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第九章 マーベリックの挙手
第六話 挙手
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咲き乱れる白い花が、墓地に響く啜り泣きで揺れている。埋められた棺桶の中で永眠する男の顔は事故の衝撃で無残にも崩れ、最後に拝んだものはいない。
「ガスパール……」
死者の最期、そのそばに居た男ケイン・ザックマンは車椅子の上で大粒の涙を零していた。顔中、悲しみの液体が、皺の隙間まで埋め尽くしている。それほど、ザックマンにとって死者ガスパール・サイモンは特別だった。その姿を後ろで見つめるジョシュアはあまりの事実に涙も出てこなかった。周囲にいるサンライズ貿易会社の重役たちも手で顔を覆い泣いている。しかし——
(下手な芝居だな)
ジョシュアの瞳ははっきり捉えていた。涙など流れていない。そして震える頬は悲しみの輪舞曲ではなく、荒ぶる野心を奏でている。誰も口にしないが、心の中で考えている事は一つだけ。
——次の社長は誰になるのか
よく観察していれば分かる。重役たちはサイモン社長に近しい人間や人事のリカルドの顔色を窺っている。中には自分が一番悲しんでいるとアピールするものまで。
純粋に悲しんでいるのは家族と、目の前の議員だけ。勿論ジョシュアも悲しんではいたが、回りの静かな闘争心に当てられ、嫌気がさしていた。
リカルドが墓地を後にすると、今度はそちらが葬儀の列とでも言う様に会社役員がついていく。結局、墓地に残ったのはジョシュアとザックマンのみだった。オリバーは支社のいち社員という事で混乱を避け今日は来ていなかった。
「ザックマン氏」
涙も枯れ果てた顔が振り向き「ああ、ジョシュア君」と10は老けたであろう声が返ってきた。
「……先に逝ってしまったよ。まだまだやりたいことを遺して」
ジョシュアはあの日の事をニュースで確認していた。公共の道路で、進路を変えたデモ隊と衝突。高級なリムジンに、ただ嫉妬を覚えた若者が投げた一石が全てを狂わせた。窓の割れ目から見えたのは民主党議員ケイン・ザックマン。あっという間に車は壊され、爆発が起き、その時の衝撃でガスパール・サイモンはこの世から去った。
「ガスパールはね。僕を守ってくれたのだよ」
新聞でも明かされなかった事件の様子をザックマンは話し始めた。
「君はこれからのアメリカを変える使命があるって。あいつだってこれからアメリカの貿易を支えていかにゃならんのに」
何かを抱き締める仕草をするザックマン。これが最期にサイモンが大切な人を守ろうとした姿なのだと、ジョシュアは瞳に焼き付けた。
「僕が大統領選に立候補していたら変わったと思うかい? 今の大統領に勝っていたと思うかい?」
今のジョシュアにはきつい質問だった。
「……」
「言わなくても分かっている。僕でも負けていただろう。それが怖くて見送ったのさ。別の人間に任せてね」
サイモンにしか見せていないであろうザックマンの弱い部分。「逃げてばかりじゃいかんね」と天を見上げる。
「あの日の夜、久しぶりに食事をしていたのだよ。今後のアメリカの話、ガスパールの新事業の話、有意義な時間だった。君の事も話題に出たよ。何度聞いてもガスパールから聞く君の話は面白い。この前は前の会社の支社を引っ掻き回しかけたそうじゃないか」
「そこまで激しくは……」
「結構、結構。優しい社長の周りにはそういった人間が集まるものさ。今日ここに来ていた連中も我先に自己中に動きそうな輩ばかりだった」
ザックマンはもう次の社長の座をぎらつかせている重役たちに気付いていた。
「その中でもやはり君だけは違った。泣いてはいないが、この状況でよく周りの観察ができていた。リカルドとかいう人事についていかなかったのは君だけだ」
「それは……」
「僕が残っていたからかな? 残念だがまだ僕と君は一度しかあった事がない。もう三度も会っているサンライズ貿易会社の重役の一人はリカルドについていったよ」
ザックマンは「ありがとう」と言った。
「ありがとう。僕と一緒にガスパールの死を悲しんでくれて」
枯れていたはずの雫が再び溢れ、老人の顔を濡らしていく。その光景にジョシュアも胸を詰まらせた。
「今からサンライズ貿易会社は荒れるだろう。サラダボウル状態の社員は醜い争いを始める。君はそこの一員になるのかい?」
「……社長になるほどの器はありません」
「社長を視野に入れているという事に拍手を送るよ。しかし懸命な判断だ。あの会社はめんどくさいほど金と権力を持つ人間ばかりだ。優しく巨大な器を無くした事でどうなるかは目に見えている」
溜息を零すザックマンにジョシュアは「しかし——」と声を振り絞った。
「人事の混乱に乗じて、もう一つ上の地位まで上り詰めるつもりではいます」
ジョシュアの燃える灰色の瞳が墓地の中で光る。
「そうしてくれると嬉しいよ」
「どういう事でしょうか」
「ガスパールの意志を引き継げるのは君しかいない」
「俺にはあの人の様な大きな人間になるのは不可能です。人望も、権力もない」
「そこがいいのだ。なくて当然だ。まだ君は若い。そして発想が柔軟で、固定概念にとらわれず、はっきり切り込んでいく度胸も持っている。今まではそれが君を集団から遠ざけ、苦しませていたが、上に立つものは苦を知らねばならんのだよ。そしてそれを忘れてはいけない」
「褒められすぎておっしゃっている意味がいまいち理解できないのですが」
「ふむ。僕もまだきちんと整理がついていないのだよ。何故なら、君に対するこの評価はガスパールが死ぬ前のディナーで僕に話してくれたことだった。だが、今、僕の脳内はまだガスパールとの思い出の中の「出会い」の部分を辿っていてね。まだそこまで追いつけそうにない」
ザックマンはずっとサイモンとの思い出を脳内で辿っていた。
「もう少し時間をくれないかジョシュア君」
それはゆっくり思い出を辿りたいから独りにしてくれというザックマンからの願いだった。
「分かりました。失礼します」
「ありがとう」
ジョシュアはザックマンに踵を返した。嗚咽と共に「さようなら僕の愛しい人」という声が聞こえる。ザックマンとサイモンに恋愛感情はない。しかし恋愛と友情以上のものを育んできた二人の別れがとてつもなく悲惨な事だけがひしひしとジョシュアの背中に伝わった。
◇ ◇ ◇
予想通り、葬儀の次の日、緊急の会議が開かれた。長い会議の末、導き出された決定は次期社長の名前ではなかった。
「選挙だって?」
社内を歩けばどこもこの話で持ち切りだ。そしてジョシュアも配られた資料に目を何度も通した。
新社長に立候補できるのは重役のみ。本社と支社の社員による投票で行う。投票は強制てきではないが、しかし——
この後がジョシュアにとって大事な部分だった。
『投票した立候補者が、新社長に選出された場合。その立候補者に投票した社員の中から、新社長になった立候補者の次期後継者選挙に立候補できる権利を有する』
つまり、常務であるマイケル・ヴェネットが立候補し、ジョシュアが彼に投票をする。そして晴れてマイケルが新社長なったあかつきには空いた常務の席はマイケルに投票した社員の中で再び選挙をするというものだった。
投票さえすれば、社長でなくともチャンスが巡ってくる。そして名前を記名式にする事で裏切りを減らす事のできる賢い作戦だった。
ジョシュアはサッと立候補者の名前を見る。マイケルは勿論いた。重役の定義が思った以上に広く、支社長まで立候補可能になっている。
「カルロスもいるのか」
初めて親子が対することとなる。父親を支持すると思っていたカルロスの積極的な行動にジョシュアは唸った。
しかし今は兄弟の行動を気にしている暇ではない。自分が何処に投票するかが今後の鍵になってくる。
「こいつしかいない」
ジョシュアは指で資料を弾いた。その下には……
——マイケル・ヴェネット
「利用させてもらうぞ、親父」
そして近くのゴミ箱に資料を捨て両手を上げた。父親を支持する悔しい状況への降参ポーズにも見えるそれは……
「立候補だ。2つの選挙への」
その手が天にいるサイモンに届くように強く言い放った。
「ガスパール……」
死者の最期、そのそばに居た男ケイン・ザックマンは車椅子の上で大粒の涙を零していた。顔中、悲しみの液体が、皺の隙間まで埋め尽くしている。それほど、ザックマンにとって死者ガスパール・サイモンは特別だった。その姿を後ろで見つめるジョシュアはあまりの事実に涙も出てこなかった。周囲にいるサンライズ貿易会社の重役たちも手で顔を覆い泣いている。しかし——
(下手な芝居だな)
ジョシュアの瞳ははっきり捉えていた。涙など流れていない。そして震える頬は悲しみの輪舞曲ではなく、荒ぶる野心を奏でている。誰も口にしないが、心の中で考えている事は一つだけ。
——次の社長は誰になるのか
よく観察していれば分かる。重役たちはサイモン社長に近しい人間や人事のリカルドの顔色を窺っている。中には自分が一番悲しんでいるとアピールするものまで。
純粋に悲しんでいるのは家族と、目の前の議員だけ。勿論ジョシュアも悲しんではいたが、回りの静かな闘争心に当てられ、嫌気がさしていた。
リカルドが墓地を後にすると、今度はそちらが葬儀の列とでも言う様に会社役員がついていく。結局、墓地に残ったのはジョシュアとザックマンのみだった。オリバーは支社のいち社員という事で混乱を避け今日は来ていなかった。
「ザックマン氏」
涙も枯れ果てた顔が振り向き「ああ、ジョシュア君」と10は老けたであろう声が返ってきた。
「……先に逝ってしまったよ。まだまだやりたいことを遺して」
ジョシュアはあの日の事をニュースで確認していた。公共の道路で、進路を変えたデモ隊と衝突。高級なリムジンに、ただ嫉妬を覚えた若者が投げた一石が全てを狂わせた。窓の割れ目から見えたのは民主党議員ケイン・ザックマン。あっという間に車は壊され、爆発が起き、その時の衝撃でガスパール・サイモンはこの世から去った。
「ガスパールはね。僕を守ってくれたのだよ」
新聞でも明かされなかった事件の様子をザックマンは話し始めた。
「君はこれからのアメリカを変える使命があるって。あいつだってこれからアメリカの貿易を支えていかにゃならんのに」
何かを抱き締める仕草をするザックマン。これが最期にサイモンが大切な人を守ろうとした姿なのだと、ジョシュアは瞳に焼き付けた。
「僕が大統領選に立候補していたら変わったと思うかい? 今の大統領に勝っていたと思うかい?」
今のジョシュアにはきつい質問だった。
「……」
「言わなくても分かっている。僕でも負けていただろう。それが怖くて見送ったのさ。別の人間に任せてね」
サイモンにしか見せていないであろうザックマンの弱い部分。「逃げてばかりじゃいかんね」と天を見上げる。
「あの日の夜、久しぶりに食事をしていたのだよ。今後のアメリカの話、ガスパールの新事業の話、有意義な時間だった。君の事も話題に出たよ。何度聞いてもガスパールから聞く君の話は面白い。この前は前の会社の支社を引っ掻き回しかけたそうじゃないか」
「そこまで激しくは……」
「結構、結構。優しい社長の周りにはそういった人間が集まるものさ。今日ここに来ていた連中も我先に自己中に動きそうな輩ばかりだった」
ザックマンはもう次の社長の座をぎらつかせている重役たちに気付いていた。
「その中でもやはり君だけは違った。泣いてはいないが、この状況でよく周りの観察ができていた。リカルドとかいう人事についていかなかったのは君だけだ」
「それは……」
「僕が残っていたからかな? 残念だがまだ僕と君は一度しかあった事がない。もう三度も会っているサンライズ貿易会社の重役の一人はリカルドについていったよ」
ザックマンは「ありがとう」と言った。
「ありがとう。僕と一緒にガスパールの死を悲しんでくれて」
枯れていたはずの雫が再び溢れ、老人の顔を濡らしていく。その光景にジョシュアも胸を詰まらせた。
「今からサンライズ貿易会社は荒れるだろう。サラダボウル状態の社員は醜い争いを始める。君はそこの一員になるのかい?」
「……社長になるほどの器はありません」
「社長を視野に入れているという事に拍手を送るよ。しかし懸命な判断だ。あの会社はめんどくさいほど金と権力を持つ人間ばかりだ。優しく巨大な器を無くした事でどうなるかは目に見えている」
溜息を零すザックマンにジョシュアは「しかし——」と声を振り絞った。
「人事の混乱に乗じて、もう一つ上の地位まで上り詰めるつもりではいます」
ジョシュアの燃える灰色の瞳が墓地の中で光る。
「そうしてくれると嬉しいよ」
「どういう事でしょうか」
「ガスパールの意志を引き継げるのは君しかいない」
「俺にはあの人の様な大きな人間になるのは不可能です。人望も、権力もない」
「そこがいいのだ。なくて当然だ。まだ君は若い。そして発想が柔軟で、固定概念にとらわれず、はっきり切り込んでいく度胸も持っている。今まではそれが君を集団から遠ざけ、苦しませていたが、上に立つものは苦を知らねばならんのだよ。そしてそれを忘れてはいけない」
「褒められすぎておっしゃっている意味がいまいち理解できないのですが」
「ふむ。僕もまだきちんと整理がついていないのだよ。何故なら、君に対するこの評価はガスパールが死ぬ前のディナーで僕に話してくれたことだった。だが、今、僕の脳内はまだガスパールとの思い出の中の「出会い」の部分を辿っていてね。まだそこまで追いつけそうにない」
ザックマンはずっとサイモンとの思い出を脳内で辿っていた。
「もう少し時間をくれないかジョシュア君」
それはゆっくり思い出を辿りたいから独りにしてくれというザックマンからの願いだった。
「分かりました。失礼します」
「ありがとう」
ジョシュアはザックマンに踵を返した。嗚咽と共に「さようなら僕の愛しい人」という声が聞こえる。ザックマンとサイモンに恋愛感情はない。しかし恋愛と友情以上のものを育んできた二人の別れがとてつもなく悲惨な事だけがひしひしとジョシュアの背中に伝わった。
◇ ◇ ◇
予想通り、葬儀の次の日、緊急の会議が開かれた。長い会議の末、導き出された決定は次期社長の名前ではなかった。
「選挙だって?」
社内を歩けばどこもこの話で持ち切りだ。そしてジョシュアも配られた資料に目を何度も通した。
新社長に立候補できるのは重役のみ。本社と支社の社員による投票で行う。投票は強制てきではないが、しかし——
この後がジョシュアにとって大事な部分だった。
『投票した立候補者が、新社長に選出された場合。その立候補者に投票した社員の中から、新社長になった立候補者の次期後継者選挙に立候補できる権利を有する』
つまり、常務であるマイケル・ヴェネットが立候補し、ジョシュアが彼に投票をする。そして晴れてマイケルが新社長なったあかつきには空いた常務の席はマイケルに投票した社員の中で再び選挙をするというものだった。
投票さえすれば、社長でなくともチャンスが巡ってくる。そして名前を記名式にする事で裏切りを減らす事のできる賢い作戦だった。
ジョシュアはサッと立候補者の名前を見る。マイケルは勿論いた。重役の定義が思った以上に広く、支社長まで立候補可能になっている。
「カルロスもいるのか」
初めて親子が対することとなる。父親を支持すると思っていたカルロスの積極的な行動にジョシュアは唸った。
しかし今は兄弟の行動を気にしている暇ではない。自分が何処に投票するかが今後の鍵になってくる。
「こいつしかいない」
ジョシュアは指で資料を弾いた。その下には……
——マイケル・ヴェネット
「利用させてもらうぞ、親父」
そして近くのゴミ箱に資料を捨て両手を上げた。父親を支持する悔しい状況への降参ポーズにも見えるそれは……
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