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第二章 Another Unrequited love
第二話 ウミガメ
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アルバートの家を後にし、春人は一度自宅へ戻った。
シャワーを済ませ、私服に着替える。その頃には胃の違和感も無くなり、脳内も冴えていた。
「緊張するなあ」
鏡の中の自分を見つめる。顔色は問題ない。「行くか」と、もう一度最低限整えた身なりを確認してから家を出る。
アルバートと春人の最寄り駅は違う。彼が指定してきた待ち合わせ場所は春人の最寄り駅だった。休日の昼前という事もあり、大勢の人が行き交う駅前。しかし目的の人物は直ぐに見つかった。
頭一つ出る背丈、そして女性が黄色い悲鳴を小さく上げて二度見している。
正直近寄りにくいと思った春人だったが、残念ながら相手に気付かれてしまった。
「月嶋さん」
黄色い悲鳴を上げた女性がアルバートの視線の先を見て「可愛い……なんだ、男か。」という声が聞こえる。
いつもと同じスタイルの髪をいじりながらアルバートに近寄る。
「待った?」
「今、来たところだよ」
「そっか。ところでどこ行くの?」
「こっち」
そう言ってアルバートは切符を差し出した。
「電車に乗るの?」
「ああ」
そうして改札を抜け、電車を待つホームはアルバートの駅へ向かう電車が入ってくる番号だった。
「こっちであってる?」
「あっているよ」
「……もしかしてわざわざ迎えに来てくれたの?」
アルバートの目が細くなり水色の瞳が春人に向けられ「当然だろ」と言いたげに微笑む。そして上から下まで水色の視線を滑らせる。
「私服の月嶋さんも新鮮だね」
「も?」と聞き返そうとしたが、ホームに流れるメロディーにそれが口から出る事はなかった。
やって来た満員の電車に乗り、扉の前に立つ。冷たい扉に身体を預けた春人の目の前にはアルバートの胸板。若い春人より逞くみえ少し羨ましい。服の下に広がっている彫刻の様な筋肉を想像してしまう。
見とれる春人に声が降ってくる。
「何か?」
「え?! ううん」
胸板から視線を逸らし、クルリと向きを変える。ちょうど電車が動き出し、慣性の法則で身体が傾く。心地よい揺れに合わせて時折背中に感じるアルバートの体温は心地よく、それに加えて二人を運ぶ鉄のゆりかごのせいで身体がポカポカしてきた。
電車は市内の大きな駅を過ぎ、アルバートの最寄り駅も過ぎた辺りから乗客が減ってきた。プライバシーなど無いに等しいこの空間では、行き先を聞くのはとても恥ずかしく、路線で判断するしかなかった。
しかしどこに向かっているのか全く見当がつかない。電車は、どんどん福岡の大都会博多の方へ二人を運んでいく。
春人は北海道の出身なので、実は博多に行ったことがなく憧れがあった。だがあと少しで博多というところで、アルバートが扉の外を指さした。
「降りようか」
「うん」
ちょっと残念だなと思っている春人に気が付き、アルバートが声をかけた。
「どこか行きたかった?」
「大丈夫!」
しかし、ホームを出て行く電車を無意識に目で追ってしまう。
「行き先を変えようか?」
「お礼できてるんだから、アルバートの好きな所に行こうよ!」
春人は切符を見つめた。
「これ、どこに行くの?」
箱から解放された事で、ようやく行き先を尋ねる。
「Aquarium.」
綺麗な発音が聞こえる。瞬時に脳内で「水族館」と変換され、春人の表情が綻ぶ。
「行きたい!」
飛び跳ねる様に言いながら、出口へ向かおうとする春人の袖をアルバートが掴む。
「乗り換えだから、こっちだよ。」
「……ご、ごめん」
はしゃぎ過ぎた事に恥ずかしくなり、再び黙り込む春人。実は、門司支社に勤務してから一度も観光をしていなかった事もあり、旅行気分に陥り大人げなく喜んでしまった。一度心を落ち着かせ、アルバートと乗り換えの電車を待つ。
「アルバートはどうして水族館に行きたいの?」
よくよく冷静に考えてみれば日本に研修に来て水族館というのもおかしな話だ。もっと日本文化を象徴する様な観光地はたくさんある。「そうだね」と考えて、アルバートは答えを出した。
「月嶋さんと行きたかったから。綺麗な物を一緒に見たかった……それだけだよ」
先程のこ洒落たデートのお誘いのように、こちらも何か意味があるのかと深く考え込む春人。
「…………分かった! 一人でいるのが寂しい!」
人差し指を上げて、揚々と言う春人にアルバートはクスリと微笑んだ。
「そういう事にしておこうか」
「えー」
と、不貞腐れる春人。その膨らんだ頬にアルバートの大きな手が引き寄せられる。
——ああ……君は本当に……
「え?何か言った?」
「いや、何も」
無意識に伸びていた手を引っ込めたアルバートか呟いた言葉が聞き取れず、眉を顰める春人だったが、ホームに入ってきた電車に再び気持ちを高ぶらせた。
乗り換えの電車に乗り、水族館を目指す。次第に風景から高い建物は消え、田舎が広がり、終いには建物自体が無くなった。塩害に強い松の木が並び始め、この奥が海だと教えてくれる。
目的地に着くと、アルバートより先にホームに降り立った春人。どちらが水族館を楽しみにしていたか分からない。
来た時とは逆にアルバートが彼の背中を追った。
駅から少し歩くと、イルカのオブジェが現れ期待を高める。そしてその奥には長い階段あり、春人が上を見上げる。そこにアルバートも追いついて、二人で階段を登ると、クジラの尾の様に横に長い建物がその存在感を示していた。
「大きい」
「立派だな」
そして受付の前で春人が財布を出そうとズボンに手を忍ばせが、手首にアルバートの手が添えられる。
「私が払うよ」
「ダメ! 電車代出してもらってるんだから! あああ!」
一瞬の隙をついたアルバートによってお金は券売機へと吸い込まれていった。
「僕も何かしたいのに」「だったら、大人二枚のボタンを押して」「そうじゃない!もう!」と、言いながらも感謝の意を告げてボタンを押す春人。
ラッコが描かれた入場券をゲートの係員に渡し、館内に足を踏み入れる。
水の世界が広がるそこは、家族連れや恋人同士で賑わっていた。
「クラゲ!」「蟹もいる!」とはしゃぐ声は春人のもので、興奮のあまり距離感を忘れて鼻先を水槽のガラスにぶつけていた。
鈍い痛みが走るそこを撫でながら、水槽の中を覗くと、ガラスの中の左右が逆になっているアルバートと目があった。
水族館で生き物ではなく、春人を見ているアルバートの方を振り向く。
「どうしたの?」
ガラスの彼と同じく春人を真っ直ぐに見つめている。
「元気になってよかった。」
「え? あーうん。体調悪かったから。でももう大丈夫」
(本当は違う。僕の元気がなかった理由は……)
本当の理由を隠すように春人はもう一度水槽の中に視線を移した。アルバートも水槽に近づき、遊泳する魚を見つめる。
「本当は何かあったんじゃないのかい?」
大きな魚がビクッと動き、岩の陰に隠れてしまう。そしてそれを見つめる春人の瞳も動揺で揺れ動いていた。
「別に……本当に体調が悪かっただけだよ。あっ、ウミガメだ!」
わざとらしく声を上げ、春人は奥へ進む。ウミガメの大きな水槽は足元から天井までがガラスになっていて、背の高いアルバートと距離を取ろうとしゃがみ込んだ。
焦りで火照る身体を冷やす為、ウミガメを見る振りをしてガラスに掌をあてる。ひんやりとした向こうで優雅に泳ぐウミガメ。春人の方へ近づき、手が届きそうな距離だ。しかし、春人とウミガメが触れ合う事はない。厚いガラスに隔てられ、ウミガメも奥へと泳いで離れて行く。
「……」
——まるで僕と村崎部長みたいだ
手を伸ばすのに絶対に届くことはない。並ぼうとその背中を追いかけた。しかし盲目の春人は壁がある事に気が付くことなく、突っ走ってそして衝突してしまった。春人は片想いというステージの上にとどまり足踏みを続け、一方村崎はどんどん春人から離れて行く。
いまだにすがっている。片思いに。
——こんなふうに
ガラスに額を擦りつける春人。
冷たさが教えてくれる。目を覚ませと、その熱を冷ませと。
「……」
しかし離れて行ったのに、ウミガメは春人の視界に入り込む。
これでは忘れる事が出来ないと、ウミガメに対し歯を食いしばる。
苦しい。まるで、春人の方が水中にいるようだ。
言い聞かせる様に「……忘れるんだ」と何度も漏らしながら、酸素を探す様に唇を薄く開くが一向に楽にならない。
酸素は……どこにある……
「大丈夫かい?」
ハッと酸素を吸い、ガラスから額を離せばアルバートが隣にしゃがんでいた。
心配そうな表情で覗き込む彼に、こちらへ連れ戻された春人は、強く首を縦に振った。
「うん、大丈夫」
(大丈夫……忘れられる、忘れるんだ)
そう言い聞かせながら下からガラスの向こうの水面を見上げる。天井のライトが水越しに揺れていてとても美しい。その温かい光は何かに似ている。
春人にこちらへおいでと苦しい水中から誘い出す様なクリーム色の光……それは……
「イルカ、見に行こうか」
「うん」
立ち上がりウミガメの水槽を後にするアルバートのプラチナブロンドの髪色を目印に、春人は彼についていった。
シャワーを済ませ、私服に着替える。その頃には胃の違和感も無くなり、脳内も冴えていた。
「緊張するなあ」
鏡の中の自分を見つめる。顔色は問題ない。「行くか」と、もう一度最低限整えた身なりを確認してから家を出る。
アルバートと春人の最寄り駅は違う。彼が指定してきた待ち合わせ場所は春人の最寄り駅だった。休日の昼前という事もあり、大勢の人が行き交う駅前。しかし目的の人物は直ぐに見つかった。
頭一つ出る背丈、そして女性が黄色い悲鳴を小さく上げて二度見している。
正直近寄りにくいと思った春人だったが、残念ながら相手に気付かれてしまった。
「月嶋さん」
黄色い悲鳴を上げた女性がアルバートの視線の先を見て「可愛い……なんだ、男か。」という声が聞こえる。
いつもと同じスタイルの髪をいじりながらアルバートに近寄る。
「待った?」
「今、来たところだよ」
「そっか。ところでどこ行くの?」
「こっち」
そう言ってアルバートは切符を差し出した。
「電車に乗るの?」
「ああ」
そうして改札を抜け、電車を待つホームはアルバートの駅へ向かう電車が入ってくる番号だった。
「こっちであってる?」
「あっているよ」
「……もしかしてわざわざ迎えに来てくれたの?」
アルバートの目が細くなり水色の瞳が春人に向けられ「当然だろ」と言いたげに微笑む。そして上から下まで水色の視線を滑らせる。
「私服の月嶋さんも新鮮だね」
「も?」と聞き返そうとしたが、ホームに流れるメロディーにそれが口から出る事はなかった。
やって来た満員の電車に乗り、扉の前に立つ。冷たい扉に身体を預けた春人の目の前にはアルバートの胸板。若い春人より逞くみえ少し羨ましい。服の下に広がっている彫刻の様な筋肉を想像してしまう。
見とれる春人に声が降ってくる。
「何か?」
「え?! ううん」
胸板から視線を逸らし、クルリと向きを変える。ちょうど電車が動き出し、慣性の法則で身体が傾く。心地よい揺れに合わせて時折背中に感じるアルバートの体温は心地よく、それに加えて二人を運ぶ鉄のゆりかごのせいで身体がポカポカしてきた。
電車は市内の大きな駅を過ぎ、アルバートの最寄り駅も過ぎた辺りから乗客が減ってきた。プライバシーなど無いに等しいこの空間では、行き先を聞くのはとても恥ずかしく、路線で判断するしかなかった。
しかしどこに向かっているのか全く見当がつかない。電車は、どんどん福岡の大都会博多の方へ二人を運んでいく。
春人は北海道の出身なので、実は博多に行ったことがなく憧れがあった。だがあと少しで博多というところで、アルバートが扉の外を指さした。
「降りようか」
「うん」
ちょっと残念だなと思っている春人に気が付き、アルバートが声をかけた。
「どこか行きたかった?」
「大丈夫!」
しかし、ホームを出て行く電車を無意識に目で追ってしまう。
「行き先を変えようか?」
「お礼できてるんだから、アルバートの好きな所に行こうよ!」
春人は切符を見つめた。
「これ、どこに行くの?」
箱から解放された事で、ようやく行き先を尋ねる。
「Aquarium.」
綺麗な発音が聞こえる。瞬時に脳内で「水族館」と変換され、春人の表情が綻ぶ。
「行きたい!」
飛び跳ねる様に言いながら、出口へ向かおうとする春人の袖をアルバートが掴む。
「乗り換えだから、こっちだよ。」
「……ご、ごめん」
はしゃぎ過ぎた事に恥ずかしくなり、再び黙り込む春人。実は、門司支社に勤務してから一度も観光をしていなかった事もあり、旅行気分に陥り大人げなく喜んでしまった。一度心を落ち着かせ、アルバートと乗り換えの電車を待つ。
「アルバートはどうして水族館に行きたいの?」
よくよく冷静に考えてみれば日本に研修に来て水族館というのもおかしな話だ。もっと日本文化を象徴する様な観光地はたくさんある。「そうだね」と考えて、アルバートは答えを出した。
「月嶋さんと行きたかったから。綺麗な物を一緒に見たかった……それだけだよ」
先程のこ洒落たデートのお誘いのように、こちらも何か意味があるのかと深く考え込む春人。
「…………分かった! 一人でいるのが寂しい!」
人差し指を上げて、揚々と言う春人にアルバートはクスリと微笑んだ。
「そういう事にしておこうか」
「えー」
と、不貞腐れる春人。その膨らんだ頬にアルバートの大きな手が引き寄せられる。
——ああ……君は本当に……
「え?何か言った?」
「いや、何も」
無意識に伸びていた手を引っ込めたアルバートか呟いた言葉が聞き取れず、眉を顰める春人だったが、ホームに入ってきた電車に再び気持ちを高ぶらせた。
乗り換えの電車に乗り、水族館を目指す。次第に風景から高い建物は消え、田舎が広がり、終いには建物自体が無くなった。塩害に強い松の木が並び始め、この奥が海だと教えてくれる。
目的地に着くと、アルバートより先にホームに降り立った春人。どちらが水族館を楽しみにしていたか分からない。
来た時とは逆にアルバートが彼の背中を追った。
駅から少し歩くと、イルカのオブジェが現れ期待を高める。そしてその奥には長い階段あり、春人が上を見上げる。そこにアルバートも追いついて、二人で階段を登ると、クジラの尾の様に横に長い建物がその存在感を示していた。
「大きい」
「立派だな」
そして受付の前で春人が財布を出そうとズボンに手を忍ばせが、手首にアルバートの手が添えられる。
「私が払うよ」
「ダメ! 電車代出してもらってるんだから! あああ!」
一瞬の隙をついたアルバートによってお金は券売機へと吸い込まれていった。
「僕も何かしたいのに」「だったら、大人二枚のボタンを押して」「そうじゃない!もう!」と、言いながらも感謝の意を告げてボタンを押す春人。
ラッコが描かれた入場券をゲートの係員に渡し、館内に足を踏み入れる。
水の世界が広がるそこは、家族連れや恋人同士で賑わっていた。
「クラゲ!」「蟹もいる!」とはしゃぐ声は春人のもので、興奮のあまり距離感を忘れて鼻先を水槽のガラスにぶつけていた。
鈍い痛みが走るそこを撫でながら、水槽の中を覗くと、ガラスの中の左右が逆になっているアルバートと目があった。
水族館で生き物ではなく、春人を見ているアルバートの方を振り向く。
「どうしたの?」
ガラスの彼と同じく春人を真っ直ぐに見つめている。
「元気になってよかった。」
「え? あーうん。体調悪かったから。でももう大丈夫」
(本当は違う。僕の元気がなかった理由は……)
本当の理由を隠すように春人はもう一度水槽の中に視線を移した。アルバートも水槽に近づき、遊泳する魚を見つめる。
「本当は何かあったんじゃないのかい?」
大きな魚がビクッと動き、岩の陰に隠れてしまう。そしてそれを見つめる春人の瞳も動揺で揺れ動いていた。
「別に……本当に体調が悪かっただけだよ。あっ、ウミガメだ!」
わざとらしく声を上げ、春人は奥へ進む。ウミガメの大きな水槽は足元から天井までがガラスになっていて、背の高いアルバートと距離を取ろうとしゃがみ込んだ。
焦りで火照る身体を冷やす為、ウミガメを見る振りをしてガラスに掌をあてる。ひんやりとした向こうで優雅に泳ぐウミガメ。春人の方へ近づき、手が届きそうな距離だ。しかし、春人とウミガメが触れ合う事はない。厚いガラスに隔てられ、ウミガメも奥へと泳いで離れて行く。
「……」
——まるで僕と村崎部長みたいだ
手を伸ばすのに絶対に届くことはない。並ぼうとその背中を追いかけた。しかし盲目の春人は壁がある事に気が付くことなく、突っ走ってそして衝突してしまった。春人は片想いというステージの上にとどまり足踏みを続け、一方村崎はどんどん春人から離れて行く。
いまだにすがっている。片思いに。
——こんなふうに
ガラスに額を擦りつける春人。
冷たさが教えてくれる。目を覚ませと、その熱を冷ませと。
「……」
しかし離れて行ったのに、ウミガメは春人の視界に入り込む。
これでは忘れる事が出来ないと、ウミガメに対し歯を食いしばる。
苦しい。まるで、春人の方が水中にいるようだ。
言い聞かせる様に「……忘れるんだ」と何度も漏らしながら、酸素を探す様に唇を薄く開くが一向に楽にならない。
酸素は……どこにある……
「大丈夫かい?」
ハッと酸素を吸い、ガラスから額を離せばアルバートが隣にしゃがんでいた。
心配そうな表情で覗き込む彼に、こちらへ連れ戻された春人は、強く首を縦に振った。
「うん、大丈夫」
(大丈夫……忘れられる、忘れるんだ)
そう言い聞かせながら下からガラスの向こうの水面を見上げる。天井のライトが水越しに揺れていてとても美しい。その温かい光は何かに似ている。
春人にこちらへおいでと苦しい水中から誘い出す様なクリーム色の光……それは……
「イルカ、見に行こうか」
「うん」
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