こいじまい。 -Ep.the British-

ベンジャミン・スミス

文字の大きさ
85 / 112
第十一章 Past

第七話 白い放熱

しおりを挟む
 フロントで春人の鍵を受け取り、シングルサイズのベッドに下ろす。まだ夢の中にいる春人は起きる気配がない。しかし、アルコールが気分を悪くさせているのか眉間には深い皺が寄っている。
 テーブルのメモ用紙に起きたら連絡するように残す。一緒に部屋に居ればいいのに、まだ仕事を残しているアルバートは誘惑をここに残していく。だが、キスをするのだけは忘れない。
熱っぽい唇に近づくと、ゆっくりとそれが開き、ふわりとアルコールの香りが舞った。

「ん……」
「起きたのか?」

目は硬く閉じられている。

「ん、んん……村崎部長……」

春人の口が紡いだ単語に、アルバートはキスをする事ができなかった。

(やはり君は……)

「村崎……部長……」

また彼の名を呼ぶ。
彼を追いかけているように腕が空をかく。

——ギュッ

その手を握りしめる。
追いかけるのは彼ではなく、アルバートにして欲しいと、そういう願いを込めて、指先に口付けを落とした。

「私はこっちだ」

自分の方へ引き寄せる。
指へのキスだけでは足りない。身体全体で取り戻そうと、アルバートは春人のシャツの釦を一つずつ開放していく。

「……部長、ううう……」

春人が唸りだし、眉間の深い皺が刻まれる。

「ま……」

(待って、なんて言わないでくれよ)

まだ春人が村崎を追いかけていると分かれば、アルバートはこの行き場のない嫉妬を爆発させてしまうだろう。

「ま、ま……」
「ダメだ。君はこっちだけ見ていてくれ」
「ま……松田さん……」
「は?」

予期せぬ言葉にアルバートは拍子抜けしてしまう。目を丸くしているアルバートの下で、春人は唸りながら先輩の名前を読んでいる。そのうちそれが「佐久間さん」に変わり、最後には……

「アルバート……」

と一度安らかな声を出し、ふにゃりと微笑んだ。
最後は自分を選んでくれたことに、先ほどの嫉妬もほぐれ、今度は唇にキスを落とした。

「私も現金な男だ」
「ん……んー……あれ? アル?」

キスが落とされた唇が開き、瞼が震えながら持ち上がり黒い瞳が覗いている。

「あれ? あっ、あー‼ 誕生日! ここ何処?! バナナは?!」
「バナナ?」
「村崎部長と松田さんと佐久間さんにバナナをたかられて! あれ? でもそんなことしないか……夢かな?」
「壮大な夢だな」
「……東京のお土産買っていけば大丈夫かな?」

どうやら色々とリンクした結果、とんでもない夢が繰り広げられていたようだ。

「私も出てきていたみたいだが」
「アルは追いかけられる僕を助けてくれた」

想像しがたい夢の内容にアルバートは苦笑いを零した。

「ここ何処?」
「私と同じホテルだ。空室があったから酔い潰れてしまった君をここに運んで、不思議な寝言を聞いていたところだ」
「寝言言ってたんだ僕。恥ずかしい」

春人はモジモジとベッドの上で膝を抱える。
膝が胸に当たり、「あれ?」と視線を下ろす。

「何で、服が脱げてるの?」

ちらりとアルバートを見やると、あからさまに視線を逸らした。

「何故だろうな」
「アル?」

この紳士が酔い潰れた恋人を抱くとは思えない。問い詰めるような眼差しをずっと向けていると、観念したアルバートがベッドサイドに腰をかけ、春人を引き寄せた。

「君が村崎さんの名を呼んだりするから。つい……」
「それと僕の服がどう関係しているの?」
「嫉妬して抱こうとした……それだけだ。すまない」

愚かな行動を告白したアルバートは「素敵な誕生日だった。ありがとう。仕事をしてくる」と告げ、腰を上げた。
春人は離れて行く長い腕に抱き着く。

——ギュッ

グッと引っ張られ、バランスを崩したアルバートが春人の上に倒れ込む。間一髪、腕で身体を支えたが危うく全体重を春人にかけてしまうところだった。

「心配しないで。僕はもうアルバートしか見てないんだから」

昔に比べて、心の内を読むのが上手くなったのか、それともアルバートが隠すことをしなくなったのか……

(たぶん後者だな……)

隠す必要のない嫉妬を春人に向ける。

「しかし本社で村崎さんの名前を呼んでいただろ? あの会議室で」
「えっ?! 見てたの?!」
「ああ」
「あれはさ……なんというか懐かしんでたというか。恥ずかしくなっていたというか……あの時の僕、とんでもなく失礼だったんじゃないかなって。羞恥心をあそこに置いてきただけだよ!」
「本当に? 私より彼が好きなのではなくて?」
「本当! それに、こんなに好きじゃないと、千葉まで来たりしないよ」

顔を赤くしながら言う春人。そんな姿と来てくれた彼の行動力を思い出して、疑いも薄れていく。

「だから、心配しないで」
「誤解してすまなかった」
「仕方ないよ。恋人の事が気になるのは。でも本当にもうアルバートだけなんだから」

春人がアルバートの額にキスをする。それが唇に下りてきて、アルバートは春人のキスに応えるように舌を入れた。
チュ、クチュと不安が安心に変わり、愛に変わっていく音がする。
開放されたシャツに大きな手が滑り込み、蕾を刺激する。

「ンッ……んふ」

喘ぎ声をキスの隙間から漏らした春人が自分でベルトを外し、アルバートのも外す。
そしてその指を自分が背負っていたリュックに向ける。

「とって」

と熱っぽく言われ、中に何が入っているのか気付いたアルバートが、リュックを渡す。

「はい……」

と準備万端にそこに潜りこんでいたローションが顔を出した。それをベッドにおき、アルバートは次に出てくる物を待つが、春人はリュックを床に放り投げた。

「春人、避妊具は?」
「……忘れた。急いで飛行機とったって言ったじゃん。準備不足だったの」

春人は目を合わせず、準備不足とは言い難い容器を指でいじっている。

「しよ?」
「ダメだ」

アルバートは「少し待ってなさい」と言いながら春人から離れる。

「嫌だ!」

その首に春人はしがみついた。

「体調を崩したらいけないと言っているだろ?」
「大丈夫だって! それにもうお店なんてあいてないよ!」
「有難い事にここは日本だ。コンビニエンスストアというものが……」
「コンビニには、日本人サイズの避妊具しか置いてなかった! アルバートのビックベンは入らないよ!」
「ビックベ……ふう、春人、よく聞いてくれ。私は君が苦しむのは見たくない」

首に抱き着く春人の背中を優しく撫でるが、腕の力は強くなる。

「もう苦しんでるよ」

鎖骨に荒々しい吐息がかかり、春人の我慢が切れた。

「僕には中に出してくれない時点で十分苦しんでる。事故とはいえ、スティーブンにはして、僕にはしてくれないの? 僕だってアルと色んなことしたいのに……大切にしてくれているのは嬉しいけど、負けた気がするんだ」

春人がアルバートの性器を撫でる。

「アルが村崎部長に嫉妬してるように、僕だって嫉妬するんだから。僕だけ苦しめないで」

とアルバートの返す言葉を与えない春人は、四つん這いになり、膝立ちになっているアルバートの下半身に唇を寄せた。

「アルがその気にならないなら、僕がその気にさせる」

視線を上げた黒い瞳は野性的で、初めて見るその鋭さにアルバートは喉を鳴らしてしまう。
 見とれているうちに、勃ちあがった性器が露わにされ、小さな口の中に吸い込まれていく。ねっとり絡みついてくる口内に、アルバートは天を仰いでしまった。

「んふ……ろう?(どう?)」
「ッ……喋るのは、卑怯だよ」

不規則に動く唇と舌遣いに、急に春人が年齢以上に大人になった気がした。

「くっ……はる、と……そこはあまりよくないな」

悪い意味でないのはアルバートの吐息交じりの声で分かる。満足げに上がる口角の中で太いそれは蜜を溢れさせる。

わざと水音を鳴らしながら性器をしゃぶり、アルバートが苦し気に春人の背中を撫でる。それでも「やらないからね」と強情な恋人に春人は咥えたまま眉間に皺を寄せた。
喉で締め付けながらベッドの上をまさぐる。硬い容器に触れ、手探りで開ける。ドロリしたローションを指に垂らし、手を後ろに回した。

「とんでもなく卑猥だな」

アルバートの視界には、上目遣いで性器を愛撫しながら、自分で後ろを解している四つん這いの恋人。とんでもない光景に、流石に我慢の限界が近づき、腰を引く。

「はあ」

口から性器が抜かれ、呼吸を漏らした春人がもう一度咥えるわけではなく、アルバートの頬にキスをした。

「おっと」

予想外の行動に、ベッドの上に座り込み、勢いよくキスしてきた春人を抱きとめる。
バランスを崩したかに思えた腕の中の春人の口元が緩む。

「もう逃げられないよアル」

勝ち誇った春人がアルバートに跨り腰を沈める。先端が秘部に触れ、アルバートは慌てて春人の腰を掴んだ。

「本当にダメだ。体調を崩せば明日のデートが台無しだ」
「アルの精子は僕をいじめるの?」

と可愛らしい言葉にほだされて、思わず力を抜き、先端が蜜壺に飲み込まれる。

「へへへ、もうちょっと」

小悪魔が腰をさらに沈め、まだ抵抗するアルバートの耳元に唇を寄せキスをする。
そして……

——スティーブンより深い関係になりたい

と英語で囁けば、アルバートの身体から力が抜け、ズプンと全て飲み込まれた。

「んああ、はあ……あつ、い……」

日本語でも通じるが、翻訳と言うワンクッションが生じ、相手に反論の余地を与えてしまう。英語で囁かれた春人の愛の言葉はアルバートの耳から脳に直接届き、口説き落とすことに成功した。
 絡みつく肉壁の熱にやられ、アルバートは艶っぽいため息を漏らす。

「はあ……火傷しそうだ」
「アルのそんな声も初めてきいた」
「君にはやられたよ」

苦笑いをするアルバートに春人は笑みを零す。そしてゆっくりと腰を揺らす。

「いい、あ……生の……気持ちい……」

直接伝わる体温が心を気持ちよくしてくれる。勿論、良いところにも当て、下腹部が疼く。
 瞳を潤ませながら、腰を振る春人をアルバートはじっくり眺める。

「見ないで……」
「どうして? 君の方こそ私より感じているのでは?」
「だって……やっと、中出ししてもらえるから……」
「中出しするとは言っていないよ。ほらッ」
「あっ! やッ、押し倒さないで!」

アルバートが春人の身体を持ち上げ、ベッドに沈める。そして春人に抵抗させる間もなく激しく中を掻き回した。

「ぁぁああ! きもち……ん、ひゃ……ッああ」
「中に出す前に抜くよ」
「やだッ、だして……よ!」

アルバートの背中で足をクロスさせようともがけば、前立腺を突き上げられ力が抜ける。逆に反り返った背中にはアルバートの指が這い、胸の突起には舌が這う。
 余裕のない舌が荒々しく胸、首筋、そして頬までも舐め、アルバートに与えている快楽の強さを表している。

「ッ!」

余裕のなくなったアルバートに対し、抵抗の色を見せ始めた春人が足をばたつかせる。

「悪い子だ」

とその足首の片方を掴み、垂直に上げた。
そして奥に性器を押し込む。

「ああん‼」

いつもより奥に当たり、春人の掴まれていない足が垂れさがる。

「っあ、奥……ああ、んあ、ダメ……」

違う刺激に声の色を変え、春人はいつものようにアルバートに喘がされるだけになってしまう。

「やっ、あんっ!」

先程の威勢はどこかへ消えて今はただ喘ぐだけになってしまっている春人を見下ろす。
上げた片足のせいで抱きしあうことはできずにシーツをギュッと握りしめている。

「ここは、どう?」

いつもの気持ちいいところを優しく突く。

「あっダメ、そこ!」

薄く開かれた瞳が見開かれる。
仰け反ろうにも足をあげているためか上手くできずに顔だけがビクっと動く。先程より激しく突けば声が大きくなり、シーツを握っていた手が、アルバートを押し返そうと伸びてくるが残念ながら届かずベッドに倒れる。

「や、やめて……激しすぎ……」
「やめないよ」


足と腰を掴み、更に奥へと押し込む。

「あ、あぁん!」
「君は本当に可愛い声で喘ぐ。もっと聞きかせて」
「ひうっ! やっ……あっ!」

もっと聞かせてくれとアルバートはパンパンと激しい音を立てながら攻めたてる。

「あぁ! やっ、きもちいぃ!!」

——パンパンパン!

「ダメ! アルバート! ダメぇ」
「もっと鳴かせたい」

春人の上げた足を肩にかけてグッと一度押し込みそこから間髪入れずに激しく打ち付ける。

——グチュッ、パンパンパン‼

「ンンッ、はああ、ぁああ!」

卑猥な音と打ち付ける音、そして1段と激しさを増した行為に落ちていく春人の声だけが部屋に響く。
それと避妊具を着けていない快楽がアルバートの理性を段々奪っていく。

「そろそろ抜くよ……」
「アルッ」
「ん?」

潤んだ瞳が「お願い……中に、ちょうだい……」と力を振り絞る。卑猥ながらも健気な諦めぬことを知らぬ恋人に流石のアルバートも折れた。

「いいんだね?」
「うん」

肩に乗せていた足を下ろし、春人を抱きしめる。背中では細い足が逃がすまいと絡みつき、形の整った唇が「逃げないよ」とキスで返事をする。
 唇で熱と愛を交換し、その下ではドロドロの愛が絡まり合う。いつのまにか春人は射精してしまい、トロンとなった瞳に吸い込まれ、アルバートの性器が肉壁を押し広げて張る。

「はる、と、あいしている」

苦しそうな表情で低い声が漏れ、その瞬間春人の蜜壺が溶けるほどの熱さに包まれる。

——ビュクッ

解き放たれた欲はまるで生きているかのように肉壁と性器の微かな隙間で放熱している。

「っあ、はあ……はあ……出てる……アルのが、中で……」

恍惚の笑みを浮かべ、ベッドに沈む春人がみじろきし、アルバートの性器から一滴残らず欲を搾り取る。
達したばかりのそこに刺激を与えられ、アルバートは春人の上に倒れ込んだ。しかしグチュンと音を立て性器を引き抜く。

「抜くの……はや、あっ、ああ、やん!」

自身の白濁の欲で塗れる蜜壺に、太い人差し指が差し込まれる。

——グチュグチュ、グチュ

「ああ! 音、やだ……んッ!」

外に出てこれないように、アルバートが指で蓋をし、先端だけ器用に動かし、前立腺に精子を擦りつけながら撫で上げる。
自身の欲まみれの音なのに、興奮しているアルバートは、春人に二回目の射精をさせようと指を波打たせ、追い込んでいく。

「ひっ、あ……ん、んんあッ」

ピクピクと動く春人の性器から白い雫が溢れ、飛び散る。それは赤く腫れた性器を伝い、秘部で一度止まる。

——グチュッ

「あん!」

指を引き抜くと、ヒクヒクしたそこから溢れたアルバートの欲と混ざり合い、一緒に垂れていった。仲良くシーツに染みを作り、卑猥な水溜りのなかで絡み合っている。

「はあ……はあ……へへ、やっとアルの貰えた……」

肩で息をする春人は、達成感を滲ませた笑みを零しながら目を閉じた。

「すまない。途中で我慢が出来なくなった」
「いいの。そうして欲しかったんだから」
「君はいつも私の理性を壊していく」
「ただして欲しいこと言ってるだけ」

アルバートに手を伸ばす。
それに応えて春人を抱きしめる。

「ありがとう。もっと、アルバートと深い関係になれるように頑張るね。お誕生日おめでとう」
「春人は今でも素敵だ。しかしそう思ってくれて本当に嬉しいよ。最高の誕生日だったよ、ありがとう」
「アルは優しいね」
「お世辞ではないよ」
「分かってる」

(それでももっとアルバートと思い出を作りたい。最高の恋人になる為に)

お互いの昔の恋人、想い人で燃焼した二人は、そのまま同じベッドで眠りについてしまった。

 翌日ゆっくりと起きた二人は残りの時間を過ごし、予告通りアルバートが空港まで春人を見送りに行った。

春人は太ももの裏をさすっている。

「大丈夫かい?」
「……」

無言だ。昨日の体位が激しすぎたかと、アルバートは心配になる。同時に中に出してしまった気持ちよさを思い出し、自分を諫めた。

「大丈夫じゃない。」
「すまない、加減するべきだった」
「えっ? あっ、そっちね。そっちじゃないよ」
「そこ以外に大丈夫じゃない事があっただろうか」
「1週間もまた離れるのは大丈夫じゃないってこと」
「そんな事言われると……帰したくないな」
「帰るけどね」
「分かっている」
「待ってるから。家で。出張終わったら来てね!」
「もちろんだ」

搭乗手続きを済ませて手荷物検査のゲートがある場所へ向かう。

「私が来れるのはここまでだ」

悲しそうな顔で一度こちらを見たあと一度も振り返ること無く春人はゲートを潜っていく。しかし、ポケットに金属でも入れていたのか、一度引っかかってしまい、苦笑いをしてこちらを振り向いてくれた。

 その顔を愛しいと思い、こちらに引き戻したくなる。

(春人も私がイギリスに帰国するときはこんな気持ちだったのだろうか)

無事に検査を終え、春人は奥の待合室へと行ってしまい、完璧に姿は見えなくなった。
そこまで見どどけてからアルバートもその場を去る。
 空港の外へ出るとセミの声が聞こえてきた。

(先程までは鳴いていたのだろうか……鳴いていたのだろうがきっと春人の声に耳を傾けていた私には聞こえなかったのだろうな。春人がいなくなるだけで、こうも世界が変わってしまう)

「早く彼の隣へ帰りたい」

久しぶりにアンニュイな気持ちになるアルバートだった。その上を飛行機が飛んでいる。
しおりを挟む
感想 26

あなたにおすすめの小説

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

  【完結】 男達の性宴

蔵屋
BL
  僕が通う高校の学校医望月先生に  今夜8時に来るよう、青山のホテルに  誘われた。  ホテルに来れば会場に案内すると  言われ、会場案内図を渡された。  高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を  早くも社会人扱いする両親。  僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、  東京へ飛ばして行った。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

Take On Me

マン太
BL
 親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。  初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。  岳とも次第に打ち解ける様になり…。    軽いノリのお話しを目指しています。  ※BLに分類していますが軽めです。  ※他サイトへも掲載しています。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...