽をぶっ通しで聴いていたせいか、静寂の空間が欲しくなった。さすがに隣室での行為も終了していることだろうし、イヤホンを外した。
「帰りますか」
丁度のタイミングで茜の恋人は帰宅するところだった。2人が2階から下っていく足音が聞こえ、玄関扉のガチャという開く音が鳴った。俺は小窓から下の玄関先をレースの隙間から恋人がどんな奴なのかを確認する。
別に茜を心配しているわけじゃない。どんな男がタイプなのか、そういったことを兄妹間で話したことがなかったので好奇心が湧いたのだ。
黒髪の頭頂部からはてんで印象が掴めなかったが、角度によっては美顔な顔立ちにあるように思えた。細身ではあるが整ったファッションセンスを持っており、モデルタイプの雰囲気がある。要はイケメンであるのだ。
【窓から彼に挨拶をする】
【窓から茜を冷やかす】
【窓から彼を罵倒する】
【窓から2人を罵倒する】
嘘だろっ! さっき出たばかりじゃないか!
1時間で≪悪魔の脳≫は復活を所望するようだ。まあ、以前にも30分間隔で現れたのでおかしいくはない。いや、そもそも俺の希望的制限を敷いているだけで、時間制限の方程式なんて存在しないのかもしれない。
「やあ、ウチの茜が世話になっているね」
窓を開け放ち、俺は微笑を浮かべて彼氏に挨拶をしてやる。見上げた彼は分かりやすく目を大きくして驚き、すぐに頭を下げて自己紹介を始めた。
「荒井 瑛士といいます。あの、その、お邪魔してすみませんでした」
内心、荒井 瑛士と名乗った男は焦っているに違いない。隣室で彼らの行いに耳をそばだてて聞いていたかもしれない兄貴に声を掛けられたのだから。
「お盛んで何よりだけどね。もう少し場所と状況を弁えたほうがいいよ」
「お兄! な、何言ってんの! 何か勘違いしていないの!」
顔を紅潮させた茜は目を泳がせ、最終的には俺の顔を見れなくなって荒井の腕を引っ張って逃げた。
【窓から茜を冷やかす】
これが今回取られた選択肢であった。てっきり女としての顔を見せる茜を冷やかす程度だと思っていたが、まさか生々しいあの行為について此方から振ってしまうとは思わなかった。
どう考えても最低の兄だ。それ以上に人間としてもどうなのかと。デリカシーの欠片もない男だと思われてしまうのだろうか。茜とその恋人に恥ずかしい想いをさせ、2人が今後気まずい仲にならなければいいが……。
兎にも角にも、妹に嫌われるには十分なことをしでかしてしまった。以前のように謝罪をしても許されるか難しいところである。
部屋にこもっていても、些細なきっかけで俺の人間関係は滅茶苦茶になっていく。誰とも関わらない生活をしていても何の解決にも繋がっておらず、精神的にどんどんと追いやられてしまい、それこそ≪悪魔の脳≫の思う壺なな気がする。
「知り合いと距離を取るべきか」
人間関係が崩壊していくように仕向けられているのであれば、はじめから人間関係が築かれていない環境に移り住めばいい。我ながら名案だと思ったが、1人暮らしをするための貯金に余裕はないし、親になんと言って説得しようか迷う。
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